猫の薬の飲ませ方
【猫の薬の飲ませ方～錠剤編～】
薬の飲ませ方の王道として、食べ物に混ぜるという方法がある。
猫は味よりもにおいで食べ物を嗅ぎ分けるが、
うまく薬だけ餌の中から探し出してしまい、
失敗する場合もあるという。
また、食欲が無い場合にはこの方法はまず不可能である。
そんな時は、直接人間の手で飲ませなければならない。
ここでは、直接薬を飲ませる方法を、
体験をもとにまとめたみた。参考にして欲しい。
さて、猫に錠剤を飲ませるのに１番必要なのは、忍耐だ。
愛情ももちろん必要かもしれないが、
心を鬼にしなければ飲ませられない。
猫がとても嫌がるからだ。
ここに書き記すやり方を実行しても、何度も失敗するだろう。
口でバウンドしてしまったり、猫がペッと出してしまったり、
吐き戻してしまうこともある。
だけども諦めてはいけない。
何度もやっていく内にコツが分かってくるものだ。
ただし、 吐き戻しやその他の異変があった場合には、
すぐに飲ませるのを中止し、必ず獣医師と連絡を取り指示を仰ぐこと。
☆準備するもの
・バスタオル一枚
・水を入れた皿
・水を吸わせたスポイト
・錠剤
・薬を飲ませる台になる机など
・愛
☆位置関係など
自分の左側に猫を座らせる。
飲ませる時点では左のワキに殆ど挟むような形にもっていき、
猫が後ろに逃げようとするのを防ぐ。
左手は頭を上から包むのに使い、右手は飲ませるのに使う。
左利きの人は、逆になる。
☆飲ませ方
まず猫に優しく話しかけて、スキンシップをしながら
バスタオルを身体に巻きつける（前足で抵抗させない為）。
十分に撫でてリラックスさせた上で、左手で上から頭を包み込み、
右手で下顎から喉に向かって何度か撫でると（特に唇の下）、
“気持ちい～♪”と自然に真上を向く。
そこで犬歯の後ろ辺りを右手薬指で押し、口を開けさせる。
すかさず薬を口の中央奥にポイっと入れ、
すばやく口を“少々強引に”閉じさせる。
同時に、喉を先程と同じように撫で、
額や肩などもリラックスさせるようにマッサージを再開。
口が開いてしまうと口からペッと出してしまったり、
吐き戻しをしたりするので、しばらくはなるべく閉じさせておく。
その間に薬がバウンドして失敗していないか、
猫の身体に巻いたバスタオルを外してパタパタしたり、
周りに落ちてないか確認してみる。
飲ませたことを確認してから、スポイトで１滴ずつ数回
水を口に含ませる。スポイトは嫌がるので、指先に水をつけて
唇に水滴をつけるのも良い。ごっくんと喉を鳴らしたらしめたものだ。
水と一緒に、錠剤が喉の奥に入っていくことだろう。
吐き戻しをする猫は、しばらく見張ってマッサージを続けると良い。
きちんと飲み込めた時は、ごっくんとかペロペロをしなくなって、
普段通りの落ち着きを取り戻してくる。
ポイントは、スキンシップ。
薬を飲ませる前後に猫をとろとろになるまで優しく撫でて、
声をたくさんかけてやること。
私はよく話しかける言葉に節をつけて、小さな声で歌ってしまうほど。
猫はちゃんと声のトーンを聞き分けるので、優しい声かけは有効なのでは。
マッサージは、その子の触られて好きな場所を重点的に、
額・喉・こめかみ・耳の裏・肩などを落ち着かせるように優しく撫でる。
飼い主はすばやさと決断を要求される。
すなわち、口を開ける瞬間、薬を投入する瞬間、口を閉じさせる瞬間。
いかにすばやく、猫に気取られないように飲ませられるかが鍵となる。
☆まとめ
忍耐強く、断固とした姿勢で、愛情を込め、しかし無理をさせない。
☆投薬の必要な猫のパパやママへ
病気なのだから、薬一つ与えるのも
心配で胸が潰れそうになることもあるでしょう。
猫に薬を与えることは容易ではありません。
だけども薬を飲ませないことには猫はよくなりません。
信頼できる獣医師からの処方なのだから、信じるしかありません。
ここに書いてあることはあくまでうちの楓子の場合の話です。
猫によってまた違うやり方もあるかと思うので、
与えながら１番良い方法を模索していって下さい。
がんばって下さい！！ファイト！
☆元気な猫のパパやママへ
普段から愛情のこもったスキンシップをはかることで、
触らせてくれる猫に育てると、薬を与えやすくなります。
（以下追記03.12.19）
病気になる前から、薬を与える練習をしておくと良いでしょう。
ドライフードなどを小さく砕いて、錠剤サイズにして投入してみたら
どうでしょうか？
口の中をチェックする習慣をつけるのも良いと思います。
歯石がついているかどうか、見てあげましょう。
飼い主さんの前で口を開けてくれる猫になってくれれば、
いざという時泣きたくならずに済みます。
---追記---
03.11.27
水は飲ませ過ぎると、薬を吐き出してしまうので注意。
1滴ずつ確認しながら口を湿らせる程度に与える。
薬を飲んだと思ったら、それ以上水は与えないようにすると良い。
楓子の場合は大体２～３滴まで。
03.12.19
最近は、薬を与える前のスキンシップの時間を、少し短くしている。
その方が、猫がぼやっとしている状態で与えることが出来るので、
成功率が高い。
いかにリラックスした状態で薬を与えるかにかかっているので、
その辺りは猫にもよると思う。飼い主さんならそのタイミングを
掴むことは難しくはない筈なので、色々試してみて欲しい。
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