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旅ネタ続きます。インドからさらに東へ。隣国ネパールで数日過ごしました。 せっかくヒマラヤの見えるとこまでやってきたわけだし、この際エベレストの山頂目指して登っちゃおうかと思ったけれども、泣く泣く断念。 それにしても、この国の皆さんって小柄だし、食べ物もいきなりアジア風味になる。「おもてなし」文化もどことなく懐かしく、もしかしてここは我が祖国ジパングぅ?と錯覚してしまうほど。インドよりずっと旅しやすい。 ま、ぼくらのようなチョー金持ちな国で生活している人間が、インドとかネパールとかの庶民の現実を垣間見てしまうと、お約束の命題「真の幸せとは何か」とか考えちゃうわけです。ぼくらは金持ちなりに金持ちとしての幸せの基準があるのは仕方ないけれども。
Nov 24, 2012
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旅ネタ。 無性にカレーが食べたくなったので、インドを訪ねており。 てゆーか、インドは予想を上回る魅力的な国です。こっちの常識が通用しなくて、全てがメチャクチャだけれど、やっぱりインド人って愛おしい。 牛さんや象さんも街を闊歩なさってるし、辺りに漂うその芳醇な香りに、カレー臭もかすんでしまうほど。 タージマハル
Nov 21, 2012
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この夏は、いろいろあったけれども、海、山、川、湖、森に繰り出し、激しくお外で遊べたので良しとします。適度に暑くて好天に恵まれ、しかし時折ちゃんと雨も降ってくれました。毎年思うのだけれど、この地(米国北東部一帯)の夏は、おそらく世界で最も正統派。満喫しないと損。 あと、しばらくラスベガスに滞在しておりました。初めて訪ねましたが、なんかスゴい街すぎて困惑。ぼくはかつてトーキョー六本木に入り浸って夜な夜な豪遊してた過去があるのですが(←はぁ?)、やっぱり規模が違う。 ちなみに、昼間は摂氏40度近くになってジリジリ熱い。おミズ系と思われるおねぇさまたちが激しくお肌を露出して街を闊歩なさってましたが、この暑さだとああゆうお召しものも正当化されちゃうのかもしれません。 で、外は猛暑なのに、一歩室内に入ると空調が効きまくってて寒冷地。しかも入り口の扉は開けっ放し。 節電とかゴミの分別とか禁煙分煙とか、そうゆう社会通念が全く通用しない街……。 先日、英国のヘンリー王子がこの地で羽目をお外しになってたそうです。王子様を非難する向きもあるでしょうが、地元での反応は全く別。What happens in Vegas stays in Vegas という慣用句?は、今後も継承されていくことでありませう。 ↑日本語に訳すと、えーと、「旅の恥はかき捨て」?
Aug 31, 2012
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ロスアンジェリスに潜伏ちゅう。アメリカには何年も住んでおりますが、今回が生まれて初めてのカリフォーニアです。 ぼくってばこの街に激しい偏見を抱いてました。B級映画の影響か、不法移民、麻薬の温床、銃社会、車社会(←カーチェイス)、格差社会。そんな先入観って、LA市民に失礼すぎとは思いつつ、緊張しながら街を歩きました。 でも、パッと見た感じフツーの大都市のようで、少しは安心。 それにしても、延々と続く椰子の木。汗ばむほどの陽気です。
Dec 24, 2011
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クロアチアを訪ねておりました。 いろいろと歴史や文化を学ぶはずだったのに、結局は現地の知人にそそのかされるまま激しく遊びまくり。喰いまくり呑みまくり。 一番の収穫は、アドリア海に沈む夕陽を見ることができたこと。ぼくは基本的に東の人間なので海から昇る朝日は何度も見たことがあるけれども、海に沈む夕日を見たのは人生で数えるほどありません。勝手に感動してしまいます。 このあたりの街って「クロアチアのリビエラ」とか呼ばれてるらしく、確かにどこも地元民と観光客と富豪とで微妙にごった返してました。 海の雄大さ、美しさを堪能できた一方で、日本人といたしましては、やはり今年の東日本巨大津波以降、海に対する意識が変わったのも事実。 やっぱり天災は怖いです。実際ぼくも、先の週末に米国東海岸を襲ったハリケーン「アイリーン」の影響をもろに受けてしまいました。 休暇を終え、ドイツで乗り継ぎNYに飛ぶはずが、飛行機が欠航。フランクフルトで足止めを喰らいました。 航空会社と交渉しまくって、何とか別路線の便に一日遅れで乗っけてもらい、激しく乗り継いでなんとか無事に帰宅できました。フランクフルトでちゃっかり一日遊ぶことができたし。←転んでもただでは起きない
