型をこよなく重んじるも、嵌ることをめっぽう嫌がる作曲家の日記

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2023.01.21
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カテゴリ: 今だから
昭和と令和ではまったく変わったことがよく取り沙汰されます。
それは文化の面では昭和のほうが風情があり深いとも思います。
今では世代間ギャップに繋がり、
令和世代が昭和世代をどう見ているかに関わると思います。

学生の頃、作曲をした作品にタイトルを付ける時に、
フランスへの憧れが強過ぎて実際はよくわかっていないのに、
フランス語をカタカナに変えてタイトルにしていました。
勉強したフランスの作曲家の教えや影響を表明するためです。

矢代秋雄や三善晃のタイトルや楽譜にもフランス語が見られ、

フランス語には男性形と女性形があり使い分けが難しいこと、
表現やニュアンスが日本語とは異なり意味を取り違えやすいです。

もっとも良くないのは正確な発音はカタカナに置き換え辛いのに、
固有名詞以外までカタカナで書くことです。
今でもフランスワインを買う時にカタカナ表記されている日本名が、
3本に1本くらいがフランス語の発音と違っています。


例えば、フランスの作曲家 Edgard Varèseはアメリカに帰化しました。
エドガー・ヴァレーズが一般的な日本語読みですが、
時々フランス語読みを大袈裟にして「エドガール」と書いたりします。
しかし、末尾の「ル」の発音は微弱で入れないほうがいいと思います。

彼の作品に1931年に作曲されたIonizationという作品があります。

いずれで表記しても間違いではありませんが日本での表記は訳した、
「Ionization 電離」と書くのがよく意味がよく伝わります。

音楽、こと作曲家の名前についてはこれまで読みが変わってきました。
作曲家 Paul Dukasはフランス読みでは末尾の「s」を発音しないために、
「デュカ」と呼ばれることが一般的でしたが日本では「デュカス」で、


フランスにはIbisと言う大手ホテルチェーンがあります。
タクシーでHôtel Ibisを「オテル・イビ」と伝えたところ、
「あ〜? イビス?」と指摘されこの末尾の「s」は読むと知りました。
英語発音であればIbisは「アイビス」ですからそれとも異なります。

作曲家のDarius Milhaudは日本ではミヨーで通っていますが、
読みから言ってもミローが正しく日本では修正されていません。
Henri Dutilleuxは以前はデュティーユでしたが後にデュティユー、
ワインの産地、ボジョレーとボージョレ。どっちでもいいと思います。

表記でもSaint-Saënsをサン=サーンスと書くのが今もなお伝統ですが、
地名のSaint-Michelはサン・ミッシェル、
Saint-Germain-des-Présはサン・ジェルマン・デ・プレ、
サン=ジェルマン=デ=プレと書くとウザいわけで変えていいのです。

Violinはヴァイオリンが正しく「v」は「ヴ」に徹底すべきです。
Maurice Ravel はほぼ「ラヴェル」に統一され「ラベル」は少ないです。
しかし、NHKは習慣からか楽器名において「バイオリン」と表記します。
外国人からすれば論理的でない不統一に日本への違和感を感じるでしょう。


最初に名付けた人、訳した人があまりに昔なので、
ちょっとおかしい発音や訳がフランス語にはたくさんあります。
そんなカタカナで覚えてフランスで命懸け?で話しているのに通じず、
コミュニケーションが取れないのは日本人の問題でもあります。

耳がよければ話すことはできるようになりますが、
文章をつくることはより難しくいつもどこか間違えます。
曲名を正式に伝える際に原語と日本語の両方で記すのは、
記載ミスや適切な訳が難しかったり訳がいくつかあるからです。

前世紀は世界の共通言語が英語でしたが、
今は要人でも母国語を話しそれを的確に通訳する人がいます。
難しいことを話しても同時に正確に訳せるようになりました。
昔のように気取って話す外国語はもう必要ありません。


日本で演奏するのにあえて外国語のタイトルしかつけない人、
またそれをカタカナにした日本語はもっとわかりにくいです。
意味不明の難しい言語のタイトルをわざとつけたりするのも日本的で、
言葉はコミュニケーションを補足するという原則から逸脱しています。

音楽的にはごく普通の表現なのにタイトルだけは仰々しいものや、
なぜかフランス語などの外国語をつけるのは時代遅れでしょう。
よく見るようになった「世界初演」も昔のように「初演」でいいし、
印象操作するような表現に同じ日本人としてはうんざりしています





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最終更新日  2023.01.21 16:16:52
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