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今日は礼拝でビオラを弾きました。楽隊の面子は、フランク(ギター)、カイル(フルート)、モニカ(バイオリン)、ぼく(ビオラ)、トム(ベース)、ケビン(ドラムス)、そして聖歌隊の皆さま。 ビオラ奏者としての本番は何か月かぶりだったし、焦りました。てか、こうゆう礼拝って、きちんとビオラ用にハ音記号で書かれてる譜面が用意されてることは少なくてト音記号やヘ音記号の譜面を観ながら弾かなきゃいけない。賛美歌のテノール部とか。
Nov 17, 2024
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「仮面ライター」 春と言えば、ニューヨークに住む映画狂たちにとってはトライベッカ映画祭の季節。 本家のサンダンス映画祭にはまだ及ばないものの、インディーズ映画の祭典としてかなり市民権を得てきた感じ。運営もお見事。マスコミやスポンサー、映画関係者の連携が傍から見てても上手く機能してる。 日本から出品されてるのは「おくりびと Departures」と「歩いても歩いても Still Walking」。 今日はそのなかから「エクリプス」というアイルランド映画を鑑賞した。日食だか月食、あるいは「光を失うこと」とかいう意味?の題名。 世界初映。先週やっと編集作業が終わったという出来たてホヤホヤの映画だそうで。 ほんとは作家になりたいと思って小説を書き溜めてる不器用な中年男(ゴルゴ13似の俳優演じる)が主人公。最愛の妻を失い、最近は幽霊の出没に悩まされている。老父も死期が近づいている。 小説家の集う会議が地元で行なわれることになり、彼は事務局の一員として二人の作家の世話をする。一人は超常現象を取り上げた作品がベストセラーとなった美人作家(デンマークの女優演)、もう一人は彼女に思いを寄せる、既婚のだらしない男(エイダン・クイン演)。 物語はこの三人の三角関係を匂わせながら、心霊ホラー風味の演出も効かせて進行していく。***** 本編終映後には、コナー・マクファーソン監督による舞台挨拶及び質疑応答。 この映画に出てくる美しい港町の風景には強烈に印象づけられるのだけれど、やはりロケ地選びにはかなり気を遣ったとのこと。コーブCobhという町。この町の映像が見られただけでもこの映画を観た甲斐があったと思った。 ピアノと声楽による独特のサントラは、監督夫人が曲を書き下ろしたそうで、不協和音なのに癒し系の音楽は文句なしに素晴らしかった。 あと、監督曰く「シャイニング」や「エクソシスト」などの映画を参考に作ったとのこと。つまり、恋愛ものというよりもホラー映画という位置づけなのかもしれない。 脚本も務めたマクファーソン監督、本業は劇作家追記:「月下の恋(Haunted)」とかいう映画があったのを何となく思い出した。1995年のイギリス映画で、謎の美女をケイト・ベッキンセイル嬢が演じてる。やはりエイダン・クインが出演。
Apr 25, 2009
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「今日の論点。」 二年前にやりかけて中途ハンパになっていたモーツァルトの三重奏。その後もジェーン(ビオラ)とケーティー(チェロ)とは、顔を合わせるたびになんとなく話題にはなっていて、ついに本日この曲の練習を再開することになった! それにしても長大な曲。全六楽章、一時間近くもかかる曲をたった三声でやらなきゃないなんて、ちょっと強引。であるからして、難しい楽章はさっさと諦め、第1、4、6楽章のみに取り組むことにした僕ら。 いやぁ、実際に弾いてて自分の心拍数がいつもより上がってるのがわかる。 なんとか楽しく弾けたのは終楽章(6楽章)。モーツァルト以外の何者でもない8分の6拍子。「狩り」のパクりとも言える。 今日の論点は4楽章の変奏曲。ミノーレのフラット軍団がはけて、ビオラが勝利の旋律を弾くマジョーレ部分。 えーっと、こういう箇所で奏者間の力関係や各人の俺サマ度が明らかになるわけで、誰が主導権を握るかで、僕らはちょっともめてしまった。 