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2006.08.13
カミーユ・クローデル展
(2)
テーマ:
美術館・展覧会・ギャラリー(9213)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
それはカミーユ、 あまりにあなたそのもの ..。
見ていると、ひりひりして心が擦り剥けそうになるよ ..。
フランスの女性彫刻家。
ロダンの愛人にして片腕。
詩人であり、駐日フランス大使でもあった外交官、ポール・クローデルの姉。
才能と美観に恵まれ、その二人の創作にも限りない霊感を与えたと言われている。
カミーユ・クローデル
Camille Claudel
***
カミーユ・クローデル展
IN 府中美術館
2006・7・23 ~ 8・20
日本では3回目、10年ぶりになるという、カミーユ展。
現在残されているという67点のうち、今展覧会51点の貴重な展示。
***
ほぼ年代順の構成となっていた。
< 第1章 初期、あるいは肖像彫刻 : 青春期からロダンのアトリエへ >
『 年老いたエレーヌ 』
17才の頃の作品と言われる老女の顔。
彫刻家プーシェの弟子だった頃の作品群。
『 オーギュスト・ロダンの胸像 』
カミーユ18歳、ロダン42歳での出逢い。
***
< 第2章 愛のテーマ : ロダンの助手時代とロダンとの愛の時代 >
『 心からの信頼 』
ロダンとの蜜月時代。
体ごと預け、崩れ落ちてしまいそうなそのバランスに、一途な危うさを秘めて。
『 幼い女城主、霊感を受けた少女 』
今回の展示は上記写真のヴァリエーションと思われる。
ロダンとの子供の堕胎隠蔽のために滞在したといわれるリレット城での作品。
少女のまっすぐな瞳と、生まれいずることのなかった子を重ねて、
カミーユはなにを想ったのだろう。
『 ワルツ 』
ドビッシーとも一時的に恋愛関係、もしくは友情関係があったとされ、
浮世絵コレクターでもあったドビッシーの所有していた北斎に
影響を受けたとされる作品もあった。
そのドビッッシーが生涯ピアノの傍らに置いたという 『 ワルツ 』。
連作4品のうち、そのブロンズだけが、光沢があり光を放っていた。
微妙にしか違わない連作品の中で、それが一番、
女性の背中も首筋も美しく、ワルツを踊る二人の隙間も絶妙だった。
***
< 第3章 親密な室内の彫刻 >
カミーユは 「 室内 = 内的 な彫刻の最初の職人 」
その作品は 「 室内 = 内的 な思考のモニュメント 」
by ポール・クローデル
カミーユ・クローデル展 パンフレット より
『 < クロト > のトルソ 』
この写真は 『 クロト 』
ローマの死を司る女神・クロト。
残酷なまでに眼の前に突きつけられる老婆の姿。
女性なら誰もが眼を背けずにはいられない。
老いを凝視することで、何を見つめようとしたのか。
思わず、国立西洋美術館で見た、
ロダンの 『 美しきかりしオーミエール 』 を連想したが、
共通のモデルであるらしい。
『 分別盛り 』
今回の展示は下のほうの写真のもの。
長年苦労を分かち合った内妻ローズに連れ去られようとしているロダン。
すがる若い女。 離れてしまう手と手。
年老いた男女と若い女の三角関係そのものが、赤裸々に形になっている。
クロトと同じく、残酷なまでの老いの姿と若さとの対比。
若い女 =
『 嘆願する女 』
の連作群はどれも、
悲しみに充ちた、すがりつくような眼。
虚空をさまよう手が悲しい。
***
< 第4章 晩年の創作と狂気の予兆 >
ロダンとの決別後。
からっぽの空虚感
『 炉端の夢 』
絶望に充ちた後姿
『 もの思い 』
目隠しをし、人生の不条理を表わしたといわれる、
『 運命の女神 』
は
壊れる一歩手前のぎりぎりの叫び。
次第に彼女は、ことごとく作品を打ち壊し、狂っていく。
最晩年 ( といっても40才頃 ) の作のひとつ、
『 フルートを吹く女、セイレン 』
最も心打たれたもののひとつ。
カミーユもお気に入りであった、という。
半ば狂気の中にいながら、この作品には、なぜか、
他のものに見られるような、引きちぎられるような悲しみも、
絶望感も虚無感もなく、不思議に凛と明るく誇り高い。
リレット城の少女のように。
波間で、足を美しく揃え、上を向いて笛を吹くその姿。
それは、ギリシャ神話の海の精・セイレン。
美しい歌声で船乗り達を誘惑し、
その歌声を聴いた者は決して生きては帰れない。
ファムファタル ( 運命の女 )。
***
< 第5章 カミーユ・クローデルを求めて >
精神を病み、30年間、病院に幽閉されたまま死を迎えたカミーユ。
その間、ただの一作品をも、意地でも創らなかったという。
故郷に帰りたいと叫びながら、ただの一度も帰れず、
病院の共同墓地に葬られ、その墓すらも残ってはいないという。
残された最後の写真が痛々しい。
カミーユ直筆の手紙の展示。
芸術家らしい繊細な筆跡。
でもその内容は、完全に妄想で精神が破壊されている。
もしかして本当には狂っていなかったのでは ?