Aug 30, 2011
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旅ネタ。夏休みちゅうにつき。 旧ユーゴスラビアの某国に潜伏しており。 1990年代のユーゴスラビア紛争。決して遠い昔の話ではなく、ぼくと同年代の(元)若者たちまでもが生々しい実体験として語ってくれるのです。身が引き締まります。 戦争を体験した人ってば、やっぱりタダモノぢゃありません。したたかです。外国との戦争ではなく「内戦」ってのも心理的に微妙みたい。 現在のこの国の著しい経済発展はバブルと呼んで良いのかも。ほかの欧州諸国に追いつこうと市民らは必死なわけで、EU加盟も夢ぢゃなくなってきました。 日本そしてアメリカという世界を担うチョー経済大国でしか暮らしたことがない自分ですら、こうゆう国に来て彼らの情熱を目の当たりにすると、かなり焦ります。追いつかれそうな気がして。
Aug 22, 2011
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年に数日、電気をほとんど使わずに過ごすことがあります。 別に、日本で節電が叫ばれてるからというよりかは、「なんちゃってキャンプごっこ」と称して友人らとお山に引きこもることがあって、必然的に電気や電波がほとんど使えないのです。 完全な飯盒炊爨(はんごうすいさん)ではなく、調理は民家の台所でだったりするユルいものですが、蚊や小動物、あるいは鹿や熊のご訪問に備えながらも、屋外で食事したり睡眠したり。 下界での便利な電化生活に慣れてると、それはそれで激しく刺激的。 個人的には、例えばテレビのない生活は別に困りません(そもそも我が家にはもはやテレビないし)。でも、携帯電話が通じなかったりインターネット接続ができないのはさすがに不便。 はたして一日をどう過ごしていいものか。 野原を駆けてみたり、川で泳いでみたり。あるいは、焚き火を囲んで世代や国籍を超えて熱く語ってみたり。読書、トランプ、チェス、あるいは歌ったり踊ったりヨガったり、星を眺めたり、おのおの。 太陽が昇ったら直ちに起床し、沈んだら寝る。これ基本。 でも、やっぱりなんか手持ち無沙汰。結局はみんなで車で一瞬だけ下界に下りて携帯のつながる集落で必死にメール確認したり電話したりする始末。いつも誰かとつながってたり、誰かにつぶやいてないと気がすまない。哀しき現代人。 さて、電気を必要としないという点で、楽器の演奏はこうゆうときはやっぱり便利だと思うのです。森のなかでバイオリンさらうのはけっこういい気分。
Aug 2, 2011
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先日の演奏旅行は、欧州内は借り切りバスで移動しました。 今どきの欧州ってば、国境越えも楽勝。東へ西へ自由自在、怖い顔した国境警備員もいません。僕なんかは、アメリカ/カナダの陸路国境越えのほうがよっぽど緊張します。 それにしても、音楽人ばかりを乗せた我らがバス、車内はかなり賑やかでありました。移動時間はひたすら爆睡するつもりだったワタクシではありましたが、結局はなかなかそうもいかず。 というのも、みんなでカラオケやったり、いろんな楽曲のイントロクイズで遊んだり、作曲家に関する雑学クイズをやってみたりで、僕としたことが密かに燃えてしまいました。 さらには、例えばオーストリアに入国した途端、誰ともなしに「サウンドオブミュージック」を歌い始める人がいて、いつのまにかみんなでメドレー大合唱。 車窓からドナウ川が見えてくると、今度は「美しく青きドナウ」ワルツなぞを歌ってみる。←ちなみに、僕はビオラ弾きなので、お約束のように裏打ち担当(笑) とっても異様なノリでした。 バスの運転手さんも、言葉は通じてないはずだけど思いっきり苦笑してました。
May 30, 2010
