オカメインコParadise!?

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基礎知識<育雛編>



 まず結果から言うと、4羽のうち1羽が途中で息絶えてしまい、3羽が無事に成長しました。

 最初のヒナが孵ったのが3月下旬。以降1日おきに、あるいは連日でヒナが孵りました。最初の頃は、親鳥が2羽で仲良く交代でエサをあげていたのですが、そのうちに雄のぷりんがあまりエサをあげなくなりました。巣箱には交代で入っているのですが、どうやらエサをあげているのはごまちゃんだけのようです。早くも育児放棄なのでしょうか???

 そんなこんなで数日が経ち、ヒナたちもスクスクと育っていったのですが、4月に入り1羽のヒナが息を引き取りました。原因は分かりませんが、発見した時にはすでに弱っており、ペットヒーターで暖めるなど延命を試みたのですが、残念ながらそのまま動かなくなってしまいました。飼育という、いかに安全な環境下であっても、息絶えてしまうというのは、やはり自然の摂理なのかもしれません。

 そしてその後、思ってもいなかった悲劇が、再びおこりました。

 気のせいかと思っていたのですが、どうもごまちゃんの様子が変です。何となくだるそうというか、動きがかなり鈍く、いつもなら手を近づけると大騒ぎして逃げるのに、今は逃げないどころか簡単に捕まってしまいます。で、捕まっても抵抗すらしません。そのとき気づきました。ごまちゃんがやけに軽い。あわてて体重を量ると、60kgぐらいしかありません。これは結構致命的です。慌てて病院へ。そしてそのまま入院です。

 今思えば、ぷりんがヒナにエサをあげなくなり、その分ごまちゃんがせっせとエサをあげていましたが、ヒナにエサをあげるのが精一杯で、自分が十分な栄養をとれていなかったようです。結局、一度は回復の兆しを見せたものの、手当の甲斐もむなしく息を引き取りました。2歳と数ヶ月の命でした。

 初めての巣引きで気を遣っていたつもりでしたが、ヒナにはかなり神経を注いでいたものの、親鳥に関してはすっかり油断していました。巣引きはヒナばかりではなく、親鳥の負担も考慮してどちらにも気を配る必要があることを痛感しました。今後巣引きをする機会があったら、今回のことを教訓にしたいと思います。ごまちゃんの死を無駄にしないためにも。


 熱心に育雛していたごまちゃんが亡くなり、かといって育児放棄したぷりんがこれを機に育雛を始める訳もなく、そうなると、必然的に私が世話をすることになります。本来なら、手乗りにするためには誕生してから3週間後に巣箱から出すのですが、今回は最初のヒナで誕生から2週間、最後のヒナは誕生からたった10日で巣箱から出すことになります。巣引きでさえ初めてだというのに、巣箱から出しても大丈夫な時期よりも1週間以上も前にヒナを巣箱から出して育てるというのは、不安とプレッシャーがかなりありました。しかし、他に親鳥の代わりはいませんので、腹をくくるしかありません。というわけで、挿し餌を始めました。

 普通だとこの時期のヒナは、1日4~5回は挿し餌をしなければなりませんが、普段仕事をしている私には不可能なことなので、昼夜を逆転させ、夜に多くエサをあげることにしました。朝、出勤前にそのうがパンパンになるまで挿し餌します。そして、ヒナのいるプラケースに布をかけて暗くします。
 帰宅後すぐに挿し餌をし、それから2~3時間おきに寝るまで挿し餌をします。これで1日に3~4回は挿し餌することになります。

 それが功を奏したのか、ヒナたちはなんとか無事に、スクスクと育ってくれました。成長して育に従い、体重もどんどん増え、大きさや容姿が変化するのが、目に見えて分かるぐらい成長していきました。こうして、なんとか無事に3羽を巣立ちさせることができました。


 今回のケースは、本当に運がよかっただけかもしれません。普通の巣引きでも、エサを食べなかったり、エサを食べてもソのうで止まってしまい、栄養がとれずに途中で息絶えてしまうケースもあるくらいなので、運が良かったということにつきると思います。何はともあれ、親としての責任を果たすことができ、ホッと一安心でした。


 これで、一通りの基本知識はUPできたと思いますので、これで終わります。これは、オカメ飼育のあくまで一例なのですが、参考になれば幸いです。

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