メロディーを弾いてるのはビオラ。 そして、最も細かい音を弾いてるのはバイオリン。 だけど、ベースのリズムで支えてるのはやっぱりチェロ。 そーいえば以前、「死と乙女」の2楽章を練習中、こうゆうとこで大喧嘩になったのを思い出した。 だから、僕は今日はおとなしく流れに身を任せつつ、さっさと弾き逃げ。 特定の人が仕切るのでなく、どうせ三人しかいないんだし、ちゃんとインテンポのまま仲良く弾いていこう、みたいに丸く収めて。 実際、考えようによっては四重奏よりも弾きやすいのかもしれない。自分のほかには二声しかないわけだから、あんまり耳を澄まさなくても自然に両者の音が聞こえてくる(はず)。 カルテットばかりに慣れちゃうと、良くも悪くも、自ずから各パートの主従関係を把握しながら弾くクセがついてくる。 白黒はっきりさせながら弾くことも大切だけど、メロディーと伴奏という図式が成り立たず、メロディーかつ伴奏というようなのが多いのが弦楽三重奏の特徴と言ってもいい。 ……いろいろ考えてたら、どっと疲れた。また二年間封印することになりそう。
Jan 10, 2008
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「未曾有(みぞうゆう)の大不協」 今日のカルテットごっこ、後半はあの名曲「不協和音」。この曲練習するのは久しぶり。Vn1 僕、Vn2 ピーター、Va ジム、Vc ジャン。 冒頭に不協和音がしばらく続くことからそう呼ばれるわけだけれども、当時(18世紀末)の聴衆はぶっ飛んだに違いなく。和音が解決しないまま曲が進む。 僕自身も、高校生のころ初めて聴いて以来、「冒頭は不協和音」という楽曲解説をそのまま信じ込んで今の今まで生きてきた。 でも、今日の練習で改めてこの曲を弾いてみると、そんなに汚い和音って感じはしなくて、むしろ音のぶつかり具合が心地よいような気もしてきた。ってゆーか、ほんとにこれ、不協和音なんだろか。 そもそも、不協和音の定義って何? 「協和音」ではない音の組み合わせを呼ぶのであれば、じゃぁ協和音って何? いろいろ気にし出すとキリがないけれども、素直に不協和音と思い込んであんなに気持ち悪がってた自分が可笑しく感じられる。オレって当時は純情だったんだなー、というか、今の自分はよっぽど汚れてるということか(笑)。 ちなみに2楽章のアンダンテ・カンタービレは美しすぎる。 あと、4楽章はやっぱり楽しい。「狩り」の1楽章と並ぶ大傑作!
Feb 27, 2011
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「男女(約)7人夏物語」(評価 ★★★★☆ 四つ星> Les petits mouchoirs(小さなハンカチ?)という映画のDVDを鑑賞。ちなみに英題はLittle White Lies、そして邦題は「君のいないsummer days」(笑)。 監督はギヨーム・カネ。氏の前作「Ne le dis à personne 唇を閉ざせ Tell No One」が良かったので、この作品も名作に違いなく。<あらすじ> 夏休みを海辺の別荘で過ごすことにしていたパリ在住の男女たち。が、直前に仲間のひとりが交通事故で重傷。それでも残りの者たちは結局は休暇を敢行したが、長年仲良くしてきた彼らも、各人の抱える事情が次々と表面化し、友情に亀裂が走る。<感想>大都会の喧騒を離れて夏の海辺でどーのこーの、という設定はありきたりではあるけれど、現実逃避系の映画としては純粋に楽しめるのではないかと。この映画、まず最初の5分で強烈な印象が残る。カメラ一機のみで撮影。役者さんたち素晴らしすぎ。フランソワ・クリュゼ、マリオン・コティヤール、ブノワ・マジメル、ジャン・ドゥジャルダンら、フランス映画界の中堅が勢ぞろい。唯一気になったのは、登場人物が多すぎ、各キャラをいちいち丁寧に描こうとしたためか、結局二時間半もの作品になってしまってて、観てて疲れた(プチ寝)。てゆーか、フランス人さまたちってば、ほんとに夏に一ヶ月もヴァカァ~ンスとっちゃったりしてお時間が充分にある国民らしいので、であれば、長い映画だからといっていちいち文句言うこと自体、お門ちがいなのかも知れず。