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ハンガリーのブダペストに来てます。 ほんとは昨日、オーストリアとの国境に近い小さな町の宮殿にて、室内楽の本番が一本入ってたはずなのですが、会場の改装が大幅に遅れてて、結局中止(笑)。 さて、公演の最終場所がブダペストってのは自分にとっては最高であります。今までいろんな都市を訪問してきましたが、一番好きな街と言っていいかも。 今朝もいつものメンツで早起きしてジョギング。ドナウ沿いを走るのはほんとに気持ちが良い。 もちろん今日も遊びまくりました。現地の喰いもん呑みもんを堪能しまくったり、温泉行ってみたり。音楽監督さんからは、お前ら遊びすぎ、とのご叱咤を頂戴する始末。ちゃんと宿で練習してた団員もけっこういたらしいというのに。 夜は、明日の本番に向け、共演する現地の合唱団とご対面。ぶどう酒片手にドナウの遊覧船に揺られながら黄昏のブダやペストの街を仰ぎました。 それにしてもハンガリー人音楽家って、コダーイとかリストについて語りだすと止まらないので要注意。
May 21, 2010
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今、欧州周遊中。ま、自分にとっては休暇のつもりなのですが、某アマオケの海外遠征にちゃっかり同行しているわけで、ビオラ持参。 飛行機が飛び立つ前からみんな気合い充分。空港のロビーで練習し始めちゃう団員もいました。 さて、ここプラハは過去に来たことは一応ありますが、やはりその美しさには何度来ても圧倒されます。そして、嗚呼モルダウ。 なかなか自由時間がないのは辛いものの、この街にはチェコフィルやプラハ響の団員に知人が何人かいるので、彼らに連絡しまくって、さくっと街を案内していただいたりもしてます。 あと、我々は市庁舎にも招かれ、プラハ市長さんだか副市長さんだかが歓迎パーティーを催してくださいました。遥かアメリカから来てくださってありがとう、はい、シャンパン呑み放題!みたいな。 夜は、当地の合唱団、独唱者、エキストラ奏者、客演指揮者さんらと対面、ベートーベンの「合唱幻想曲」の通し稽古をしました。 その後は、彼ら現地の若者らにちゃっかり夜のプラハを案内してもらい、観光客の行かないような酒場(=ビールがおそろしく安価、でっかいジョッキで100円ぐらい)を放浪。 遊んでばかりの我々。演奏旅行に来てることを忘れないようにしないと。←自省
May 14, 2010
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ミシガン湖からは冷たい風が吹き付けてます。 それにしてもさすがは五大湖、でっかいです。海としか思えません。 五大湖を眺めるたびに、ゴダイゴの唄(銀河鉄道999とか)を口ずさんでしまうのは僕だけではないはず。そもそもゴダイゴどいうバンド名の由来はナンなのかも気になります。後醍醐天皇と関係あるのかな、とか。←たぶん違う 湖のほとりではかもめの皆さんが戯れてます。 研ナオコ唄「かもめはかもめ」も名曲です。中島みゆき作。 この曲って、「私はピアノ」(桑田佳佑作、高田みづえ唄)と混同して、「わたしはかもめ」と誤って口走ってしまうのは僕だけではないはず。 ってゆーか、冬のかもめ、さらば冬のかもめ、かもめのジョナサン、とか紛らわしい題名の作品がいっぱいあるので気をつけないといけません。 ま、わざわざジャズとかブルースの本場シカゴまでやってきてるんだし、昭和歌謡に想いを馳せてる場合ぢゃないのかも。
Apr 4, 2010
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カナダに来るたびに思う。「愛国心」って何なのだろう。(お、重い……) ってゆーか、カナダ人ってば、(いい意味で)自尊心に欠けてるように感じる。 日本で生まれ育ち、アメリカで棲息している僕としては、なんか拍子抜けしてしまう。日本人やアメリカ人って、「自分の国が世界一」と信じて疑わない人種上位二国だから、ちょっとした言動にもそれは表れてしまうもの。欧州の国の多くもそう。 カナダ人はそんなことを超越した大人な国。衣食住関連の文化とか、人びとの考え方とか、いろんな場面でそれを痛感する。他国のものをあっさり受け入れ、頼るとこは頼り、ただし、ナニゲに自国らしさを加味。 アメリカ人からコ馬鹿にされようが、カナダ人はアメリカのことをやっぱり一目置いている。競争しようとはあんまし思ってない。 とにかくそのあたりの隣国づきあいが乙かつ粋かつ妙、というか。 そのなかでもケベック州はさらにすごい。フランスやイギリスとかとの複雑な歴史が背景にあるのに、あくまで自己流、自然体。いろんな歴史のあった国って、ふつう(アイルランドみたいに)民衆のあいだに狂おしいまでの愛国心が育まれていくものかと思ってたけど、ケベコワさんたちはなんか冷めてる。 いちいち他人と比較してばかりいないで、いまの自分を信じて堅実に生きる。カナダ流のその生き様がカッコよいと思ったわけで。
