それもこれも丸ごとワタシ・・・。

それもこれも丸ごとワタシ・・・。

「おいコー」より




 そして、おそらくこれだけは確かだろうと思うのは――悲しみが
深ければ深いほど、やがてめぐってくる喜びもまた大きいのだとい
うこと。

たいしてつらいことの起こらない人生、それはそれで幸せなことに
は違いないけれど、そのかわり、そういう人生にはおそらく、ほど
ほどの喜びしかめぐってこないはず。そう、時計の振り子と一緒だ
と思う。一方に大きく振れるからこそ、反対側にも同じだけ振れる
わけでしょう?

<泣いてパンを食べたものでなければ、人生の本当の味はわからない>

 というのは、かのゲーテの言葉なんだけど、これ、何かに打ちの
めされて気持ちがへこみきった時に思い出すとけっこう効くんです
よね。彼は他にもこんなことを言っています。

<人間は努力するうちは迷うものだ>

 つまり、今の自分に悩んだり苦しんだりするのは、もっと上を目
ざそうという気持ちがあるからこそだ、と。最初からあきらめきっ
ているなら悩む必要もないし、苦しくもないはずだものね。となる
と、迷う気持ちがあるのはむしろいいことなんだとも言える。



(『おいしいコーヒーのいれ方8 優しい秘密』村山由佳/ジャン
プジェイブックス/村山由佳さんのあとがきより引用)


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