その八



最近は、以前ほど見てはいけないものを

見なくなった。ラッキー!

しかし、本当のたま~に見るものは・・・

白い物体。

家の中で、白い手の先だけが『スーッ』と流れて行く。

友達の家では、気配を感じて窓越しに、白い物体が

『スーッ』と流れて行く。

また、鼓笛の合宿施設では、白い物体が、厨房に向かって

『スーッ』とやってきた。

それは、女の人だったのは、間違いない。

その手の物は、一々気にしたり、怖がったりしない。

家で、そう言うものを見た時は

『おってもいいけど、危害は与えんといてや!』という。

最近は、通りすがりのものが多い。

あんまり言うと、旦那が怖がるから言わないけどね。




お嬢が1歳半の頃、写した写真に、不思議な物が写ってた。

オレンジっぽい肌色のもの。

指の写し込みとも思ったが、不自然である。

その撮影の2日後、物の写りこんだ方の鎖骨を骨折した、お嬢。

『気をつけなさい』ということだったのかな?





九州へ行ったとき、叔父の家の近くの『ハウステンボス』へ言った時のこと。

あそこも、かなり出るらしい。

叔父の義弟も、いたずらされたらしい。

叔母が『〇〇チャンも、いたずらされるかもよ!』と

言われたが、私は信じなかった。

楽しく1日をすごし、どうしても気になる場所があった。

『ここは、絶対に写真に撮っておかないと・・・』と

とある場所の風車の風景を撮影した。

シャッターを押した。

ん?おりない。なんで?

もう一度チャレンジ!!

お~、今度は大丈夫。

叔父の家に戻ったとき、叔母が、『なんともなかった?』と聞いた。

『何もなかったよ!』と答えた。

しかし、たのしい九州の旅を終え、写真を同時プリントに出した。

なかなか、綺麗に写ってる。

ぱらぱらめくっていった時、1枚の写真にめが釘付け!

気になる風車を撮ったもの。

そこには、たくさんの白い煙の様なものが写りこんでいた。

やられた・・・。

『ハウステンボス』では、戦争でなくなった兵隊さんが

お客さんにいたずらするそうです。

でも、危害は加えません。

一緒に楽しんでいるんだって。

だから、ハウステンボス内の某ホテルには、兵隊さんが

わんさかいるとか・・・。

ホテルの名前は知っているけど、いえません・・・





義兄が亡くなったときのこと。

私たちが、義兄の元へついた時には、処置も出来ない状態だった。

意識不明の重態。助かる見込みはゼロ・・・。

体は暴れるので、ベッドにくくりつけられ、さまざまな装置がつけられていた。

義兄の危篤を聞きつけた兄弟がやってくるたびに、意識がないのに

心電図の針が大きく振れ、心拍数も早くなる。

義父母がついた時には、最高に針が降れ、心拍数も最高値になった。

不思議だ・・・。

病院たくさんの人がいては、他の入院患者の迷惑になるため

主人と、主人の弟が残った。

2日経過した朝、義兄は帰らぬ人となった。

その最後の瞬間を見たのは主人だけ。

大きなアクビをし『フゥ~』といった途端、

心電計は『ピーーー』と音を立てた。

義兄が亡くなったと、知らせを受け、

大事書類等を探すことになった。

しかし、義兄は1人暮らしで、どこに何があるか

誰にもわからない。

しかし、私は違った。

初めて行った義兄の家で、言われたものの置き場所を

次々と、言い当てた。

これには、自分自身、驚いた。

遺影にする写真も、数ある中で

『これがいい』と差し出した。

兄弟たちも、みんな賛成してくれた。

葬儀の日、たくさんの人が義兄の為に集まってくれた。

だんだん義兄の遺影が、笑顔になっていくのが分かった。

無事に、送りだし、やることを全て片付け

それぞれの岐路につくことに。

うちは、幼いTWIN’S連れだったので、義兄車を乗って帰る事に。

だが、旦那は免許を自宅に置いてきたという。

東京に向かう時に『絶対に免許証を持っていきや!』と言ったのに・・・。

私が、頑張って高速に乗り、東名高速乗り場までたどり着いた。

ふと、最後まで探して見つからなかったものを思い出した。

義兄の免許証だ。

高速の入り口では、さっきまで事故のため、通行できなかったのだが

運良く、私たちが到着して、すぐに通行できるようになった。

後部座席ではTWIN’Sたちが『バナナを食べたい!』と言い出した。

勿論、運転手の私には、むいてやる事が出来ないので、主人に頼んだ。

バナナを渡すと、子供たちは上機嫌!

主人も、中腰になって、後ろを向いていたので、座りなおす時に

ふと、助手席のシートに手をやった。

『うわぁ~!あった!あったで!!!』と大声で叫ぶ主人。

『なに?なんやの?』と聞くと、あれほど探して見つからなかった

義兄の免許証があったのだ!!!

もちろん車の中は、シートや足元のカバーまで探した。

だいたい、シートにのっかてれば、車に乗る時に、発見されているはず。

本当に不思議だった。

家には、兄の電話機も持ち帰っていた。

ドサクサに紛れ込んでいたのだ。

そこには、留守番電話のテープが入っていた。

『兄さんの声でも入っているかな?』

なんていいながら、再生した。

入ってる、入ってる!!

しかし、会話が録音されていた。

よく聞いてみると、我が家の話題なのだ!

ソレが終わり、次も、会話が録音されていた。

また聞いていると、我が家の話題。

2件とも『TWIN’Sが生まれるって?こりゃ~、大変だよ』

と、義妹達と話してる。こんな偶然ってあり?

とっても不思議だった。

その後、義兄の墓を建てることに。

立派なものを立てる計画が進んでいた。

しかし、義兄が私の夢に出てきて

『こんなに立派なのはいらないよ』と言い

小さい墓石を、自分で置いて行ったのである。

その夢は、10年経っても鮮明に覚えてる。

この事を、兄弟に話し、義兄の望んだような墓石にした。

きっと、義兄が私たち夫婦に、願いをたくして、

数々の不思議な出来事を起こしてくれたのだと思っている。

義兄が亡くなった年の12月、お嬢が生まれた。

もしかして、義兄の生まれ変わり?


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