Nov 29, 2009
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カナダのケベック州シャルルボワ地方というとこを訪ねてます。 隣の州(英語圏オンタリオ)との州境から遠く、モントリオール市やケベック市とかの大都市からも離れてて、英語なんて全く通じません。フランス人の同行者に全ての意思疎通を頼りきってる始末。 個人的にはアメリカ大陸の東海岸でここまで北上したのは初めてなので、さりげなく感動ちゅう。ってゆーか、日照時間が少なすぎるのには絶句。 紅葉には既に遅く、雪景色にはちと早い、中途ハンパな時期ではあるものの、やっぱり広大な自然には息を呑みます。 さすがに星がきれいです。北斗七星が思いっきり輝いており。そー言えば、オレってば昔は天文少年だったなー。銀河鉄道スリーナインとか宇宙戦艦ヤマトとかにハマってたわけだし。←ちょっと違う
Nov 27, 2009
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今さらながら、この夏に見物した催しについてやっぱり書き留めておこうかと。 先月、南欧での休暇の帰路に、所用でアムステルダム(蘭)に一瞬だけ寄りました。そこではたまたま「アウトマルクト Uitmarkt」だかという、晩夏恒例の「熱狂の日」文化祭みたいなものが開催されており。 クラシック、ジャズ/ポップス、舞台などの分野それぞれにおいて、複数の会場で次から次へと芸能が披露されてました。入場無料。しかも、ひとコマだいたい30分なので飽きない。 ちゃっかり二つの公演をのぞいてきました。 まずピアノのリサイタル。 ずーっと前から気になってた「エディット・ピアフに捧ぐ」とかいう曲を運良く聴けました。プーランクだかクープランだかの作った曲。 もうひとつは屋外での公演。地元オケ(オランダ・シンフォニア Holland Symfonia)を従えて、三人の歌い手さんが独唱、重唱してました。オペラとか歌謡曲とか。 ダム広場 どうやらこのお三方、「国民的歌手」らしく、会場に集まった老若にゃんにょの皆さんも一緒にオランダ語で大合唱。 ふと、日本だったら、老若男女全てに好かれる現役歌手って誰だろ、などと考えてみたり。そもそも、「日本人だったら誰でも歌える楽曲」って何だろ。いい日旅立ち? とにかく、この夏祭り、ナニゲにすごい。出演者は基本的に地元オランダ人ばかりというのもさすが。今まで地道に活動してきたベテラン音楽家とか、将来が嘱望される音大生とか。国外の著名な奏者を高額報酬で招くんではなくて、背伸びせずに地域に根ざした手づくり感を保ちつつ、さりげなく地元発信の文化/芸術提供の仕組みを築いてる。 芸人さん側にしてみれば、ひとコマ30分というのは中途ハンパかもしれないけれど、観客側としては便利。簡単にはしごできるし。 運営も限りなくボランティアが関わってる感じ。背後でしっかりと行政やスポンサーが支えてるはずなのに、敷居が低い。 端から見てて感心してしまいました。この国この街、勝手ながら惚れ直してしまったわけで。
Sep 15, 2009
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一年ぶりの「上京」、ワシントンDCに滞在中。まだまだ残暑のこの地。 昨夏に訪ねたときと比べ、明らかに路上生活者の数が増えてるし……。 訪米中の友人につきあって、偉そうに市内を案内なぞしてみるものの、僕ってば、よく考えたらアメリカの歴史も政治も全然わかってない。観光案内をするどころか恥をかいてばかり。銅像とかも、ジョージ・ワシントンとエイブラハム・リンカーンがごっちゃになってるし(笑)。 それにしても、、首都のくせして大都市じゃないのは何かと便利(人口わずか60万人)。もしニューヨークが首都だったらと考えるとゾッとする。東京やロンドン、パリとか、ほんと、よく機能してるなー、と他人ごとのようにいたく感心してしまう。 政治の中心地が敢えて経済の中心として発展しないように、うまく管理してるのか。あるいは経済界が敢えて政治と距離を置こうとすることの間接的な結果なのか。ちょっと興味深い。カナダの首都オタワもそう。 