今日は君の誕生日。

 何して祝ってあげようか。




オメデトゥ


 「が~く~ちゃんv」
 「な~に?」


 他の人に話しかけるような声とはまったく違う

 甘ったるい声で岳人に話しかけてくるのは忍足。

 そぅ、今日は10月15日、

 忍足の誕生日だ。


 「今日はなんの日だと思ぅ??」


 人懐っこい目をぱちぱちしながら岳人は、

 ゆ~しの誕生日!!、と教室中に響き渡るような声言った。

 案の定、教室は放課後だったため忍足と岳人以外は居なかった。

 そして、それを聞いてニコリと岳人に笑いかけ、

 満足になったのか忍足は、


 「ほな、部活ん後一緒に帰ろなv」


 と、いつものことを言った。


○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎○◎●○◎●○◎●○◎


 ――――部活終了時刻になりました。
      まだ、部活をやっている部は
       ただちに活動を終了して下校してください。
繰り返します……… ――――


 下校時刻の放送が流れた。

 もうすぐ俺たちと一緒に引退する、部長の跡部が


 「解散っ!」


 と、いつもの命令口調で言った。

 テニス部の生徒は、散り散り次々と家路につく。

 もちろん、テニス部正レギュラー達も。

 跡部は機嫌が良かったのか、忍足と岳人に向かって


 「送ってやるぜ。俺様の好意だ。ありがたく思え」


 だが、忍足は


「スマンな跡部、ありがたいけど今日は岳ちゃんと一緒にゲーセン行くんゃ。」


 など言って誤魔化した。


「そうか…。ならしょうがないな。あ!それから忍足、
 今日、オマエの誕生日だろ?
 ごめんな、誕生日パーティー開いてやれなくて。
 俺らの引退会のときにまとめて祝ってやるからよ。」


 ……。こいつホンマに跡部…?

 と、思いつつも跡部の普段ならありえない心遣いに素直に「有難う」と言ったあとに、「そんじゃ、またな」と忍足は言った。


 「あとべぇ~!また明日ねぇ~」


 ぶんぶんと元気よく跡部の家の車に向かって手を振っていた岳人は

 跡部の家の車がカーブにさしかかって見えなくなったとき、

 急に忍足の方を向き、「本当に今のって跡部…?」と、

 まるで、違う人を見たかのような疑い深い目をして忍足に言ってきた。

 そんな自分とまったく同じことを考えていた岳人に忍足はおもわずふきだしてしまった。


 ○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎○◎●○◎●○◎●○◎


 そんな会話を交わした後、忍足と岳人は暗い帰り道を二人で帰っていた。

 当たり前のごとく行きつくところは忍足のマンションだが。

 岳人が、侑士の誕生日プレゼント買ってねぇや…と困り果てていたときに

 忍足は岳人の考えていることが分っているかのようにその話題を話し始めた。


 「なぁ、岳ちゃん。俺の誕生日プレゼント買ってくれた??」
 「え゙っ!?!?」
 「え゙っ!?!?ってなに?もしかして買っとらへんとか…?」
 「そんなはずないじゃん!買ったよ!もちろん!」


 図星を突かれた岳人は嘘をついた。


 「そかvありがとvでも、岳人と一緒に居れるだけでも別にえぇけどなぁv」


 忍足はなぜか俯いた岳人の顔をのぞきこんで言う。

 すると顔を真っ赤にして、

 バカじゃないの…?と、ぽつりと岳人が言った。


 ○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎○◎●○◎●○◎●○◎


 「ただいまぁ」

 「お帰りv」


 岳人が忍足より先に玄関に上がりこんで

 待ち構えていた岳人が手を広げて言った。

 なにしてんねん。と笑いながら忍足は言うと

 岳人は頬を膨らませて家の中にずかずかと入っていた。

 お揃いのバンビのキーホルダーのついたピンクの可愛いバッグを

 岳人は、灰色のソファーにほおり投げた。


 「 はっ くしゅんっ
 「寒かったか?ごめんなぁ。今、ヒーターつけるゎ」


 暖かい風がが足元をくすぐる。

 少しずつ暖かくなってくると、岳人は羽織っていたブレザーとピンクと黒のボーダー柄のマフラーをとった。

 少ししたら忍足が岳人の座っているソファーに座ってきて

 岳人に抱き付いてきた。

 後ろから抱え込まれた体勢では身動きすら出来ない。


 「岳ちゃん。プレゼントちょ~だいv」


 そんなことは忘れていた岳人は慌てた。

 だが、慌てても今買いに行けるわけはないのでお昼に女子から貰った

 ミルキーがブレザーのポケットの中に入っていることに気がつき、

 慌てて自由な方の手でブレザーをつかみ、ポケットからミルキーを取り出した。

 そして、自分の口にポィッと入ると、


 「岳ちゃん?プレゼントは…?」


 ミルキーを口に含みながら忍足の方を向きキスをした、

 そして、忍足の口に、ミルキーを移す。


 「誕生日おめっと」


 忍足は驚き、何がなんだかわからなくなっている様子だった。

 だが、岳人が忍足に抱き付いていたので驚きが収まったのか

 ようやく事情が飲み込めたようだった。


 「なぁ、岳人。」


 俯いたまま岳人は、何・・・?と小さく呟いた。


 「このまま朝まで抱き付いてて?」
 「はぁっ?!調子乗んじゃねぇぞッ!」


 ガバッと忍足の腕の中から顔を上げて岳人が叫んだ。

 そのかおは、真っ赤だ。


 「でも、俺の誕生日プレゼントコレだけなんやろ?」


 舌の上のミルキーを岳人に見せて言う。


 「ゔ……。ゎ…分ったよ!!抱き付いてりゃいいんだろ?抱き付いてれば!」


 岳人は再び忍足の首に腕を回し向き合う体勢で抱き付いた。

 くすっ。

 忍足は岳人のあまりにも予想外の反応をしてくれて嬉しかった。

 実際、絶対にダメだろうな、と思っていたからである。

 そして、忍足は岳人の小さい頭をぽんぽん。と叩くと、


 「ずっと一緒に誕生日祝ってな。岳人」


 岳人は、あたりまえじゃん。と強気で言った。





 今日は君の誕生日。

 ずっと一緒に祝ってあげるね。




■□■□■□■ アトガキ □■□■□■□■
おすたりさん☆(忍足だ)
お誕生日おめっとございますvV
きゃはvまたなんか書いたら忍岳になっちまいました(苦笑)
あはははは…。
忍岳好きさん、すみません…。
もう……あたい、忍岳一筋で行きます!!(嘘つけ)
ウチは忍岳が大好きです!(わかるって)
んじゃ、
忍足さん、お誕生日おめでとさんですv

2003/10/12







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