Mar 26, 2013
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「伝記屋さん」 (★★★☆☆ 三つ星) 実は以前、NYで開かれた富豪向けパーティー会場にひょんなことから潜入させてもらったことがあって、そこで映画監督ジェームズ・アイボリーさん(「眺めのいい部屋」ほか)にお会いしました。幸いなことに、いろいろとお話しすることができたわけで。 てゆーか、ぼくはたいていセレブと会うと「あなたの大ファンですっ!」と庶民根性丸出しで近づいてって、でも実は全然大ファンでないことがバレて墓穴を掘るのですが、今回も同様。アイボリー氏から「キミ、この作品は既に観てるんだろうね?」と聞かれて返答に困ってしまったのが、The City of Your Final Destination。 すみません観てません、とお茶を濁してそそくさと退散したのでした。同伴なさってた秘書の方からは、お勧めだから必ず観てほしい、鑑賞後に感想を聞かせてと釘をさされました。 ついにDVDを借りました。 アンソニー・ホプキンス、ローラ・リニー、シャルロット・ゲンズブールなどの役者を揃えていながら、米国公開時、興行的にはパッとしなかった作品。 真田広之さんも出演してることだし、日本でもとっくに公開されてるもんだと思ったら、やっとこないだ日本公開が決定したとのこと(2012年秋公開予定)。<あらすじ> 米国の青年が、伝記の執筆許可をもらうため、ある有名人の遺族を南米ウルグアイに訪ねる。そこで彼は、静かに暮らす一家(愛人までもが同居)と奇妙な交流を深めていく。<感想> Jアイボリー作品独特のテンポ感を、はたして心地よいと感じられるかどうか。人によってはかなり退屈な映画かも。ビミョー。 もちろん、監督秘書さんへは「素晴らしかったですっ」とメール打っといたものの。
Jun 1, 2012
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「♭シのないところに煙は立たぬ?」 今日はピアノ五重奏の練習のはずだったのに、第1バイオリンのアリソンがドタキャン、結局ピアノ四重奏になってしまった。メンバーは僕(バイオリン)、ブライアン(ビオラ)、ピーター(チェロ)、セス(ピアノ)。 もともとシューマンのP5を練習する予定だったので、成り行きでやはり同じシューマンのカルテットが選ばれた。この曲はつい先月もビオラで練習したばかりだし、初見の曲よりはマシかと開き直るほかなかった。***** ワイワイガヤガヤ言いながら練習を進めていき、美しい旋律が各パートを巡回する3楽章アンダンテカンタービレに突入。その中盤、ビオラに出番が回ったときに事件は起こった。 チェロのピーターが、曲の途中でいきなりゴォーゴォーと調弦を始めたのでみんなギャフン! 地底からうなるような低音。 どうゆうことかと言うと、この楽章、最後に低音の♭シがチェロに出てくる。通常、チェロの最低音はドの開放弦=C(ツェー)線なので、この♭シを弾くには、大胆にもC線を全音下げて♭シに調弦し直す必要がある。現にそうゆう指示がチェロのパートに書かれている。 そして、僕らはこの♭シをめぐってひと悶着。 ただでさえ大音量で調弦する傾向のあるピーターさん、ほかの奏者の邪魔にならないように密かに奥ゆかしく調弦していただきたい。せっかく自分の美音ソロに酔いしれて弾いてたブライアンもさすがにムッとしてた。あんなに堂々と隣で調弦されたら確かにたまらない。 でも、そもそもチェリストが曲の真ん中で一瞬で調弦し直すなんて非現実的。 ところでこの楽章、最後にピアノとビオラに出てくる音型がまた印象的。 この音型は次の楽章(4楽章)のテーマを匂わす架け橋。すなわち3楽章と4楽章はアタッカで(休むことなくいきなり)始めるべき、とのご意見が出された(by セス)。なるほど。 でも、そうなると今度は、♭シのままになってるチェロの弦をドに戻す時間がなくなる。 別に本番の舞台で弾いてるわけじゃないし、遊んで弾くぶんにはどーでもいーことだけど、完ペキ主義者のセスさん、決して譲らない。 