さらに、政治色が濃くなりすぎないようにするためか、市内には美術館もいっぱいあるという事実。そうやって観光客を飽きさせないように演出するとは、なかなか強か。 さて、今回の上京でもワシントン記念塔(モニュメント)に登るのは断念してしまった。理由は高所恐怖症かつ閉所恐怖症だから(笑)。一緒に観光した友人たちの前では恥ずかしくて言えなかったので、適当な理由をこさえて辞退。あとで写真を見せてもらって、上まで登った気分になった。↓ モニュメントから国会議事堂まで続く緑地National Mall(ナショナルモール)は、確かマーティン・ルーサー・キングJrが「I have a dream」と演説した場所。最近ではオバマ氏の大統領就任演説で何十万人もが結集した。 ここ、空が広い。深夜や早朝のジョギングに最適。誰もいなくて静かなうえ、警備員もくまなく徘徊してるので治安もよろしい。今朝は二日酔いだったけれど、頑張って起きてジョギングした甲斐があった。 個人的には、日本の皇居(東京千代田区)とハンガリーのブダペスト(ドナウ川沿い)と並んで、世界三大ジョギング最適地に決定させていただきたく。追記: いつもごっちゃになるのだけれど、ロンドンにもThe Mallと呼ばれる同様の箇所がある。バッキンガム宮殿とトラファルガー広場の間の緑地。でも、確かそこは、モールではなくマルと発音される。ややこしい。
Sep 7, 2009
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スペインは過去に三、四回は来てるはずなのに、いまだに全くスペイン語ができない僕。 「こんにちは」「ありがとう」ですら咄嗟に出てこない。出てきたとしても、それはなぜか「ボンジョルノ」だったり「ゲナウ」だったり「ダコー」だったり。惜しいようでいて全然スペイン語じゃない。ってゆーか、「アッソー」とかまで言っちゃってるし。 そんな僕が偉そうに言うのもナンだけれど、外国を旅する場合に真っ先に覚えなきゃいけない必修表現がいくつかある。例えば、 「ビールをください」 「トイレはどこですか」 ……とか。(ほかにもあるだろっ!) この二文、スペイン語ではいつもごっちゃになる。確か、ビールがcerveza、トイレがservicio。すごく似てる。 ビールを呑めばトイレに行きたくなるわけだし、この二つの単語、おそらく語源は一緒なのかもしれない。←世界ぢゅうの言語学者を震撼させる斬新な学説っ! 似てるといえば、クラシック音楽界でも同様。スペイン交響曲、スペイン奇想曲、スペイン狂詩曲。ごっちゃになってるのは僕だけではないはず。 交響曲と称しながら実は協奏曲、という曲もあったりするからなおさらややこしい。 スペインって、なかなか手ごわい国です。
Aug 29, 2009
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南スペインで休暇を過ごしております。 コスタ・デル・ソル(太陽の海岸)とか呼ばれてる辺り。さすがに暑い。灼熱の太陽にジリジリと照らされまくって、我がお肌は超ヤバいことになっており……。やけど状態です。 さて、今回の休暇は、あらかじめ一日の過ごし方をいろいろと計画(妄想)しておりました。 例えば、朝は早起きして、地中海を眺めながら渚をジョギングするぞ、とか、あるいは昼は闘牛を観戦なさっちゃうぞ、とか。 さらに夜にいたっては、山あいの小さな村の酒場でフラメンコをご鑑賞予定。んでもって僕ってば、そこの踊り子さん(=村の長老の孫娘)にひと目ぼれ、なぜか求婚までしてしまう、という大胆な筋書き。しかも彼女の名前は「カルメン」だったりなんかします。←おバカな妄想 しかし、そこまで周到に計画を立てておきながら、現実はといえば、朝はビール(サンミゲル)、昼はサングリア、夜はワイン(リオハ)。 別に好んで酒びたりな生活をおくってるわけじゃなくて、暑すぎて(というか紫外線が強すぎて)何ごとにもやる気が出ない。シエスタと称して日陰でゴロゴロするというのは確かに理に適ってると思います。 幸い、お世話になってるお宅にピアノがあるので、おとなしく室内でピアノの練習をすることにいたしましょう。***** 唐突ながら、フラメンコに関するウンチク。 僕は踊りのことは詳しくないものの、フラメンコって、もしかして、フラダンスやフラフープ、さらにはフラミンゴとかと語源が一緒なのではないだろうか。世界の言語学者たちを震撼させちゃうような仮説かも。 (勝手にこんがらかってるのってオレだけ?)
