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ベストセラー「ウェブ進化論」の梅田望夫と、「日蝕」で最年少芥川賞を受賞した平野啓一郎の対談集。時代の最先端を行く2人の対談に期待を膨らましながら読んだのだが、「ウェブ進化論」と同様、陳腐な内容であった。逆に、ネットを仕事の道具として利用している自分のライフスタイルは、彼らと同じレベルにあるという自負をもった(笑)。
とはいえ、平野氏が、テクノロジーの進歩は「人の心」を変えると語っているように(31ページ)、「人の心」が不変であることを信じている我々の世代には考えさせられるものがある。我々が生まれた時代は、すべての家庭に電話があったわけではないのに、いまや個人を識別できるほどに台数が普及している。私を含め、旧世代の人々の中には国民総背番号制に対して疑問を感じている人が少なくないわけだが、実際問題として、携帯電話番号で個人識別が可能になりつつある。
子どもの世代の考えに迎合するつもりはないし、どちらが正しいかというつもりもない。しかし、テクノロジーによってジェネレーションギャップは強化されているような気がする。
■メーカーサイト⇒ 新潮社 ウェブ人間論
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