分離不安のノエル （1）
分離不安のノエル （1）
分離不安とは、その名の通り飼い主さんと離れる事にワン仔が不安を感じ
留守中にストレスで色々な良くない行動をする病気です。
ワン仔によって症状は違いますが、主に破壊行動、吠えつづける、粗相をすると
3つがでやすいといわれています。
でも、ママが分離不安という言葉を知ったのは、ノエルと出会ってから、しばらく先の事でした・・・
初めてノエルが我が家に来た時、それはもう可愛くて、可愛くて、どこに行くにもいっしょでした。
お買い物、ドライブ、旅行ets・・・
お留守番をさせては可哀相と常に誰か家に残りノエルは一人？（一匹）でいる事がなかったのです。
これが後に、ノエルの為にとって、とても悪い事だと知りました。
ノエルが可愛いからといっても、全ての場所にノエルを連れて行ける訳ではありません。
少しずつ、少しずつ大きくなってきたノエルにママはお留守番を頼みました。
ノエルの初めてのお留守番です。
「30分ぐらいで帰って来るからね」と、ママは言ってスーパーへお買い物に行きました。
帰って来たママは言葉を失ってしまいました！
色んな所へ、粗相をしてる・・・・・
ノエルを叱る事のできないママは、一人ぼっちにさせたからだと思い
ノエルに「ごめんね、ごめんね」と、何度も言い、頭を撫でてから片付けました。
可哀相だからといって、頭を撫でたり、抱きついたりしない事が大事です。
又、飼い主が帰宅した時にワン仔が喜んで駈け寄ってきたり、飛びついたりしますが
そんな時はワン仔がクールダウンするまで、飼い主もクールに振舞う事！
淡々と出掛け、淡々と帰宅する事が大切です）
それ以来、ノエルはよほど一人でいる事の不安を覚えたのか
ママが車の鍵を触るだけでビクビクするようになりました。
ノエルはオドオドした顔で
「ママ～また、わたしを置いていくの？」と言わんばかりにママを見ます！
それでも、やはりノエルを連れて行けない場所（学校の参観日など）の時にはノエルにお留守番を頼むしかありません。
でも、その度ノエルの行動がだんだんとエスカレートしてきました。
粗相は勿論の事、家具はガジガジ！クッションはバリバリ！障子は穴だらけ！畳を掘ってグチャグチャに・・・
こんな感じに色んな箇所を掘っていました。
これでは、お家が壊れてしまうと思い、これからお留守番の時は
ノエルをサークルの中に入れていこうとママは決めました。
サークルといってもノエルのサークルは、パパの手作りで畳2帖分ほどの木で作った大きなサークルです。
これで大丈夫と、思ったんですが・・・違いました・・・
ノエルはサークルの隙間から手を伸ばし片手で畳を掘り、木の角をガジガジに噛み
サークルの中は木の切れ端でいっぱいに・・・・・
この頃からママは「何か変だ・・・」と、考えるようになりました。
ある日、パパが一冊の犬の本を買って来ました。その本を読んでいると、ママの目にとまったのが
≪あなたの愛犬は分離不安ではありませんか？≫という文字！
ママは、読んでいる内にもしかしてノエルも分離不安では？という気持ちになりましたが
ママは
「ちがう、ちがう、ノエルは絶対にちがう」と、受け入れませんでした・・・
8月の終わりに町内の夏祭りがありました。ママ達家族もこの町内に引越して来て初めてのお祭りです。
その日はとても賑やかで子供達が浴衣を着て楽しそうにお祭りに行っています。
近所の人に、このお祭りの最後に大きな打ち上げ花火があると聞いていたので、楽しみにしていました。
21時頃、打ち上げ花火が始まりました！ 『ドーン！』という音と共にキレイな花火が上がりました。
が、それと同時にものすごい地響きが・・・
ノエルは気が狂ったように走り始めました。 ママはノエルを何とか落ちつかせようとサークルの中に入れました。
でも、いつもなら絶対に飛び越えられないはずのサークルを飛び越えて、壁にぶつかりながら走り回ります。
ママはノエルを抱きかかえて、背中をさすりましたがノエルはブルブルと震えて怯えていました。
結局、その日ノエルが落ちつく事はありませんでした
分離不安のノエル（2）
分離不安のノエル（3）
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