この♭シひとつで、そこまで話が盛り上がるなんて予想してなかった。 ちなみに、こうゆう一風変わった指示が楽譜に出てくるだけでいきなり興奮しちゃう人って、マーラー好きのオケマンとかに多いかも。 で、僕らの結論としては、このチェロの低い♭シは泣く泣く無視ということになった。本番でこの曲を弾く演奏家の方がたはどうやって対応してるのか、ちょっと気になる。 最近知ったトリビアとしては、このように、本来は移調楽器ではない弦楽器に、敢えて異なった調弦で弾かせる手法をスコルダトゥーラと呼ぶらしい。モーツァルトの協奏交響曲のビオラがいい例。サン=サーンスの「死の舞踏」のコンマスとかも。
May 28, 2007
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「うちのカミさん」(評価 ★★★☆☆ 三つ星) なんか無性にアガサ・クリスティものを観たくなって、「白昼の悪魔」を映画化したやつを鑑賞。ちなみに邦題は「地中海」殺人事件。でも映画の舞台はアドリア海みたいで、なんか意味不明。 お若き日のマギースミス様やジェーンバーキン様もご出演。 20世紀半ば(たぶん)、紳士淑女たちの集う孤島で有名女優が殺される話。 ま、美魔女殺人事件って、たいていは旦那が犯人だと思うのだけれど、このおばさん、人妻のくせして不倫しまくるは自己チューで敵は多いは、よって殺害の動機を持っていそうな人はいっぱいいるわけで、なんだかキャラ的にわかりやすい。 現実の世界のほうが殺人の動機はもっとドロドロしてて、殺人を犯す人間の心理って実に複雑なはずと感じた次第(経験ないけど)。 あと、やっぱし推理小説は妄想を膨らましながら読書で楽しんだほうがいいよーな、いや、異国で異時代の話は視覚的に映像で堪能しながら、そのぶん謎解きをじっくり楽しんだほうがいいよーな。 例えば名探偵ポアロを演じた役者さん、ぼくとしては違和感があった。そんなにラテン臭のない、偏屈なベルギー人かと思ってたし。
Sep 6, 2020
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. ネタが尽きてきたので、四回めにして今回が最後になるかと。今日はギョーカイ用語を羅列してみます。SitzprobeWandelprobe 演技抜きで、歌の部分だけを役者とオケ(あるいはコレペティ=rehearsal pianist)とで稽古する「着席稽古」のことはズィッツプローベ。ドイツ語のオペラ用語がそのまま使われる。てか、日本語や英語にずばりの単語があるのかは不明。ピットリハーサルという言い方もあるけれど、それはオケだけによる稽古のことを指すはず。 また、ウァンデルプローベという言葉もあって、これも役者とオケが一緒に稽古することだけれど、役者さんはきちんと舞台で演技もする。衣装や化粧はなし。日本の業界でいう「半立ち」が近いのかもしれない。立ち稽古。stop-and-godry runrun throughstumble through 公演日が迫って来ると、それまではその都度いろいろ確認しながら(ストップ&ゴウ)稽古していたのが、本番同様に最初から最後まで通してやってみるようになる。 stumble throughというのは、公演はまだまだ先ではあるけれど、稽古期間の早い段階でとりあえず通してみること。tech rehearsaldress rehearsalfinal dress 衣装も化粧も照明も音声も全て本番さながらに行なう最終段階の通し稽古。劇団系の人がよく使うのは「テック」。 稀に、(前述「ドライ」に対し)ウェットな稽古という言い方もするみたい。 泣いても笑っても最後の通し稽古、ゲネプロのことはドレスリハーサル(略してドレス)。 ところで、リハーサルのことをrehと表記する人がたまにいるけど、どう発音するのかは謎。日本語流にリハ?call time 本番当日の集合時間。楽屋入りして化粧や衣装を開始する時間という意味の場合もあれば、音響機器確認などをするために(既に化粧や衣装は済ませた状態で)舞台に集合する時間という意味もあり、劇団によって用法が異なる可能性あり。