登戸ささら獅子舞

記事で見る登戸ささら獅子舞

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2006年9月25日(月)東京新聞埼玉版より
鴻巣『登戸ささら獅子舞』勇壮”元禄の舞”復活


 鴻巣市登戸に伝わっていた「登戸ささら獅子舞」が47年ぶりに復活、10月22日の宮登神社例大祭で披露される。復活まで住民に獅子舞を指導してきた古老がお披露目を前に急逝してしまったが、300年の歴史を持つとされる伝統は住民に継承された。
 地元の住民によると、登戸ささら獅子舞は約300年前、江戸時代の元禄年間に同市の「原馬室獅子舞」(県指定無形民俗文化財)を伝授されて始まり、地元の鎮守、宮登神社の例大祭で毎年10月に奉納余興として舞われていたという。しかし、1959年に当時、3匹の獅子舞を担当していた3人が病気や事故などで相次いで死去したため、途絶えてしまったという。
 獅子などの獅子舞の道具が農家の蔵に保存されている事が分かり、住民の寄付金約50万円をかけて漆の塗り替えなどを施して補修。97年に住民の会合などに使う登戸集会所の隣に神殿を建設し、展示してきた。
 同地区は移住者が急増し、展示されていた獅子を見た新住民からの「一度獅子舞が見たい」との声をきっかけに、復活させようという機運が生まれ、昨年7月に「登戸ささら獅子舞保存会(会長・登戸自治会長)を発足。
 しかし、獅子舞用のそろいの衣装やのぼり、太鼓などに約250万円を要するため、市を通じて宝くじの益金を使った助成金を申請。今年2月に認められたため、4月から本格的に練習を始めた。
 舞いや曲などには34人が携わっているが、かつてのささら獅子舞を知っている古老らが記憶を頼りに指導。原馬室獅子舞を参考に仕上げた。登戸ささら獅子舞は、女獅子(めじし)を男の獅子2匹が奪い合い、けんかをするという内容で、勇壮さが特徴。女獅子は実際に女性が演じるが、県内に160以上ある獅子舞は男が演じているという。
 当日は午前10時から宮登神社例大祭で奉納した後、午後1時から登戸集会所での復活記念式典で披露される。
 保存会会長は「復活までには大変な苦労があったが、地区の住民の手で永続して継承し、地区の住民の交流のきずなになれば」と語る。



2006年10月22日(日)読売新聞埼玉版より

古老の記憶 手がかりに 転入住民が伝統受け継ぐ 半世紀経て復活


 鴻巣市登戸の「登戸ささら獅子舞」が47年ぶりに復活し、22日、同市の宮登神社と登戸集会所で披露される。市外から転入してきた新住民たちが「伝統行事をよみがえらせよう」と呼びかけ、地元の古老の記憶を手がかりに再現した。
 登戸自治会によると、同獅子舞は約300年前の江戸時代に始まり、代々受け継がれてきた。しかし、獅子を担っていた舞手3人が病気などで相次いで亡くなり、1959年を最後に途絶えていた。
 登戸地区は当時、30数世帯でしたが、市外から転居してきた新住民が増え、現在は300世帯以上に。農家の蔵に保存されていた獅子舞の道具を見た同自治会長ら新住民から「躍らせてはどうか」という声が上がり、2005年7月に保存会が発足した。
 今年の4月から、保存会のメンバー34人が獅子舞の練習W始め、91歳の男性が、往時を思い出しながら指導してきた。男性は7月に亡くなったが、保存会会長は「登戸の獅子舞をしっかりと受け継ぎたい」と話している。
 22日は、午前10時から宮登神社例大祭で奉納され、午後1時から登戸集会所で記念式典が開かれる。



2006年10月23日(月)東京新聞埼玉版より

勇壮『ささら獅子舞』復活  鴻巣・登戸


 鴻巣市登戸に江戸時代から伝わっていた「登戸ささら獅子舞」が22日、住民によって47年ぶりに復活した。

 同獅子舞は、約300年前に同市の「原馬室獅子舞」(県指定無形民俗文化財)から伝授を受けて始まったとされるが、1959年に獅子舞の舞い手が相次いで死去し、途絶えていた。

 最近になって農家に保存されていた獅子などの道具を住民の寄付で補修し、地区の集会所に展示していた。それを見た住民から「一度獅子舞を見たい」と声が上がり、復活することになった。今年2月に鴻巣市を通して宝くじ益金からの助成金を得て、そろいの衣装や太鼓などをそろえ、4月から地区の古老などの指導で本格的な練習を始めた。

 この日は宮登神社に奉納した後、登戸集会所脇で開かれた復活記念式典で披露。市長や市内外からの見物客ら300人を超える人たちが見守る中、竹の楽器”ささら”と太鼓を持った三匹の獅子が、女獅子を取り合って仲直りすると言う話を、笛で奏でる曲に合わせて勇壮に舞った。

 主役の法眼に扮した男性は「小さい頃、父が獅子を踊っていて、『大きくなったらお前も踊れ』と言われていたが、今日実現して感無量。もっと踊れる人を増やして受け継いでいきたい」と語った。


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