こころをあたためる部屋

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エッセイ『朧月夜』


朧月夜


梅雨が近づき、少し蒸し暑さを感じる晩です。
  でも、窓際の私の定位置は
  微かに夜風がそよいでいて気持ちがいいです。

  さっきふと本棚から一冊の童話の本を取り出して表紙をめくってみたら
  子供が小さかった頃のメモのようなものが書き込まれていました。
  私が書いたものです。

    「お月様 見えなくなっちゃったけど
     雲の中に隠れちゃったのかな。。。?」

    「ちがうよ。。。
     さっき、ぼくたちがでかけたとき 
     ついてきたんだけど
     おつきさまはまだかえってきていないんだよ。。。」

  小さな子供って詩人ですね。
  今はもう覚えていませんが
  子育ての忙しさの中でも何かの形で残したくて
  読んでいた本の端に走り書きしたのでしょう。

  今夜はうっすらと雲に覆われた朧月夜(おぼろづきよ)です。。。



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