fight call 本番当日は体力や声を温存するために、大げさな稽古はしないのが普通だけれど、劇中に危険な乱闘場面が含まれている場合、安全のために本番前に再度確認することがある。速度を落として四分の三とか半分とか)ゆっくりと動きを確認し、本番ちゅうに怪我をしないようにする。"Merde!" メルデ。フランス語が起源。本番頑張って!と役者を励ます言葉。奏者に向かって言うぶんには英語の慣用表現"Break a leg!"が普通なのに、舞台に立つ人に対しては、足を骨折するみたいであまりに縁起が悪いので、敢えて外国語の卑猥な?表現を使うもよう。 ちなみに、Toi toi toi!とドイツ語で言うお方もいる。”Places!" さぁ本番です、定位置につきましょう、みたいな。 本番が始まることは、カーテンがオープンするとか、ダウンビート(序曲の最初の音)とか。previewtry-out 公演によっては、開幕の前日とかに関係者のみご招待の事前公演があり、それはプリビューと呼ばれる。 あと、ニューヨークブロードウェイとかだと、新作をいきなりお披露目する前に地方都市でさりげなく公演してみて観客の反応をさぐるという事前公演(トライアウト)があり、そこでコケちゃうとブロードウェイ進出はできないらしい。runperformancerenditionshow 日本語でいうところの「公演」。ひとつの演目を連日上演する場合、一連の公演全てをひっくるめて言う場合はrun、一回一回の公演を個別に指すときはperformance。←たぶん あんまり聞かないけれど、演奏という意味でrenditionという単語もある。 ブロードウェイ用語でopen-ended runという語もあって、これは上演期間を何月何日までと限定せず、いざ公演を開始したら、切符が売れる限り延々と上演し続けること。paycompensationstipendhonorarium ギャラ(出演料)のこと。てか、ギャラって何語?←guaranteeとか聞いたことないし ぼくの印象では、上記のなかではstipend(スタイペンドと読む)とかhonorarium(おならリウムと読むのではなくオナレイリム)は非常におカタい表現かと。 cast party 「打ち上げ」は直訳だとおそらく post-performance partyとかだと思うけれど、劇団の人はキャストパーティと呼ぶ。文字通り捉えると役者のみの宴ではあるものの、裏方や楽団員も参加しちゃって問題ない(はず)。"That's a wrap!"in the books That's a wrap!というのも劇団系の人が好んで使う表現。終演にあたり、「はい、以上でおしまいっ!」という意味で使う。日本のギョーカイ用語で言うところの「(本番が)はねる」「打ち出す」に近いかも。 この公演はin the booksですというのも同義。過去の記録、記憶として扱うべき事項となった(=終了した)の意。*** 以上。いつか整理しておきたいと思ってたので、勝手に自己満足。<過去の投稿>ミュージカル用語辞典(英語)その1 - 譜面上の指示や奏法ミュージカル用語辞典(英語)その2 - 楽曲の呼びかたミュージカル用語辞典(英語)その3 - おぉ人事
Sep 9, 2016
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. 音楽に国境はない。……それは事実かもしれないけれど、やはり、ちょっとした用語の意味が英語ではわからずに困ることは依然としてあります。しかも、単語を省略されたりするとなおさら混乱するのです。 携帯電話宛てに送られてくる短文のテキストメッセージとかがいい例。How about an LvB's 4tet this Sat? (今度の土曜、ベートーベンの四重奏やらない?) 作曲家の名前を、頭文字をとって JSB、WAM、JB(バッハ、モーツァルト、ブラームス)という人はたまにいますが、やはりベートーベンを略す人が一番多いようです。 長い名前を略そうとするのは万国共通の傾向でしょう。