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その作戦を描いたアメリカ映画では「トラ・トラ・トラ!」(1970)があり、これはアメリカでは興行的に大失敗し大赤字の結果になりました。
その轍を踏まないように、今度は恋愛物語に重点を置いた作品として製作され、未曾有の大惨事下における若い男女の恋愛娯楽映画とされて、今度は観客の評価はともかくとして一応の好成績を収めたようです。
この作品は史実と違うという理由で評判が悪く、その理由は非戦闘員への攻撃です。ハワイの非戦闘員を機銃掃射する日本戦闘機。海軍の病院施設への攻撃をとりあげて、日本軍はそんなことをやっていないというものです。
日本のハワイ真珠湾攻撃の結果、ハワイ現地での戦傷者の数はどれだけなのか?
戦死、行方不明、戦傷死
海軍 2004人
海兵隊 108人
陸軍 224人
市民 68人
合計2404人
負傷
海軍 912人
海兵隊 75人
陸軍 360人
市民 280人
合計1627人
日本軍は 非戦闘員を絶対に攻撃していない という人たちは、市民に被害が出ているこの数字をどう見るのでしょうか?
開戦劈頭、ハワイの太平洋艦隊を大きく叩いて、アメリカ国民を戦意阻喪させる、これが山本五十六長官の目的だったといわれます。 ところが意に反して、アメリカ国民は一致団結して「パール・ハーバーを忘れるな!」と、奮い立たせる結果になった。それまでは日米開戦に反対していた人たちまでもが、このハワイ攻撃のために開戦に積極的に賛成するようになったそうです。
外務省の不手際のために開戦通告(宣戦布告ではなく、内容は日米交渉打切りの通告)が攻撃のあとになってしまい、そのことでアメリカ国民が怒ったのではなくて、後になろうが間に合っていようが関係なく、攻撃されてだまっているような腰抜けであるはずがない。「やられたらやりかえせ!」ということです。
このハリウッド映画は日本軍の真珠湾攻撃を「9.11」のようなテロ攻撃と同等にあつかっているようです。
降ってわいた大惨事として国民に多数の死傷者が出た。こんなことをされてだまって引っ込んでいられるか!やられたらやりかえせ!と。
そんな大惨事下での若い陸軍航空隊パイロットと海軍看護婦との恋愛を描いた映画「パール・ハーバー」です。あくまでもお気楽娯楽ファンタジーとして見るべきで、史実がどうのとか零戦の塗装がちがうとか(まだ採用されていない濃緑色に塗られている)、それを言えば零戦の型も違うのだし、そんなことはどうでもいいのではないか?