むらきぃの司法試験受験勉強記

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もきち@ Re[1]:はじめまして(10/04) むらきぃさんへ 返信ありがとうございま…
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2018.09.02
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カテゴリ: 刑法の教材
山口 厚『新判例から見た刑法(法学教室ライブラリィ)』[第3版](有斐閣,2015)386頁


東京大学名誉教授で,同大学退職後に早稲田大学法科大学院教授を経て,現在は最高裁判所判事を務める著者による判例解説集。

著者は,長年,旧司法試験および新司法試験の考査委員を務めていました。

また,日本刑法学会理事長,司法試験委員会委員長などの要職を歴任しています。

結果無価値論の立場を採っています。

平成25年の刑の一部執行猶予の新設には対応していますが,平成29年の性犯罪規定の改正には対応していません。


本書は,近年の判例・裁判例を題材に検討し,それを従来の判例・学説の流れに位置づけつつ,その意義を明らかにしたうえで,周辺領域の問題まで理解できるような内容になっています。

著者の自説は極めて抑えられており,あくまで現在の最高裁判例の考え方を関連判例を紹介しながら客観的に解説することに徹しています。

約6年半ぶりに改訂された第3版では,新たに3つの章(第7章・第8章・第19章)が追加されました。



第1章  被害者の行為の介在と因果関係
第2章  被害者の行為を利用した法益侵害
第3章  不作為による殺人罪
第4章  正当防衛の周辺
第5章  過失犯の成立要件
第6章  実行の着手と既遂
第7章  共犯の因果性と共犯関係の解消
第8章  承継的共犯
第9章  罪数論
第10章 傷害の意義
第11章 住居侵入罪の成立要件

第13章 不法領得の意思
第14章 不動産の占有とその侵奪
第15章 事後強盗罪の成立範囲
第16章 詐欺罪における交付行為
第17章 クレジットカードの不正使用と詐欺罪の成否

第19章 欺く対象による詐欺罪処罰の限定
第20章 誤振込みと財産犯
第21章 親族関係と財産犯
第22章 盗品等の返還と盗品等関与罪の成否
第23章 作成名義人の意義と有形偽造
第24章 賄賂罪における職務関連性


一方,新判例に限らない著者の判例解説集としては,

山口 厚『基本判例に学ぶ刑法総論』(成文堂,2010)316頁

山口 厚『基本判例に学ぶ刑法各論』(成文堂,2011)340頁

​​

の2冊が刊行されています。

こちらは,最近の法改正には対応していません。

総論では78件,各論では102件,2冊合計で180件の判例について解説されています。

本書も,刑法の基本判例を素材に検討し,それを理論的に位置づけながら刑法を学んでいくことを目的とするものです。

また,本書でも著者の自説は極めて抑えられており,最高裁判例を客観的に解説することに徹して記述されています。


今回紹介した3冊は,終始一貫して判例を客観的に分析して説明するという方針で書かれた判例解説集です。

また,3冊合わせれば相当数の判例を学ぶことができますし,基本判例だけでなく比較的最近の新判例までフォローすることができます。

したがって,受験生は,山口説を支持しているかどうかに関わらず,安心して上記3冊を判例学習用教材として使用できると思いますし,3冊とも使用すれば,もはや他の判例集は必要なくなるかもしれません。


次回も,刑法の教材を紹介します。


それでは。





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Last updated  2018.12.16 20:44:59
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