Aug 27, 2009
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強引なまでに英仏二ヶ国語併記 先日、カナダのモントリオールを訪ねた。あそこってば、「北米のパリ」との愛称で親しまれてて、確かに石造りの住宅街とか大聖堂、あるいは喫茶店や甘味処なんかはパリっぽいかも。 本家本元のパリ人が快く認めてあげてるのかどうか知らんけれど、「どこどこのパリ」という表現は、観光客を呼び寄せるにはもってこい。当然ホメ言葉。 そういえば、昔ルーマニアを旅したときに、首都ブカレストが「東欧のパリ」と呼ばれていると知った。 あの時の旅は、北部の、ウクライナ国境近くの農村(マラムレシュ)の印象が強すぎて、ブカレストの記憶があんまりなく、パリ風味を満喫できなかったのが悔やまれる。 で、世界にはほかにも、誰が言い出したんだか、「なんちゃって巴里」があったはず。ちょっと整理してみたい。 北米のパリ → モントリオール(カナダ) 南米のパリ → ブエノスアイレス(アルゼンチン) 北欧のパリ → トロムソ(ノルウェー)、コペンハーゲン(デンマーク) 中欧/東欧のパリ → プラハ(チェコ)、ブダペスト(ハンガリー)、ブカレスト(ルーマニア) 西欧のパリ → パリ(フランス)、って当たり前 中東のパリ → ベイルート(レバノン) 東洋のパリ → プノンペン(カンボジア)、ホーチミン(ベトナム)、上海(中国) アフリカのパリ → アルジェ(アルジェリア) フランスの植民地事情と深く関係してるのかもしれないけど、ここまで言われるのって、パリ以外の街ではありえないはず。やっぱりパリは特別。 例えば、サンパウロが「南米の東京」とか呼ばれてたりするのだろうか。香港が「東洋のロンドン」とか? ってゆーか、僕は今まで五、六回はパリに行ってるはずなのに、じっくりと観光したことがなく、パリに関して全く語れないのが恥ずかしい。毎回、友だちと呑みまくって酔っ払ってるか、食べまくって喰い倒れてるか、あるいはすぐに郊外に移動しちゃったり。ルーブル美術館はおろか、オルセーにもポンピドゥーにも潜入したことがないワタクシ。セーヌ河沿いでまったりするだけで観光終了。 身の危険を感じたこともあって、あんまりいい印象ないし。大晦日、年越し(カウントダウン)しようと深夜のシャンゼリゼ通りに繰り出したら、爆竹だのプチ花火だので大混乱。機動隊まで出動し、冗談抜きで死ぬかと思った。***** 今日はほんとはパリを舞台にした映画を整理して書き出してみようと思ってたものの、いっぱいありすぎるようなのであっさり断念。 パリを歌った曲も無数にあるかも。 すぐに思い浮かぶのは、コール・ポーターのI Love Paris。シナトラやフィッツジェラルドが歌った曲。 今度ちょっと人前でピアノを弾く機会があって(パーティーでの背景音楽)、ただいま大慌てで選曲中なのだけれど、I Love Parisも弾いてみたい。←あいかわらず無謀
Jun 1, 2009
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もう10回以上来たことがあるはずなのに、毎回新しい発見があって全然飽きない国、カナダ。 国民さんたちも、欧州人のいいとこと米国人のいいとこの双方を併せ持っていらっしゃる。つまり、文化や歴史に理解が深い一方で、いちいち空気を読みすぎることなく、大雑把で前向き。 ここケベック州は、北米在住のフランス人(やスイス、ベルギー人)の駆け込み寺みたいなとこもある。彼らってば、ケベック人のフランス語の訛りが気に入らないだの、食文化にフランスの影響が見え隠れしてるくせにコーヒーはアメリカ並みにまずいだの、あれこれ文句を言ってる割には、やっぱり落ち着くみたい。 モントリオールは、フランス語をしゃべる人口の多さではパリに匹敵するらしい。 冬はあまりに寒くて暗いので絶対に来たくはない土地だけれど、春から秋にかけては、常に何らかの催しが開かれているのもこの地の魅力。