「主よ人の望みの喜びよ」をC管で

ぴあののうえで


   《「主よ人の望みの喜びよ」をC管で吹く理由》

バッハのカンタータ、「主よ人の望みの喜びよ」は
元譜はト長調です。
また、一番下の音はDで、一番高い音はGなので、この曲を
元譜どおりに吹くには、D管がぴったりなのです。

私のもうひとつの一番好きな曲、「パッヘルベルのカノン」は
元譜は♯がふたつのニ長調です。
そこでこの2曲を元譜で吹きたいと想い、D管を2度も特別注文
したのですが、どうしても気に入ったD管が出来てきません。
仕方がないので、ちょうどそのころに出会った黒野さんの工房に
通って、自分でD管を創ったのです!
このD管、遠くまで良く響く、つんざくようなフルートのような
音色です。

このD管で「主よ人の望みの喜びよ」を吹いてみたのですが、
残念なことに、「主よ人の望みの喜びよ」の、何とも言えず
朴訥な情感が、出せないことが分かったのです。
一方、パッヘルベルのカノンのほうは、困ったことに、あの
やわらかな音色が、このD管では表せないのです。
結局、「主よ人の望みの喜びよ」はヘ長調に移調して、朴訥な
音色のする、私の演奏会用としては3本目のC管で吹いて
います。
またパッヘルベルのカノンは、ヘ長調に移調して、ソプラノ
F管で、吹いている次第です。

オカリナで演奏する時、元譜どおりに管を選んで吹いても、
本来の元譜の持つ雰囲気が、必ずしも出せるとは限らないのです。
そこで最も大切なことは、元譜の持つ情感を充分表現出来る管を
選んで、演奏することだと想います。
必ずしも元譜どおりの調子で演奏して、元譜の情感を出せるとは
限らないところが、オカリナのたまらない魅力ですね!

おれんじおかりな
・・ オカリナRing ・・

おかりなたちおかりん



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