月下美人

月下美人

flower(ロイアイ前提エドアイ)



「久しぶりー、中尉」
「お久しぶりね、エドワード君。報告書の提出?大佐には、もう、会った?」
並んで話すの、久しぶり。
「さっき、提出してきたとこ。相変わらず、全部オレ達の行動、把握してやがって。
まーた、イヤミ言われてさっ」
あー、思い出しただけでムカつく!
「あれでも、あなた達の事、心配しているのよ。ただ、表現方法がね・・・・」
「それは、オレもアルもよく分かってるんだけどさ。
でもムカつくんだっ。あの言い方!」
「ごめんなさいね」
「中尉が謝ることじゃないよ」
やっぱり、中尉はやさしいなー
「そういえば、アルフォンスくんの姿が見えないけど?」
「アルの奴、ま~た、猫見付けてさっ。表でじゃれてる」
猫、好きなのね、と微笑む。
ふと、見上げると中尉の髪が乱れていることに気付く。
「なんか髪、ぐちゃぐちゃになってるよ」
「えっ、本当?」
窓ガラスを鏡にして見て、呟いている。
ほんとだわ・・・・
「ねえ、オレ、直していい?」
「エドワード君が?」
「毎日、自分の髪編んでるから上手いよ。やらしてよ」
「そう?じゃ、お願いしようかしら」
アイツはいつも、この笑顔見てんだよなー。
考えながら、休憩室まで並んで歩く。
ただそれだけなのに嬉しい。
部屋に入ると、椅子に促して座らせる。
来る途中でロッカーから持って来たブラシを受け取ると髪に手を伸ばす。
「バレッタ外すわね」
伸ばされた手が触れる。
思わず手を引っ込める。
「ごめんなさいね」
「んっ、大丈夫」
平静を装ったけど緊張してるのバレたかな。
深呼吸して再び手を伸ばす。
「中尉の髪、綺麗だね」
「そお?ありがとう。そういえばエドワード君の髪、ずいぶん伸びたわね。
最初に会った頃は、この位だったかしら?」
肩のラインを手で示しながら彼女が振り向く。
華が開くような笑顔だ。
抱きしめたくなる衝動をおさえて、前を向かせる。
「ちゃんと、前向いててよ」
ゆっくり、丁寧にブラシをかけながら、一房持ち上げて気づかれないようにキスをする。
「くすぐったいわ」

コンコン、と音がしてハボック少尉が入ってきた。
「ホークアイ中尉ー、大佐が探してましたよー。書類が見つからない、とかって言ってたっス」
悪戯が見つかった子供のように狼狽える。
幸い、ハボック少尉は見ていなかったようだ。
「大佐は、執務室?」
「そう、あちこち引っ張り出して酷いっス」
2人で同時に溜息。
はあ・・・・
気を取り直したように笑顔を向ける。
「エドワード君、ありがとう。
仕事に戻るわね。お構いできないけど、アルフォンス君とゆっくりしてってね」
素早く髪をまとめバレッタで止める。
オレ、やりたかったな・・・・
笑顔で手を振りながら扉の向こうに消えていった。

「笑顔で手なんか振っちゃって。大佐に消し炭にされるぞ」
「なんでそこで大佐が出てくるわけ?」
「付き合ってんだよ。あの2人」
・・・・・・
「ま、気持ちは分かるが早く諦めるこったな」
タバコを燻らせながらハボック少尉が言う。
「そんなんじゃねーよ。ただ・・・・・」
「ただ、か・・・・
あの2人の絆は強いよ。イシュバールの同志ってヤツだからな」
「それなら、大佐と付き合ってるって事にはならないんじゃない?」
「周りに気付かれないようにしてるけどな。分かるんだよなあ、悲しいことに」
もしかしてハボック少尉はオレと同志なのか・・・・
「まあ、お互い頑張ろーぜ」

いつか絶対、アイツに勝ってやる!!




エドアイですがロイアイ前提でございます。
年上のお姉さんに憧れる少年・・・・
いいなあ、と私の希望なのですが(笑)
皆にモテモテの中尉ー。
軍部内に密かにファンクラブとかあって。
大佐が牽制してたりするといいな。

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