モントリオール映画祭とかモントリオールジャズフェスティバルとか、敷居が低いので気軽に鑑賞できる。 クラシックもそれなりに盛ん。モントリオール交響楽団の常任指揮ケント・ナガノ氏は、ボストンで言うところのセイジ・オザワ氏みたいな感覚で市民から愛されてる。 本拠地プラスデザール Place des Arts は、別名「カナダの東急文化村オーチャードホール」と呼ばれているとかいないとか。(建物の内部構造が似てる) むしろ、モントリオールはジャズのほうが盛んかも。確かオスカー・ピーターソンを輩出してるし、そもそもフランス語とジャズって意外に相性がいいように思う。 ばかでかい国だから大国のように錯覚しちゃうけど、カナダの人口は日本の四分の一。 余計なプライドを持たず、自然の厳しさを素直に受け入れながら、でも日が長く気温の上がる季節は、とことん人生を謳歌しまくる。なかなかしたたかな人びとです。<追記> お宝動画を発見、昭和歌謡「カナダからの手紙」。 このお二人、太平洋を挟んでるおつもりなのか、離れて歌ってるのがいい。 カメラの焦点を手前と奥とで交互に合わせる撮影手法もいい。 離れて歌ってた二人が最終コーラスでやっと並ぶのもいい。 そして最後は萌え和音で締める。←えーっと、マイナー調に6thと9thを加えたもの?
May 25, 2009
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忙しかったけれども充実した一時帰国が終了。今となっては、全ては夢だったのかも?と思えたりもして。 暖かかった東京とは一転、ニューヨークの空港は氷点下。迎えに来てくださった運転手さんは、当然のように分厚い防寒着を着ていながらも、いや、今日はあったかいほうだよ、などとのたまう。 日本での思い出をさっそく美化してしまう自分。特に公私にわたり多くの方がたにご歓待いただいたうえ、日本食を朝昼晩食べまくることができ、至福。「赤坂の料亭」とか「新橋の居酒屋」、あるいは夜の銀座や六本木。お前はガイジン観光客か?と言われるぐらい、意図的に日本の食文化を体験しちゃったかも。 あの思い出だけで白いご飯が何杯でも食べられそう(笑)。 ま、現実はと言うと、今の自分の生活拠点はこちらアメリカにあるわけだし、自分なりに精一杯強くたくましく生きてくほかない。 今回も、空港での入国審査にて、怖い顔した審査官のお兄さんに威圧的な態度で根掘り葉掘り詰問されたわけだけれど、あれってどうにかならないものか。ってゆーか、僕は米国永住権(グリーンカード)を持ってるというのに。 なんだかなぁ、この国。
Jan 23, 2009
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突然ですが、今日のお題は「橋」。なんとなくまとめておきたくなったので。 数ヶ月前にニューオーリンズを訪ねたとき、空港に降り立つ直前に眼下に長ぁーい橋が見えました。ポンチャートレイン湖コーズウェイ橋、38km。世界で一番長い橋なんだそうで。 僕はそれまで、カナダのプリンスエドワード島のコンフェデレーション橋やフロリダのキーウェストのセブンマイル橋あたりが北米最長かと思いこんでたので、意外や意外、かなり驚きました。 一方、2006年のアメリカ映画「ブリッジ」を観たときは絶句。サンフランシスコの巨大な吊り橋、Golden Gate Bridge 金門橋 から飛び降り自殺しようとする人を撮影したR指定ドキュメンタリー。 実は「橋フェチ」の自分なわけで。 建築とかの難しいことはわからないものの、橋って、いろんな形があって見てて飽きません。それぞれの橋にそれぞれの歴史があり、特に欧州の都市を訪ねると、テムズとかセーヌとかドナウとかラインとかモルダウとかに架かる橋はどれも見事で見とれてしまいます。 ニューヨークにいたっては二つの川に挟まれてるため、数多くの橋を見ることができます。どれもが重厚で壮麗。 実際に橋上を歩いて、恐る恐る真下の川面を見下ろすのもまた一興。 