というかすかな思いを完全に打ち消される文面。
そのむごたらしさの前に、
彼女が12歳の時、初めて彫刻を始めたばかりの頃、
恩師プーシェがカミーユをモデルに創った、『 読書するカミーユ 』
なんのくったくもなく、夢見るような表情で本を読む少女。
そして傍らには、もう一人の恩師であり、愛人、
彼女を引き裂いたロダンが創った、
若かりし頃のカミーユを題材とした 『 フランス 』
その両方共に、カミーユ生来の気性の激しさは影を潜めていて静謐。
***
彼女に救いがあるとしたら、
彼女の一番の理解者であり、外交官であり、詩人でもあった、
弟ポールの彼女への愛しみだろうか ?
こうやって、彼女の死後、
カミーユ彫刻の、ロダンとは全く違う独創性と芸術性が認められ、
カミーユの創ったものを通して、彼女の苦悩と悲しみを分かち合うことで、
彼女の魂は、少しは安らいでくれるかしら ?
あまりに残酷な人生。
狂うしか術のなかった、いたいけな魂。
***
『 心からの信頼 』 『 ワルツ 』 『 分別盛り 』 『 セイレン 』
どれも尋常のバランスじゃあない 。。。 ぎりぎりの際どさ。
カミーユの残した彫刻。
それはカミーユ、 あまりにあなたそのもの ..。
それはそのまま、あなたのとろける愛。
それはそのまま、あなたの届かぬ叫び。
それはそのまま、あなたのちぎれる悲しみ。
***
イザベル・アジャーニ映画 『カミーユ・クローデル 』に関する私の日記
上の個々の作品でもリンクさせていただいた、
カミーユの作品を見ることができるサイト
カミーユ・クローデル
~ 天才は鏡のごとく ~
夜なべして一気に読んでしまった本。
多くの写真と共に、弟ポールの残した文、手紙なども読める。
優柔不断さでカミーユを苦しめ、その精神を引き裂いたのもロダンだが、
ロダンがいかにカミーユを最期まで気にかけ、愛していたかも分かる。
かたち、ってなに ?
とあらためて問われた気がした。
もしかしたら、かたち、って一番嘘のつけないものなのかもしれない 。。。
残酷だけれど。
府中美術館にて 20日 日曜日まで。
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Last updated 2006.08.16 19:57:41
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Re:カミーユ・クローデル展(08/13)
CAT-O
さん
イザベル・アジャーニ主演の DVD「 カミーユ・クローデル 」とか「王妃マルゴ」とかは廃盤で、はン万円で取引されております。「イザベル・アジャーニの惑い」ではさすがに老けたかなと思ったら、特典のインタビューでのイザベル・アジャーニは美しかった!さすがの演技力!でも、イザベル・アジャーニって映画で見る限り、ポゼッションの頃からほとんど老けていないのが恐ろしい…。悪魔のようなイザベル!フランス女優は怖い?! (2006.08.16 10:10:11)
返事を書く
CAT-O さん
きゆら*
さん
>イザベル・アジャーニ主演の DVD「 カミーユ・クローデル 」とか「王妃マルゴ」とかは
そうなんですね。 私はレンタルで見たのですけれど。
>ほとんど老けていないのが恐ろしい…。悪魔のようなイザベル!フランス女優は怖い?!
不老不死の秘薬、分けていただきたいです ! イザベルさま ! ^^
bunkamura で 「 美しい人 」 見てきました。 とても好きでした。
(2006.08.16 20:30:19)
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