P. チャイコフスキーは Tchaik、D. ショスタコービチは Shosti または DSCH。←後者にはCが入る 英語圏のことしか存じませんが、特筆すべきはラフマニノフ。基本的には Rach(ラック)と略されますが、ときどき語尾に s をつけて、Rachs となることもあるようです。どっから s が出てくるのかはわからないけど、なんかイギリス英語的な感じがします。 ちなみに、Rach2(ラックツー)とは彼のピアノ協奏曲か交響曲の2番を指します。あるいは単に The Rach と呼んだり。 というわけで、好きな作曲家は誰かと訊かれたら、すかさず「バッハとラフマニノフ Bach & Rach(バック&ラック)」と答えましょう。脚韻を踏んでいるので、知的な印象を残せること間違いなし! Brahms、Bruckner、Britten や、Schumann や Schubert というように頭韻を踏んで喜んでるようではまだまだ甘いのであります。 間違っても、発音が難しい作曲家名を口にして墓穴を掘ってはいけません。例えばシベリウス Sibelius。強拍(アクセント)の位置に気をつけないと、なかなか通じないのです。「ベ」を強く発音する。ドビュッシー Debussy は最後のスィーを強調する感じ。 英語圏の人がリヒャルト・シュトラウスをリチャード・ストラウスと呼ぶのは良しとして、リッキー・ストラウスとかジョニー・ストラウス(ヨハン・シュトラウスのこと)とか言う人もいます。 ドボルザークも同様、単純に Dvorak ドボラックと英語読みするならまだしも、大胆にもトニーと呼んじゃうツワモノも存在します。彼の名前 Antonin を勝手にニックネームで呼んでるわけです。 さて、最後に、作曲家名ではありませんが、自分にとっての「英語で発音しにくい人名」の第1位を発表させていただくと、モーツァルトの作品を編んだケッヘルさん。どうやら英語読みではコーシェルと発音する人が多いようです。
Jan 15, 2007
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「そして誰もいなくなった」 チャイコフスキーのトリオを練習した。 年内にこの曲を最後まで弾くことが個人的に目標だったし、今日の練習も楽しみにしながら臨んだ。それなのに、この曲が結局封印されることになろうとは、練習開始の時点では予想だにしていなかった……。***** 今日取り組んだのは2楽章の前半。主題と11パターンもの変奏。 思ったより弾きやすかった1楽章a mollとは打って変わり、一気に難しくなる。E durってのもあるかも。 まず第2変奏の16分音符で早速つまづく(音程やリズム)。 そして、第5変奏で♯(シャープ)が6つに増殖してピアニストが発狂。 優雅なワルツのはずの第6変奏は、チャイコの弦楽セレナーデのそれに似て臨時記号の嵐。「円舞感」が出せずに苦しむ。 第7変奏でまたもやピアニスト氏ご発狂。同じことを延々と弾かされてる。 ……なかなか練習が先に進まない。三人とも既に意識が朦朧としてて、練習を中断しようとの声も出た。「これ、ほんとに名曲なの?」とか言い出すし。 しかし、自分としては次の第8変奏(フーガ)は絶対に弾いておきたい。気合いを入れてさらってきたわけだし。ほかの二人をなだめながらなんとか練習続行! 第9変奏Andante flebile。初めて見る単語フレビーレ。何じゃ、それ? ←って誰も予習してきてない。 譜読みが難しい。「三拍子なんだし、もっと速く弾いてくんない?」とピアノ弾きに申し上げたら、彼はついに逆ギレしてしまった!(言ってはいけないひと言だったかも。反省……。) 第10変奏はマズルカ風、チョピンChopinのかほり。ピアノ弾きさん、やっとご満悦! そして第11変奏、主題が安らかに繰り返され、やっと終わりが見えてきた。ピアニッシモ。バイオリンが消え、チェロが消え、そして最後にピアノが独り寂しげにE durの和音を弾く。静寂のフェルマータ。もの哀しい最期。***** ……今日の練習はここまで。実は曲は2楽章後半(最終変奏とコーダ)へとまだまだ続く。