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影丸076 @ Re[1]:時をかける少女(1994)(05/25) かにんこさん、こんにちは。 1994年の「時…
2017年01月16日
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カテゴリ: 007映画
      金額は配給収入。

1位「 ミッション:インポッシブル 」36.0億円
2位 「セブン」 26.5億円
3位 「ツイスター」 24.0億円
4位 「イレイザー」 17.0億円
5位 「ザ・ロック」 14.0億円
6位 「ベイブ」 12.5億円
7位 「ノートルダムの鐘」 12.0億円
8位 「12モンキーズ」 11.0億円
9位 「ジュマンジ」 11.0億円
10位 「 007ゴールデンアイ 」 10.0億円

 1996年(平成8年)の外国映画興行成績ですが、第1位が「ミッション:インポッシブル」。日本公開7月13日で監督はブライアン・デ・パルマ。主演がトム・クルーズ。「007ゴールデンアイ」は第10位で、前作「消されたライセンス」(89)から6年間のブランクを経て、キャスティングを一新し、鳴り物入りで公開された新作です。

 かつて「ゴールドフィンガー」(64)の世界的大ヒットがきっかけとなって「007ブーム」が巻き起こった。当時はそのヒットとブームに便乗し、 亜流作品 がいくつも作られました。 映画では「サイレンサー沈黙部隊」(66)を初めとする軟派なスパイ マット・ヘルム(ディーン・マーティン)の「殺人部隊」「待伏部隊」「破壊部隊」。ジェームズ・コバーン主演の「電撃フリントGO!GO作戦」(66)と「アタック作戦」(67)。007と同じ英国情報部員チャールズ・バイン(トム・アダムス)の「殺しの免許証(ライセンス)」(66)と「続・殺しのライセンス」(67)が。
 イタリア映画でも(マカロニ・スパイアクションというべきか?)「ベイルート作戦 危機突破」や「アッパー・セブン神出鬼没」(65)などなど。

 そして私たちが夢中になって見たのがテレビ映画で「0011ナポレオン・ソロ」と「スパイ大作戦」。テレビでは映画に劣らずたくさんあって、「プロ・スパイ」や「アイ・スパイ」。「それいけスマート」「秘密指令S」。ソロとイリヤの漫才みたいな掛けあいに笑い、フェルプスのチームプレイにハラハラし、泥棒アレックス・マンディのスパイ活動を見守り、ジェイソン・キングの殿様言葉を可笑しがって、毎週テレビの前に座ったものです。

「亜流」とは、
1.独創がなく、一流の人の模倣に終始する人。また、その作品。エピゴーネン。
2.その流派に属する人。同じ仲間。

 映画「ミッション:インポッシブル」は「007」の亜流作品だった「スパイ大作戦」を映画化したものです。それが本家本元の「007ゴールデンアイ」を大きく引き離して堂々の第1位。

 この1996年当時に、スター俳優のトム・クルーズさんがテレビの「スパイ大作戦」を映画化するというニュースを知って、「どんな映画になるんだろう?」と誰もが興味津々だった(おそらく)のではないだろうか。
 007映画の新作が封切られるということよりも、よほど大きな関心と興味が向けられたのではないだろうか。本家を抜き去って亜流のほうが世間の関心を集めました。
 つまり私が言いたいのは、かつてあれだけの大ブームを起こして、映画界にスパイブームを作り出した「007」が、この1996年には亜流の「スパイ大作戦」に負けて第1位と第10位の差ができていたということです。

 そして、それ以来、現在まで映画「007」はつねに亜流であるはずの「ミッション:インポッシブル」の後塵を拝している。

1996年「ミッションインポッシブル」 36億円(配収)
2000年「M:I-2」 97億円(興収)
2006年「M:I-3」 51.5億円(興収)
2011年「ミッション:インポッシブル ゴーストプロトコル」 53.8億円(興収)
2015年「ミッション:インポッシブル ローグネイション」 51.4億円(興収)

 テレビの「スパイ大作戦」はスパイたちの潜入工作活動を描いた作品で、それは変装と侵入などで泥棒映画に近いものです。「泥棒映画」のエッセンスを取り込んだ、それを折からのスパイ映画ブームに乗って大ヒットさせたとも云える。

 トム・クルーズはジェイムズ・ボンドを意識していたのではないか、と映画評論家の渡辺祥子さんが「ミステリマガジン」に書いていました。ジェイムズ・ボンド役をやれないのなら自分で、それに近い役を作り出してしまえと。イーサン・ハントはボンドをめざす。

 私は映画007シリーズは第20作「ダイ・アナザー・デイ」を限りに打ち切るべきだったと思っています。東西冷戦が終わってスパイのいる場所がなくなった。そんな時代にたかがテロリスト相手に栄光ある英国海外秘密情報部員007号を活躍させようとしても、時代遅れでしかないのかもしれない。

 2006年「カジノ・ロワイヤル」から新スタートした新生007映画。このジェイムズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)の生年月日は1968年4月3日ベルリン生まれの設定だとか。この年齢だと「スペクター」(15)では47歳ということですが、時代的に見て原作小説の007号ジェイムズ・ボンドや映画第1作「ドクター・ノオ」(62)のボンドとはまったくの別人であり、第二次大戦はおろか朝鮮戦争もベトナム戦争も中東紛争も、肝心要の東西冷戦も体験していない現代人です。 つまりジュリアス・ノオ博士やオーリック・ゴールドフィンガーの陰謀、スペクターの原爆奪取脅迫作戦もすべて無かったことにしての再スタートですが、私はこの設定は失敗だったのではないかと思う。

 私が映画のプロデューサーだったとしたら、「007映画」を新スタートさせるとしたら、その第1作が「カジノ・ロワイヤル」だとしたら、背景となる時代を原作通りの1953年に設定します。東西冷戦下の007号の活躍を描く。さらに「死ぬのは奴らだ」を原作に忠実に、原作の雰囲気を重視してリメイクし、「ゴールドフィンガー」や「007号は二度死ぬ」「ムーンレイカー」など、日本では昭和20年代後半から30年代ですが、そんなレトロな時代の007号を新しくリメイクしたら面白いかもなんて、私の妄想です。






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最終更新日  2023年01月25日 08時28分11秒
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