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子どものさかさまつげ


子どものさかさまつげ

子どもによくある「さかさまつげ」

赤ちゃんや子どものまつ毛が、内側に向き、常時目の表面にふれていませんか?もしそうなら、さかさまつげかもしれません。目に傷をつけないか心配になります。


さかさまつげの症状とは?

子どものさかさまつげは、すぐに見つけることができます。そこで、ココをチェック!

・上か下のまつげが目に触れている
・涙がよく出やすい
・めやにが出やすい
・目が充血しやすい

目の表面に傷がついているか、治療が必要かは、眼科医の検査を受け相談する必要があります。



「さかさまつげ」とは?

子どもの内反症と呼ばれ、まぶたが内反することにより、上または下のまつげが白目(結膜)や黒目(角膜)に接触し、炎症を起こしたり、傷をつけることがあります。

特に赤ちゃんは上下まぶたの脂肪が多いため、さかさまつげになりやすいと言われています。赤ちゃんのまつげは柔らかいため、目の表面に接触していてもあまり炎症や傷を起こしにくいようですが、成長とともに状況が変化します。

3、4歳になるとその脂肪もとれて、顔もひきしまってくるのでさかさまつげも自然に治ることもあります。その時点でもさかさまつげの場合は、まつげも硬くなってくるので、目の炎症や傷を心配する必要がでてきます。

5、6歳になっても状態が改善しない場合は、手術を考える必要もあります。

子どもの年齢と経過を見ながら、治療をするかどうかを眼科医と相談することが大切です。


さかさまつげによる疾患とは?

目の充血やめやにだけでは済まず、目に炎症や傷をつけることもあります。これは乳幼児以上に成長し、まつげが硬くなり、角膜などに傷をつけたことにより細菌の感染を起こしやすくなることによります。これが進行すると、角膜の傷が慢性化し、角膜乱視を進行させ、視力低下を招くこともありますから注意が必要です。


結膜炎

角膜炎

角膜びらん


さかさまつげの治療

治療法はいくつかありますので、眼科医と相談して、年齢と症状に応じた選択を行いましょう。手術は、女性に話題なプチ整形と同じ技術を応用します。

1)まつげを抜く
眼科医が顕微鏡でみながら、眼球をこすっているまつげを抜きます。

2)埋没法
まぶた(眼瞼)の内側から皮膚表面に糸を通して結び、まぶたを引っ張り、まつげが外向きになるようにします。これは美容整形でいうプチ整形(重瞼術/じゅうけんじゅつ)で二重にするのと同じ技術です。

3)切除法
皮膚を一部切除して縫合することにより、まぶたを引っ張り、まつげが外向きになるようにします。これは美容整形の(重瞼術/じゅうけんじゅつ)で二重にするのと同じ技術です。

4)毛根を破壊
まつげの根元に細い針を刺して電流を流し、毛根を破壊して生えないようにします。女性の脱毛と同じです。

上記の治療ができない乳幼児は、まぶたの外側にテーピングをして外反させ、まつげが当たらないようにして成長を待つ方法もあります。

いずれにしろ、担当の眼科医とよく症状と経過を観察して治療の時期を決めることが重要です。小学校に入るまで成長しても放置しておくと、思わぬ疾患や視力低下を招く心配もあります。ご両親はご注意を!

監修:吉祥寺森岡眼科 森岡清史院長
   東中野眼科クリニック<眼精疲労治療室 併設>

(2005年8月25日 ALL ABOUT 子どもの目の健康 Vol.3より)



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