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2016.05.06
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カテゴリ: 映画(て)


3時間半とかの長大作じゃないと描ききれないテーマを選んじゃったのね。

1997 アメリカ
サスペンス、ヒューマン

監督
アラン・J・パクラ
Cast
ハリソン・フォード
ブラット・ピット

ナターシャ・マイケルホーン
ジョージ・ハーン

ストーリー
フランシス・マグワイヤーは(通称フランキー)8歳の時、アイルランド共和軍(通称IRA)シンパ(実践活動は行わないが、共鳴者、支持者の事)の父親を覆面の警察官に目の前で殺された経験を持っている。
その後成長した彼はIRAに所属し、実践活動を行い政府と戦っていた。
ある時、対空ミサイルを手に入れる為、偽造パスポートでアメリカ、ニューヨークへ行く事になったフランキー。
ローリー・ディヴァニーという名前でアメリカに着いたフランキーは、そこでIRAシンパのフィッツシモンズ判事と落ち合い、彼の手配した下宿先に連れて行ってもらう。
下宿先はオミーラ家。
家主はトム・オミーラ、現役の警察官。
妻シーラと3人の娘達ブリジッド、モーガン、アニーの5人家族の幸せな一家だった。
しかしトムはフランキーの正体を知らない為、ローリーと名乗り、建築現場で働く事が決まっていると嘘を付いた。

何も知らないオミーラ家はフランキーを温かく迎え、特に末娘のアニーはフランキーによく懐き、フランキーも束の間の幸せを味わうのだったが...。





感想
アイルランド問題を扱う作品は数多くありますが、フランキーが作中に語る通り「人はみな、同じ立場になってみて初めて真剣に考える」のですよ。
学のない私はいくら調べてみてもよく分からないんですよね。

以前、「麦の穂を揺らす風」(下の方にあるカテゴリ別一覧検索「映画(む)」から見れますのでよろしくどうぞ)という作品を観ましたが、あれもアイルランド問題を描いていて、今作よりもさらに難解でしたが。



私はアイルランドの歴史を調べてもアイルランド人の思いを探ろうとしても、自分がポンコツだからかそれとも実際に味わってないからかやっぱりよく分からないんです。

トムはとても良い人です。
愛に溢れていますし、自分の中に正義をきちんと持っていますし、優しくて正しい人です。
だからフランキーを殺したくないと思う気持ちもよく分かります。
でもトムの立っている場所はアイルランドではないのです。
トムはフランキーより遥かに歳上ですが、フランキーはトムに「アメリカの話じゃない、アイルランドだって」と諭しています。

フランキーはトムの愛を受け止めて、それでもトムには理解出来ない事を知っているのです。
そして「トムの正義」を分かっていて、対峙してしまう事を知っているのです。

どちらが上とか下とか理解力の差とかではなく、生きてきた国が違うという事。
それは政治が違うという事。
彼らの悲劇は彼らが起こしただけのものではなかったという事です。

そしてフランキーが望んだのは、子供の時のあの食卓、オミーラ家の様な幸せな食卓だったのではないか?と思います。

警察が覆面をして父親を殺す国に、正義はあるのか?
覆面をするという事は銃を構えて良い大義名分すらなかったという事です。
だから覆面で殺したのです。

フランキーは一見「悪」に見える立場の男ですが、彼の背負ってきたもの、彼を信じる仲間達、彼の理想、彼の守りたいものはとても温かなものだった事がよく描かれています。
ブラピはそんなフランキーを見事に演じていて、素晴らしかったです。
「悪」も見方によれば「悪」ではなくなる事がよく伝わるのです。

もしも「デビル」が誰かを指しているのだとしたら、それはアイルランド問題の根本を作った人です。
もしも「デビル」が何かを指しているのだとしたら、それは政治です。
決してフランキーではないと思います。
いや、フランキーを指しているのですが、フランキーではないと思いたいのです。

現に今作を観て「フランキーは悪魔だ」なんて思う人間が居るとは思えません。
今作はそーゆー事を伝える作品だと思うのです。

サスペンスというよりはヒューマン作品に近く、ブラピは本当に素晴らしかったです。
ハリソン・フォードももちろん素晴らしかったですが、今作はブラピの演技次第で良くも悪くもなる作品だったと思うので。

いずれにしてもアイルランド問題は難しく根が深すぎますし、話が莫大な量になってしまうので、選ぶべきテーマではなかったと思います。
アイルランド問題ではなくても、今作は描けますからね。
なのでそーゆー意味ではアイルランド問題は触り程度しか描かれていないので、そーゆー見方をする作品ではありません。

まぁとにかく面白かったは面白かったです!
ブラピの演技が素晴らしかったと思いますよ。

my評価7点(10点満点中)





概要
「大統領の陰謀」や「ソフィーの選択」「ペリカン文書」などを手掛けサスペンスを得意としたアラン・J・パクラ監督の遺作となった作品。
パクラ監督は今作公開の翌年11月に交通事故により亡くなっている、永年70歳。
IRAを題材とした作品は9.11事件以前はハリウッドでもよく使われていたが、9.11以降は使われる事が少なくなった。
IRAの歴史は古く18世紀末にまで遡るが、現在のIRAと呼ばれる組織の元となっているのは20世紀初頭のアイルランド義勇軍である。
また現在IRAと呼ばれる組織のほとんどが武装解除し、逮捕されるか、政治に参加するなど現代社会に馴染み発言権もあるが、一部残っているIRA武装組織も居る。
彼らは2012年「The New IRA」を名乗り真のIRAとして活動している。


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Last updated  2016.05.06 13:57:27 コメント(3) | コメントを書く


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Comments

和希ちゃん8383 @ Re:キス&キル〜自由気ままに映画日記(08/22) ツルノカミさんお久しぶりです。 コメント…
ツルノカミ @ Re:キス&キル〜自由気ままに映画日記(08/22) 和希ちゃん8383さん、 お久しぶりです。 …
和希ちゃん8383 @ Re[1]:男と女の不都合な真実〜自由気ままに映画日記(07/03) ツルノカミさん コメントありがとうござい…

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