サヨコの土壇場日記

風鈴

風鈴




それはきっと天使のいたずら




涼を呼ぶ 玻璃(はり)の初音に
壊れやすい神経をとぎすまし危うさと はかなさと 脆さをかかえて
夕べの闇にしみていく



今宵も 道に迷ったまま今宵も あきらめきれぬまま



それはきっと風への想い



吹き抜ける粱から粱へ
忘れていたものを探すかのように
せつなさと 哀しみと 恐れをかかえて
夕べの闇にこぼれて行く

今宵も 君に会えぬまま
今宵も 便りを聞けぬまま
前のページに戻る


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: