にゃんでんかんでん

2005 9/11~10/20

                   ■■■    9月11日~ 10月20日に読んだ本のご紹介    ■■■

10/20
半島を出よ(上) 半島を出よ(下)
半島を出よ(村上龍)
 近未来の日本。北朝鮮のコマンド9人が開幕戦の福岡ドームを武力占拠し、2時間後複葉輸送機で484人の特殊部隊が来襲、市中心部を制圧した。彼らは北朝鮮の「反乱軍」を名乗った。更なるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。逮捕、拷問、粛清、白昼の銃撃戦、被占領者の苦悩と危険な恋。北朝鮮の後続部隊12万人が博多港に接近する中、ある若者たちが決死の抵抗を開始する。
 財政破綻し、国際的孤立を深める近未来の日本という設定がとてもあり得ることだと思いました。実際に事が起きても政府は何もできない、してくれないというのもありがちですし。
社会不適合の若者たちが立てた計画が結果、日本を救う事になるのですが、登場人物のそれぞれのもつ背景などにきちんと触れている点は良かったですす。ただ何せ登場人物が多い。全部語ってしまえば、2冊にまとまるわけもなく。その他、武器などに関する薀蓄も多く、これもまた盛り沢山すぎたのでは?それに比べると終わりはあっけなかったような・・・。そんな感想です。
 個人的には崎戸島が出てきたのが嬉しかった♪(崎戸は夫の故郷です)

10/10
葬列
葬列(小川勝己)
 第20回横溝賞受賞作。不幸のどん底で喘ぐ中年主婦・明日美としのぶ。気が弱い半端なヤクザ・史郎。そして、リアルに生きられない孤独な女・渚。この4人が暴力団組長の金を奪う計画を実行します。
 ちょっと桐野夏生『 OUT 』に似た感もあるけれど、最後に意外な結末が待っていたりして面白かったです。

10/6
気まずい二人
気まずい二人(三谷幸喜)
 途切れる会話、最悪の出だし、重苦しい沈黙、激しい動揺。緊張の嵐、もやしと技豆の話、呆然とするゲスト、焦る三谷、気まずい思いの二人。本書は脚本家である三谷氏の、初めての対談集であり、劇作家でもある三谷氏の、初めての戯曲集であり、人見知りでもある三谷氏の、弱点克服のドキュメンタリーである。
 人見知りの三谷さん、よりによってこんな仕事をひきうけてしまって、何という無謀!呼ばれたゲストもたまったもんじゃない。でも・・・読者としては面白い。場の雰囲気がありありと伝わってきます。『もやしと技豆の話』いただきです!

10/4
天空の蜂
天空の蜂(東野圭吾)
 爆発物を積載した超大型ヘリコプターが『天空の蜂』と名乗る男に強奪された。ヘリはコンピューターによる遠隔操作で、高速増殖炉の千数百メートルでホバリングを開始。そしてヘリの中には取り残された少年が一人。テロリストの脅迫に日本政府はどのような決断をするのか!?
 すばらしい作品でした。この作品には特定の主人公は存在しません。技術者、警察官、自衛隊員、テロリスト、少年の親…視点を次々と交代しながら物語が展開していき、テロリストの真の目的が何なのか、原子力発電所はどうなってしまうのかと、どんどん読み進みます。ドラマか映画を見ているような感じです。
 原発の恩恵を受けていながら普段は考えもしない、問題が起こったときだけ騒ぎ出す。そんな私達への痛烈なメッセージのこもった作品でした。

9/26
サウスバウンド
サウスバウンド(奥田英朗)
 主人公の二郎は、ごく普通の小学校六年生。ただ一つ普通でないのは、父親が元活動家で、国民の義務や年金制度や税金を認めない頑固者だったこと。
 第一部では不良中学生に因縁をつけられ恐喝にあい、その災難に二郎たちが立ち向かってゆく。お父さんの知人のアキラおじさんが居候になるのだがそのアキラおじさんというのが現役の活動家。アキラおじさんは、二郎の敵をいためつけてくれたが、二郎を巻き込み、警察沙汰の事件を起こしてしまう。そのことから、二郎の一家はなんと沖縄の西表島に引っ越しすることになる。
 そして第二部。この南の島で、新たな事件のタネがまかれ・・・
 なんとまあ 盛り沢山なお話でした。盛り沢山すぎてかえって作品としてはぼやけてしまったような印象です。二郎のお父さん、格好良かったですけど。

9/20
たしかなこと
たしかなこと -小田和正インタビュー-
 団塊の世代に生まれ、今日58歳を迎えてもなお第一線で活躍する小田和正氏。
音楽のこと、人生のこと、オフコースのこと、そしてこれからのこと…。
 『ウケない』よりは『ウケる』ことを望む小田氏。彼のユーモラスな一面ものぞく楽しい本でした。ファン必見です。

9/14
青に捧げる悪夢
青に捧げる悪夢(恩田陸ほか)
 水晶の夜、翡翠の朝(恩田陸).みたびのサマータイム(若竹七海).水仙の季節(近藤史恵).攫われて(小林泰三).階段(乙一).ふたり遊び(篠田真由美).還って来た少女(新津きよみ).闇の羽音(岡本賢一).ラベンダー・サマー(瀬川ことび).天狗と宿題、幼なじみ(はやみねかおる).
 この本を選んだ理由は、好きな作家 乙一さんの作品が入っていたから。しかし、アンソロジーは今まで縁のなかった作家さんの作品も読めるいい機会。ちょっと得した気分です。 

9/11
東京DOLL
東京DOLL(石田衣良)
 天才ゲームクリエイター(MG)が 新作ゲームのモデルに選んだ 背中に翼のタトゥを持つ少女(ヨリ)に恋をする話。
 感想は 日記 に・・・。


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