2年目のOP室ナースマン

基礎看護実習1 


 私は形成外科の患者さんを担当することになりました。私の初めての患者さんは木材加工業者に勤務していた38歳の女性で、ある日突然不注意によりベルトコンベアーに両腕をはさまれてしまい入院してきた人でした。入院当初は両上腕、両前腕の複雑骨折をしていたようです。また、右上腕の筋肉が壊死を起こしてしまったりして後背筋皮弁(背中の背筋を皮膚ごと切断して移植する手術)という手術を受けていました。
 私が患者さんを担当した時には、骨折はすでに完治していましたが、右上腕の皮膚の治療とリハビリを行っていました。右手を使うことは出来なかったんですが、ほとんど日常生活は自立しているので、ほとんど看護援助することがなく困ったりしていました。それで、看護援助をすることがないからしないというのいならわざわざ実習にきた意味がないので、患者さんのそばになるべく一緒にいるようにして観察していました。観察をしているうちにだんだん患者さんの不自由に思っていることが理解できて私自身から進んで患者さんに援助することができました。
 例えば、私の患者さんは右手が不自由なので食事は左手で行わなければなりません。私は左利きなので困りませんが、たいてい右利きの人が多いですよね。この患者さんも右利きなので、左手で箸を持つことが出来ません。だから食事をするときはスプーンで行います。患者さんは右手は使えないわけですから、左にスプーンを持ってしまうと、自分で食事は出来ますが、お茶碗の位置やおかずの入った皿の位置をずらすことはできないので、患者さんの食べやすい位置にお茶碗を持っていってあげたり、どのおかずが食べたいかを聞いておかずの入った皿を患者さんが食べやすいようにセッテイングしてあげたりしました。後はまだ入浴の許可が下りていない患者さんだったので洗髪をしてあげたり、足浴をしてあげたりしました。看護技術には自信があった自分でしたが、洗髪のときに何度か患者さんの寝衣の襟を濡らしてしまったときがありました...。
 何とか実習最終日になり、患者さんとのお別れがやってきました。患者さんのリハビリが終わり、病室に帰ってきて患者さんにウエットティッシュでリハビリで汗ばんだ手を拭いてほしいと頼まれ拭いてあげました。患者さんは涙ぐみながら、私にお礼を言ってくれました。私も短い間特に何もしてあげられなかったけど、看護学生として出来ることを一生懸命にがむしゃらにやらせていただいたことをお礼しました。
 ホント、看護の道を目指してよかったなーと思いました。患者さんの身体が不自由でなくても自分から患者さんを観察して知ろうとすることが大切だと思いました。どんな病気でも治せない病気はあるが、看護できない病気はないとはこのことです。

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