あいこ(蕁麻疹の名称・殺菌作用) 

【あいこ】
殺菌作用
山菜「あいこ」
薬効  殺菌 作用 
リウマチ、小児のひきつけに:乾燥させたものを、1日3~6gを水300ccで1/3の量に煎じて服用します。
別名:ミヤマイラクサ、アイクサ
特徴
 あいことは、ミヤマイラクサのことですが、東北地方や新潟では一般にあいこと呼ばれ、ミヤマイラクサといっても通じません。北海道から九州まで全国的に分布していて、山地の樹陰に生える多年草です。同じイラクサ科でもイラクサがイラクサ属なのに対して、ミヤマイラクサはムカゴイラクサ属でその所属を異にします。
このあいこは、非常に曲者です。無造作に素手で掴もうならもうたいへん、かなりの痛みが走ります。あいこの茎には刺毛があり、そのため素手では触れられません。 ですから、採取する時は、普通、手袋を使います。生の状態ではそんな過激なあいこですが、お湯に入れて茹でれば、あとは手で触っても大丈夫です。
≪ 名前の由来 ≫
イラクサは、刺毛に触れると痛いところから、「イタイタクサ」「イライラクサ」の名になりました。そしてミヤマイラクサは、イラクサよりも深山(みやま)に生えることから深山イラクサと呼ばれます。アイコは、東北地方の方言である「アエッコ」「エアッコ」「アイノコ」からきているようです。こちらの方言の方が広く愛称されています。

-蕁麻疹(じんましん)の名称のもと-
イラクサもミヤマイラクサも刺毛が注射針のようになっていて、中に毒液を含んでいます。この毒液は昔は「ギ酸」とされてきましたが、これは「ギ酸」ではなく、ヒスタミンやセロトニンという物質です。そして、この刺毛に刺されると痛く腫れるところから、「蕁麻」の漢名をとって、その症状に「蕁麻疹」の名称がつけられました。
ヒスタミンは、アレルギー反応によって蕁麻疹を引き起こす原因物質です。
採取 4月下旬~6月。採取場所は、軽く湿ったところが多いようです。沢、沢の脇、斜面、ブナ林の湿地帯とかです。林の中で採るのも可能ですが、沢を釣り上りながら採るのも可能です。
料理 「本草鋼目啓蒙(ほんぞうこうもくけいもう)」(1803)には、「葉は苧麻(まお)の葉に似て深緑色、対生し、茎葉ともに毛刺あり、人を刺すこと甚だし。しかれども、煮るときは食うべし。」とあります。毒草の部類に入る野草ですが、江戸時代から食用になっていたことを述べています。料理の前に、葉を取り除いて、適当に切り、塩を入れた熱湯でサッと茹でて、水にひたしておきます。味噌汁の実や、かつおぶし・醤油をかけてのおひたし、又、クルミ、マヨネーズ、胡麻和えなどでもおいしいです。
≪ レシピ ≫

「胡麻醤油和え」

●作り方●
1.あいこ300gを葉を落として茎の皮を剥き、たっぷりの熱湯で色よく柔らかく茹でた後、水にさらし4cm程に切ります。
2.黒胡麻大さじ3を煎ってすり鉢にとり、大さじで醤油2・砂糖1、酒小さじ1を加えて擦り混ぜ、1にかけます。
山の市場 記事抜粋したものです

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