こんな大曲、一年かけても終わんない。 んでもって、「来月の練習もがんばろうぜぇ!」と僕が言ったら、ほかの二人が顔をしかめる。そして、この曲は断念しようなどとのたまう。 長くてクドい曲なのは確かだし、チャイコの室内楽を毛嫌いする人は多いけど、彼らまでもが拒否反応を示すとは想定の範囲外。 生まれ変わったら一緒に弾こうね、って、あんたら一体……。 とりあえず来月の練習日程も決めはしたが、チャイコは予定曲からあっさり外された。2対1で僕の負け。あれよあれよという間に譜面は回収(没収)されるし。 自分としては是非とも最後まで弾いてみたかった。潔く別の仲間を探すしかないか。 この曲、ピアノ弾き様のご機嫌を伺いながら弾く必要があることを学んだ。ピアノ譜は100ページ近くあるらしい。シューベルトの「ます」ですら50ページ程度なのに。確かに、そりゃタイヘンだ。***** この三人で月一回定期的にトリオを練習してきて一年以上。互いへの遠慮もなくなってきて、最近何かと衝突するようになってきた。 弾きたい曲のタイプが三人とも違うというのが一因。 僕はハイドン、モーツァルト、ベートーベンでアンサンブルを楽しむ傍ら、ロマン派もじっくり弾いてみたいと思ってるのに、ピアノ弾きセスは近現代(ラベルとか)あるいは隠れた名曲探しをしたがる。初見大会も大好き。一方、ルース(チェロ)は仲裁役。古典コテンなのはチェロの出番が少ないから嫌がる。それに、彼女はほんとはジャズとかブルースが好きなこてこてのアメリカ人。 来月の練習がどうなるか、ちょっとだけ不安。 好きな曲はいっぱいあるけど、自分の弾きたい曲ばかり主張しすぎると仲間が去ってしまう可能性もある。そのへんが難しいなーなどと今さらながら思ったりしたわけで。
Sep 7, 2007
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「しょくぶつ物語」(評価 ★★★★☆ 四つ星) 肉や魚を排除し植物系のものだけを食べる「plant-based diet」を紹介するドキュメンタリー。何十人もの信者に取材し、その利点を力説。http://www.foodchoicesmovie.com/ 実はぼくの周りにも菜食主義やvegan(卵や乳製品も不可)の友人がけっこういて、少しずつ彼らの影響を受けてきてる状態。この映画観て、ぼくもますます草食系男子化するんだろうかと身構えながら鑑賞に臨む。 で、この手のドキュメンタリー観るたびに思うんだけど、非常に細かく取材されててあれこれ論点が紹介されるのに、観終わった後はお腹いっぱいで、かえって何も残らない。うまく図表とかにまとめてくれればもっと良かった。 一番の論点は、人間の体に必要とされる全ての栄養素を植物だけで摂取できるのかどうかということ。 この映画では、ビタミンB12以外の栄養は全て網羅できると断言。乳幼児への牛乳すら不要と言い切る。野菜や果物は農薬を使って栽培されてるから人体に危険なのではという意見については、そんなの洗って食べればいいじゃんと一蹴。肉や魚に含まれる有害な成分(水銀とか)と比較したら微々たるものらしい。 さらに、植物の栽培は持続可能(sustainable)なのに対し、牛や豚や鶏を飼育するために必要な土地と餌と労力が地球環境に与える悪影響は計り知れない。 驚いたのは、世界記録を残しているほどの運動競技家のなかにも、肉や魚を一切食べすに強靭な体力を維持してる人が多いこと。彼らも熱心に語りまくってた。 残念だったのは、取材対象が偏っていた点。世の中には菜食に挑戦し、結局は挫折して肉食に戻った人もいるはずなので、そうゆう人にも取材していただき、反論、反反論も聞いてみたかった。 いずれにせよ、この監督(Michal Siewierskiさん)のご視点には興味を持ったので、氏の次回作も観てみようと思う。ブラジルの密林破壊に関するドキュメンタリー、まもなく公開らしい。https://www.takeoutdocumentary.com/
Jul 26, 2020
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