考えるカンガルー

考えるカンガルー 10月28日(火)


あるところに考えるカンガルーがいました。
カンガルーは考えました。
「なぜ、僕はカンガルーなのかな?なぜ、虎やライオンではないのだろう?」
カンガルーは考えて、森の賢者にあいに行く事にしました。
深い森の中に、その賢者はいました。かれは白いふくろうでした。
「白い賢者さん、答えておくれ。なぜ、僕はカンガルーなのかな。」
白い賢者は眠そうな目をこすりながらいいました。
「わしがふくろうなのと同じ理由じゃよ。」
カンガルーは考えました。
「その理由って何?」
「簡単だよ。わしの両親がふくろうなように、おまえの両親がカンガルーだからじゃよ。」
「それは変えられないの?」
「親が子を選ぶことがムリなように、子が親を選ぶのもむりなこと。あたりまえのことじゃよ。」
「それは変えられないの?」
「そうじゃよ。自然の摂理は変えられないのじゃよ。」
カンガルーはがっかりしました。だって、いろんなものになれたらいいなーって思っていたから。
うなだれたカンガルーを見ながらふくろうはいいました。
「がっかりすることはないよ。おまえはカンガルーだけど、世にも珍しい考えるカンガルーだ。おまえが望むなら、足の速いカンガルーになることもできるし、より高く飛ぶカンガルーになることもできる。考えるカンガルーだからできるのじゃよ。」
それを聞いたカンガルーは考えました。
「いろんなカンガルーになることはできるんだね。別のものになることはムリでも。」
「そうじゃよ。カンガルーはカンガルー。変える事はできないけど、いろんなカンガルーになることはできるんじゃよ。」
それを聞いたカンガルーはふくろうにお礼をいうと立ち去っていきました。
ふくろうはねむそうな目でカンガルーを見送りました。
「理の無い所、益なし。益無きところ理なし。ただ、かんがえることのみ、その法を越える。」







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