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現役MSW12年目
全国規模の某病院で働く現役のMSW（メディカルソーシャルワーカー）です。 病気になった時や入院が必要になった時に、皆さんの不安を少しでも軽減させられるような情報を発信していこうと思います。 またこれからＭＳＷを目指したいと言う人にとっても、業務や給料のこと等をリアルな視点で伝えます。 病院の相談員から見た生命保険の選び方や、MSWの仕事、残業しない働き方、資産運用、おすすめの本紹介 等のテーマがメイン。 朝の更新が多いです。
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2023年08月30日
カテゴリ： 病院
SWとして働いているとクレーム対応や明らかに怒っている人と話をすることも多いです
受付から 「とても興奮している様子の患者さんが話をしたいと怒っています」 と連絡が来たり
入院中の患者さんから 「ずっと待っているのになぜ来ないんだ」 とお怒りの電話が来たり
「これは明らかに怒っているなー」 とわかったうえで面談へ臨む場合に、必ず使う技があります
よくクレーム対応の時の基本として相手を否定しないでまずは相手の訴えを全て受容するというのが基本ですが、否定しないで受容することはソーシャルワークの原則でもあるのでそれももちろん使うのですが、それだと最初は怒りの感情を一旦受け止めなくてはいけません
怒りの感情を表出してもらうこと自体は患者さんにとっては悪い事では無いのですが、それだとお互いに（怒る方も怒られる方も）膨大なエネルギーを使います
私が普段使う必殺技 ですが、これを使うと 怒っている相手の怒りのゲージをぐっと下げる ことが出来るので、最初から怒った状態を鎮静化して冷静に話をすることが出来ます
その具体的な方法としては
相手のパーソナルスペースまであえて踏み込んで真横に座って、相手の背中や肩に手を触れながら話をする
という技です
まずパーソナルスペースとは自分の心理的安全を保てる距離のことで、その人個人や話をする相手との関係性によっても異なりますが「この人（物理的に）距離が近いな」と不快感を感じる距離はパーソナルスペースを侵されていると言う事です
まずはこのパーソナルスペースにあえて踏み込みます
そうすることで相手は怒りの感情に不安の感情が混ざるので、これによってまず怒りが少し薄まります
そこに加えてタッチング（相手に触れて心理的な安定性をもたらす技術）を使う事で、不安と怒りが入り混じっている感情に安らぎをくわえます
この二つを同時に行うことで感情が 怒りに不安に安らぎにと入り混じることになる ので、 この状態でパーソナルスペース内にいる人間に怒りをぶつけると言う事はほぼ不可能 です
こちらも身構えると場の緊張感が高まるので、あえてフランクに接して場の緊張感を和らげるように接します
私はこの方法を使って顔を真っ赤にして怒っている人であっても、第一声でかなり怒りがトーンダウンするのを感じます
（そもそも怒り自体が不安定な感情なので、さらに感情を上乗せすることでだいたい落ち着きます）
最初にトーンダウンできれば後は何の原因だったかとその解決方法を一緒に探していけばよいので普段のソーシャルワークと同じことになります
もしこのブログを見に来ている方の中でもクレーム対応や怒っている人と話をしなくてはいけない場面に出くわすことが多い人はこの技術を試してみて下さい
仕事でなくても親や子供でも、友人でも彼氏・彼女や夫・妻でも相手を選ばずに使える技術なので、プライベートでも相手を怒らせてしまった時にはタイミングを見計らって使ってみて下さい
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