ここらでちょっと途中下車

ここらでちょっと途中下車

2007.10.05
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  3.度重なる手術

結局、9月からもそのまま入院をしていた。
10月に、初めて医長さんが動いてきた。
「すじがとんだから、元に戻そう」と手術の承諾書を持ってきた。
上手く歩けないし、仕方がないからサインをした。

12月になって、ギブスをはずしたら、また足が外を向いた。
2か月たって、もう一度、そこを手術させてくれ、と言ってきた。
手術をして、立つ練習をするけれど立てない。
そしたら、また手術の承諾書を持ってくる。結局5回の手術をしたけれど、立てなかった。

「まれに何をやてもうまくいかない患者がいる。この子は、遅かれ早かれこういうことが起こる体質やった。」と言った。

あれから3年手術続きでずっとベッドで過ごしていたので、46kgあった体重は30kgになっていた。
2か月たって、もう一度、そこを手術させてくれ、と言ってきた。
16歳の冬、私は車いすで病院の中を逃げた。もう手術はしたくない、みんなが嘘をついているような気がした。

でも逃げられない。ベッドへ戻ると、枕の下に父親からの手紙があった。
「これ以上、親としてお前に手術しろとはよう言わん。お前が決めてくれ。でも、手術しか前にはすすめへん。」

死ぬことを考えた。食べんかったら死ねるかもしれない。そう思って一日何も食べなかった。
でも、次の日お母さんがベッドの横にカステラを置いてくれた。死にたいけれど、カステラが好きやから一口食べた。病院の食事は全く食べへんかった。また、カステラを置いてくれるから一口食べた。そんな日が2週間ぐらい続いた。

ある日、昔から知っているお寺のお坊さんが私のところにやってきて、
「しんどいなあ、しんどかったら何もせんでもいい。朝起きたら、手合わして、『なむあみだぶつ』と唱えたらいい。」と話してくれた。
それをきいている間に、だんだん素直な気持ちになってくるように思った。


でも、うまくいかない。
私は全くの寝たきり状態になってしまい、痛みのために身体もだんだんくの字に曲がってくるようになってしまった。





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最終更新日  2007.10.06 01:44:44
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