恥骨結合離開







ゴリゴリゴリゴリっ!!!!





分娩台を降りようと体をねじった途端その痛みはやってきた。
股の付け根が痛くて体を動かせないのだ。
最初はお産が終わったからだと思っていたのだが、動くたびに骨がゴリゴリと動いているのが分かる。






助産婦さんの首に抱きつくような形で抱えてもらい、車椅子に乗せてもらってようやく部屋に戻ることが出来た。
産院でレントゲンを撮ってもらうと、恥骨の結合部分が開いてしまい、動くたびに骨がずれてしまっているのだそう。







全治3ヶ月。
その日から病室で寝たきりの絶対安静になってしまった。
一人では痛くて起き上がることも出来ない。
腰にはコルセットをグルグル巻きにされ、足は開かないようにと固定され布団に寝かされることとなった。
コルセットの下は床ずれがたくさん出来てしまい、水ぶくれがつぶれて今も見るも無残な姿となっている。






トイレにももちろん一人では行けない。
尿道に管を入れて導尿しましょうと言われたのだが、医療行為が大嫌いな私(ただ単に怖がり)。
お産で散々怖い目にあった挙句あんなところに管を入れるだなんて!!!






「旦那に下の世話をしてもらうので結構です。」
と旦那に尿瓶を買いに行かせた。
旦那におしっこを取ってもらう方がよっぽどマシだと思えるほど怖かったのだ。
旦那は戸惑った顔をしながらも尿瓶を買いに行ってくれた。






一度目の尿瓶体験は助産婦さんが世話してくれた。
実は寝ながらの体勢でおしっこをするのってすごく難しいのだ。
んー・・・と力を入れてもなかなか出ない。
尿瓶って慣れるまで結構難しいみたい。






その日の夜中、トイレに行きたくて目が覚めたものの旦那は横で熟睡中。
夜中の授乳のたびにライチを私の胸まで持ってきて母乳を上げる手伝いをしてくれたり、オムツを替えてくれたりですっかり疲れきっていた彼。
まさか自分のおしっこを取ってくれという理由で起こす事は出来なかった。





翌日診察に来た助産婦さんがおしっこを摂ってくれたのだが、あまりの量にびっくり!
膀胱に尿を貯めると子宮の戻りが悪くなるのだそうだ。
我慢するくらいなら導尿してください!と激怒された。
私もこれ以上周りに迷惑をかけられないと諦めて管を入れてもらうことにした。





その日は痛み止めの座薬も入れられた。
実は私座薬も怖い。
出産に恥骨離開であの辺りをこれでもかといじられ、この頃にはもうどこが痛いんだかさっぱり分からなくなっていた。






病室でインターネットで恥骨離開をリサーチしていたら、なんと作家のよしもとばななも出産時に恥骨離開になってしまっていたそうだ。
彼女のお産はなんと40時間だったのだそう!!
上には上がいるもんだ。
そして読みすすめていくとなんと彼女のお産場所は今まさに私が寝ているこの部屋だった!!!
この部屋呪われている?????





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