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2024年05月25日
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カテゴリ: EV  電気自動車
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 EV市場を取り巻く熱狂は冷めた。しかしながら加速中である。
 堅実なトヨタ、ホンダ、日産が見抜いていた通り、技術開発、技術進化の途上にあるBEVの量産に先行者利益は望めない。
 円安も加わり、2024年3月期の日本の自動車メーカーは史上最高益・好決算続出した。今後も続く研究開発投資の源泉も確保された。

 EV市場の伸びが減速しただけで、経済停滞社会で減点主義が行き渡った日本では「EVはオワコン」的な意見が目立つ。
1.EVの販売台数・売上の伸びは想定より著しく鈍った
2.普及拡大でBEVの短所が明らかになった
3.内燃車と競争的な売価とするため、BEVは大幅な原価低減が必須
 BEVに限ってもEVは終わったわけではないし、NEV(新燃料車)となると未来はさらに広がる。
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航続距離も問題に…8つの弱点を克服しつつある中国。
=牧野武文
2024年4月18日 MONEY VOICE
欧州では販売数の伸び率が鈍化をしている「EV車(以下・EV)」。2035年からEUは二酸化炭素を排出する車の販売を禁止することを発表していますが、世界が目指しているのは果たしてEVの普及なのでしょうか?アメリカ大統領選が近づいてきた昨今、注目を集めるトランプ氏の「ガソリン車を使い続ける」という発言は、国際的な約束を破ることになりますが、そもそもEVにどのようなデメリットがあるのか、そしてEVの欠点を克服した中国の2024年の最新情報をご紹介します。
  …  (略)  …
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 EVが「オワコン」「失敗」と感じている方々は次のような事実を根拠にしているようです。
1.欧州市場において、ハイブリッド(HEV)の伸び率がEVの伸び率を上回った。
2.米国市場において、HEVがEVの販売台数を抜いた。
3.これによりトヨタのHEVが売れ、過去最高益を記録した。
4.2024年1月シカゴに寒波が襲来し、充電器が凍結し、多数のテスラ車が充電できず立ち往生した。
5.メルセデスベンツが2030年以降も燃料車を開発、販売すると方針転換した。
6.AppleがEVの開発を断念した。
 欧州でEVの伸び率が鈍化をしたのは当然です。 2023年9月にはフランスでEV補助金の対象車の条件が厳格化 されました。国内メーカーを守るため、中国EVを補助金対象から外すための措置だと言われています。
 また、同年 12月にはドイツで補助金が1年前倒しで終了 しました。補助金予算を新型コロナ対策費から支出していたことが、憲法裁判所によって違憲だと判断されたためです。補助金が少なくなれば実質価格が高くなるのですから、伸び率が鈍化するのは当然といえます。それでもEVは前年よりも伸びているのです。あくまでも伸び率鈍化です。EU各国は新たなEV促進の枠組みを構築しなければならなくなっています。
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「EV」8つの弱点とはなにか?
 EVの欠点と言われているのは次のようなものです。
1.充電ステーションが少なくて充電できない
2.航続距離が短い
3.火力発電でつくった電気で走ってもエコじゃない
4.充電に時間がかかる
5.寒冷地では出力が落ちて使い物にならない
6.自然発火をする恐れがあるので危険
7.バッテリーが劣化をしてエコじゃない
8.製造とリサイクルの過程で大量の二酸化炭素を排出するのでエコじゃない
 EVにはこのような問題があるのは事実ですが、EV先進国(もはやそう言っていいかと思います)である中国では、すでにこのような課題に対して克服されつつあります。簡単に言えば、「EVはオワコン」とおっしゃっている方は、5年くらい前のEVの状況に基づいて「EVは使えない」と判断してしまっています。
  …  (略)  … 
 中国や米国の多くの州では、「ゼロまたは低エミッション車を50%以上」にして、ハイブリッドの販売までは禁止しません。ただし、中国は燃料車は販売禁止、米国は燃料車もOKという違いがあります。これは両国の国土が広く、砂漠のような場所でEVなどのゼロエミッション車を強制すると命に関わるからです。
 日本の場合は、ハイブリッドも含めて「電動車」と呼び、ガソリン/ディーゼルなどの燃料車の販売を禁止にします。おそらく今の状況だと、ハイブリッドが7割か8割という状況になるのではないでしょうか。ゼロエミッションを目指すつもりはないようです。日本は、世界でも特異なハイブリッド自動車が主流の国になりそうです。では、EVの欠点を中国はどう克服しているのでしょうか。
  ―  引用終わり  ―
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 現時点BEVを取り巻く欠点・短所は克服されていない。今後の取組であり新しい物事にトラブルは付き物ということなのだろう。
 減点主義が徹底されている日本でさっぱり売れないBEVは、人命にかかわるような欠点、短所があっても寛大な諸国民の間では売れている。

 技術の進捗を見極めないと原価低減のための量産設備建設の規模について適切な判断はできない。
 規模に対して適切な量産設備が完成しないと原価低減がすすまない。
 内燃車は量産の観点から、素材技術も、加工技術もコストの点でも、品質の点でも究極の領域に達している。
 BEVを含むEV全般に技術面で定まっていないので、現時点で最適な量産設備を建設しても無駄になることはあり得る。
 EV市場は始まったばかりで、未成熟な領域であり〇×の判定は困難。決めつけることはできないが、EVが市場の一定のシェアを占めることは分かった。
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 日本の自動車メーカーはEV市場への参入が遅れたのではなく、市場の規模が見えてきたので、自前で生産するモノ、合弁で生産するモノ、他社から供給を受けるモノに分けて供給網整備から量産の準備をすすめている。
 EVに早く取り掛かり減益、設備過剰となった他国の既存自動車メーカーを見ていると「慌てる乞食はもらいが少ない」という言葉が思い浮かぶ。
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……アクセルをふかしはじめた日本勢への影響は?
ニッポン放送 NEWS ONLINE  2024年5月19日
 政策アナリストの石川和男が5月19日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。米EV(電気自動車)大手テスラが、減収減益や人員削減に追い込まれるなど変調をきたすEV市場について専門家と議論。今後の日本がとるべきEV政策やメーカーの戦略について提言した。
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 そのうえで、今後日本メーカーが世界のEV市場で勝てる価格について聞かれた井上氏は「市場によって違うと思うが、 アメリカであれば補助金なしで400万円くらい(1ドル150円程度を想定) のEVを出せば売れると思う」と述べる一方、「日本国内では150万円くらいだと思う。国内は軽自動車が中心のマーケットになっていて、可処分所得も伸びず、高齢者も増えるなかで国民の足となっている。地方に行けば一人一台。ガソリンスタンドも減少する中、 軽自動車のEVでもう少し安いものが出れば爆発的に売れる と思う」との見通しを示した。
 最後に石川は「(今のEV価格競争を)日本が傍観者として見ているのは、実はいいこと。日本メーカーは、競争を見極めたうえで売っていくことができる。最終的に日本メーカーが大事にしなければならないのは価格戦略。いいものが売れるのではなく、売れるものがいいもの。メーカーが価格戦略を立てられるよう、国も支援策をふんだんに出して、国策として日本のEVメーカーを育てていくべきだ」と持論を述べた。
  ―  引用終わり  ―
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 量産車は価格と質が販売の決め手となることに変わりない。
 日本の国策、経済産業省の施策の方向性は、総合的に環境に最適化したNEVメーカーを育てることにある。






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最終更新日  2024年05月25日 06時00分12秒
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