あ~ちゃんとおじいちゃん

あ~ちゃんとおじいちゃん

あ~ちゃんのおうちから おじいちゃんのおうちまでは自動車で10分位かかります。
あ~ちゃんは毎朝 お父さんの出勤時間にいっしょにおじいちゃんちに 行きます。 おじいちゃんちから 幼稚園に行って、幼稚園からおじいちゃんちに帰ってまた、お父さんと一緒に自分のおうちに帰ります。

あ~ちゃんのおじいちゃんは、詩吟というのが大好きで、よく部屋で
「じんせぇ~えぇぇぇぇぇ~えええ・・・」とか言ってうなっています。
おじいちゃんの 仕事はあんま師というのらしく、お客さんがきたら、肩とか腰をもんでいます。
時々 お灸とかいうのもやっています。
ハリっていうのもやっていて あ~ちゃんが ぎゃあぎゃあ叫んで言うことを聞かない時は、頭にハリをします。ちょっと 怖いです・・・
薬の棚にはゴム風船が入っていて、あ~ちゃんがいい子にしているとくれます。

おじいちゃんの朝ご飯は 食パンとみぬき(ゆでたまご)と紅茶とくだものです。
紅茶は トランプの王様みたいな模様のコップに入っています。
おじいちゃんは こぼさないように いつもひざに手ぬぐいを置いて食べます。
あ~ちゃんは おじいちゃんが食事をしてる時に、おじいちゃんの背中に耳をあてて、音を聞くのが好きです。
おじいちゃんの背中は あったかくって奥のほうでムニャムニャ音がして とっても気持ちいいんです。

「おじいちゃん・・・あ~ちゃんの髪は長いか?短いか?」
「う~ん。あ~ちゃんは短い髪!」
「えっ??どうしてわかるの? おじいちゃん目が見えないのに!」
「おじいちゃんは わかるよ!あ~ちゃんのことなら・・・」
「へぇ~」
「おじいちゃん なんで目がみえないの?」
「小さいときに ちゃんばらごっこしてて 目にささって・・・」
「えぇ~おじいちゃん かわいそう・・・。
 もし あ~ちゃんが 先に死んだらあ~ちゃんの目あげるね!」
「あはは・・・・。あ~ちゃんの目をもらっても もうおじいちゃんの目は見えな いよ」
「なんで??」
「もう おじいちゃんだから・・・」
「・・・・・
 じゃあ あ~ちゃんが 見えてるもの おじいちゃんに教えてあげるからね!
 おじいちゃん 見えなくても大丈夫だよ!」

おじいちゃんは あ~ちゃんをそっと抱きしめました・・・

いつもいっしょだよ

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