MILANO‘S REVIEW

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『目眩』

目眩  谷崎泉 著  二見シャレード文庫

『君が好きなのさ』では、無理やり『カミサン』にされたつぐみの気持ちの変化や、漫画家としての生活が面白く、
攻め役の浅井さんの超即物的なセリフが笑えました。

『しあわせにできる』では、攻めの久遠寺の行動の突飛さで笑いました。

で、この『目眩』では
ストーリーのドラマチックさ で笑わせて頂きました。

もう~凄いんですよ~。

1巻では、主人公の冷たい美形の光一を

金持ち医大生の先輩と、
実は社長の息子の胡散臭い上司と
インテリヤクザな元バイト先のオーナー(ん?どっかで聞いたよーな)
の3人で追い回すのですよ。(笑)←大変な話なのに、なぜかこのマーク
まぁ、大体はヤクザな遠峰のモノらしいですが。(拉致監禁されてます。笑)


2巻では、ヤクザな遠峰が勝利して、香港につれて行ったものの、今度は

その傲慢な奴が仕事が大変で守りきれなくて、光一を
香港のマフィアの跡取その1(純情真面目タイプ)
マフィア息子その2(キレイだけど危ないタイプ)とで
やっちゃうんです。というか、前者は恋をし、後者は利用しようとします。

ドラマチックでしょ~??谷崎さんの話じゃないみたい。

巻末を読んでみると、どうもこれは、同人誌から出た話らしいですね。
なるほど そんなカンジです。
(でも、ストーリー展開は同人誌的ジェットコースターですが、
文章はしっかりプロ作家の谷崎さんなので、質が落ちるわけではないです。)


ワタシとしては、1巻の終わりの方、
逃げても逃げても新たなオトコが登場して、『一緒に○○へ行こう!』という辺りが笑いのツボでした(だから、コメディではありません)

あと、ヘロヘロになって、自殺しょうとした光一に向かって
遠峰が言ったセリフが、『君好き』の浅井っぽくて、笑っちゃいました。
(あとで、実は心臓が喉から出そうだったらしい遠峰を知り、カワイク思いましたが)

2巻の終わりあたりの展開が新鮮です。
逃げてばかりいた光一が、今度は遠峰を助けるために行動し出すのですよ。
その上、
「へー!!!こう来たか??」
というエンディングだったのですけど、それがけっこうワタシ好みだったので、
読後感は良かったです。

でも、『しあわせ』の方がもっと笑えるかな??

後日、こっちもレビュー書きますね。

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