さるのちえ

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2010年01月10日
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カテゴリ: 徒然のままに
東京へ来てから、とんと聞かぬようになったのは「えべっさん」である。さすがに商都・大阪では、今日・1月10日は、特別の日である。それは商売繁盛の神様「えべっさん」の愛称で親しまれている今宮戎神社(大阪市浪速区)の「十日戎」である。それは9日の「宵えびす」で始まり、こんにちの経済不況に苦しんでいる大阪人たちが「景気回復」などを願って、今宮戎神社に大勢詰めかけ、真剣な表情で祈るのである。

会社経営者や商店主らはもとより、一般の大阪人たちが次々と境内へと詰め掛ける。「商売繁盛で笹持ってこい」とお囃子が流れる中、参拝者らは福笹(ふくざさ)を買い求め、福娘に縁起物の福俵を付けてもらったり、本殿前の巨大なさい銭箱に小銭を投げ込んだりする。年の初めの、大阪ならではの大行事である。

「十日戎」は、翌日(11日)の「残り福」まで続き、同神社は3日間で100万人の参拝客を見込んでいるという。大阪人にとっての「えべっさん」は欠かすことのできぬお祭りなのである。「福笹」も、年々大きなものを買うという。また、若い女性にとって、「福娘」に選ばれるというのは、一種のステイタスなのである。

元禄期になると十日戎の祭礼を彩る「宝恵駕籠(ほえかご)の奉納」も行われるようになり、今日と同じような祭礼となったという。紅白の布で飾られた宝恵駕籠に盛装した芸者が乗り込み、その周囲を幇間(ほうかん=たいこもち)が取り囲み、「ホエカゴホエカゴ、エライヤッチャエライヤッチャ」の掛け声とともに参詣する。現在では宝恵駕籠も地元商店街の協力の下、昔の様式を残しつつ、一般の応募者から選んだ「服娘」をはじめ、芸能人、野球選手、文楽の人形の参加を得て行列を華やかに盛り立てている。





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最終更新日  2010年01月10日 09時06分30秒
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myk1016 @ Re:春らしくなりましたね。(03/07) sirasagi43さん お久しぶりです。 お元…
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