丑のゐどころ-Ushi no Idokoro

丑のゐどころ-Ushi no Idokoro

2006.10.31
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カテゴリ: ほーん
D・ラピエール&L・コリンズ 1981.
『さもなくば喪服を』ハヤカワ文庫.

【原題】
…OU TU PORTERAS MON DEUL
(Or I'll Dress You in Mourning)

Dominique Lapierre and Larry Collins
1967

【感想】
1960年代,スペイン中を熱狂させた


ガンジーさんが出てくる『今夜,自由を』は
M先生の推薦で読んだ.
他にも『パリは燃えているか』とか
正確な時代考証と丁寧で迫力ある描写の
ラピエール&コリンズの作品.

闘牛士といっても,
主人公が闘牛場にデビューするのは
物語の残り3分の1である.

それまでは,コルドベスが生まれた当時の
スペインの内乱,貧困と
主人公の家族や生い立ちが書かれる.


毎日ボコボコにされながら

「いつか闘牛士になって
 メルセデス・ベンツを買ってやる!」
と夢想する主人公.

著者のコンビの社会情勢の描写が丁寧.


何回も地面に叩きつけられた屈辱あってこそ
コルドベスは闘牛士になったのだろう.

主人公がデビューするのは
何と,物語が3分の2過ぎてからなのである.

そしてタイトルになったこの台詞が飛び出す.

デビューの当日のことである.
試合の直前は命を落とすかもしれない覚悟をして
静かに神に祈るのが,フツーの闘牛士.

しかし,コルドベスはひたすら高笑いをしていた.
夢がかなったのが嬉しくて嬉しくて仕方がないのだ.

そんな彼のことを嘆き悲しむ姉に向かって主人公が言う.

「泣かないでアンヘリータ.

 さもなくば喪服をね


この台詞まで読み進んだ時点で,
物語が終わらなくとも読んで良かったと思った.






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Last updated  2006.11.12 06:21:58
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