以前にロンドンのタワーブリッジの近くに住んでたときは、橋の開閉の瞬間をこの目で見ようと毎晩のように橋のたもとに通ったものです。実際に見られたときはほんとに感動もんでした。あんな重い鉄だか石の塊がゆっくり持ち上がるのですから。 本屋で「世界の橋」とかいう写真集や図鑑を見ると思わず買ってしまいます。我が家には既に五、六冊あります。日本の橋もけっこう載ってます。 そんなこんなで、今までいろんな橋を見てきましたが、橋ヲタクといたしましては、以下の三つが萌えスポット。何でこんなところに?という意外性のある立地に惹かれます。 カナダのバンクーバー郊外、カピラノ吊り橋 Capilano Suspension Bridge フランスのポンデュガール水道橋 Pont du Gard 徳島県大歩危(←オーボケ)のかずら橋 っていうか、オレって高所恐怖症だったよーな。
Dec 29, 2008
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先日に続いて飛行機ネタ。 以前ほどの頻度ではありませんが、飛行機を利用することがそれなりにあります。短時間の飛行ならともかく、国際線ともなると長いこと密室に閉じ込められるわけで、できるだけ快適に過ごしたいもの。 特に独りで飛行機に乗るときは、話し相手もいないし、かと言って時差調整の関係であんまり寝たくないときもあって、時間の使いかたを工夫する必要があります。映画を観たり本を読むという手もありますが、そんなの地上でもできるし、なんか芸がない。←芸って? 隣の席の人が「いい人」だと手っ取りばやい。意気投合して話し込んじゃって時を忘れたり。 でも、逆に、隣人によっては苦痛のフライトにもなりえます。しゃべりだしたら止まらない人とか、あるいは無言のまま肘かけ(アームレスト)の争奪戦を仕掛けてくる人とか。 ビジネスクラスに乗れば快適かと言えばそうでもなくて、僕がたまに遭遇するのは、中年オヤジが泥酔しながら偉そうな態度で乗務員を困らせてる場面。日本人に多いかも。なんか片腹痛い。***** 実は、僕はいまだかつて日本の航空会社(の国際線)に乗ったことがありません。 今ではもう欧米系(というか米系の)会社の大雑把なサービスにも慣れてしまったので、機上でのサービスには過度には期待してないし、当たり外れがあることも受け入れてます。 怖そうなガイジン乗務員さんに、「ほら、そこのあんた、何が飲みたいのっ? えっ、What?」と怒られてオロオロしながら、「お、おれんじしゅーす、ぷりーず」とか小声で言ってる始末。 それにしても、アメリカの航空会社の客室乗務員さんらの、個性の強さ、態度のデカさというのは、なかなか潔い。我々日本人は、乗務員に対して特殊な妄想を抱きすぎてるのかも。 サービスがいい加減なのはいただけないものの、それでもマニュアルが厳格すぎないぶん、裏を返せば柔軟性があったりもして、交渉次第では意外に快適な空の旅になりうるわけで。 僕の最近の成功例としては、エコノミーに座っていながらビジネスクラス用のワインを飲ませてもらったりとか(せこい?)、あと、きれいな乗務員さんからメールアドレスをゲットしたこと!(自慢) ↑その後すぐに連絡したのに音沙汰なし(笑)
Nov 11, 2008
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イタリアを訪ねるのはこれで二回め。前回行ったローマとシチリアに比べ、やはり北のほうが少しアクセクしてるような。 今回学んだことはいくつかあって、その一つが「イタリア人とサッカーの話をしてはいけない」ということ。彼らの多くにとってサッカーは単なる趣味とか娯楽というものではなく、人生そのもの。語り始めたら最後、もう誰にも止めることができません。目つきが変わってコワイです。 サッカーに限らず、愛だの恋だの、あるいは車やファッション、マンマの手料理とか、彼らにとっては全てが生きがい。大げさなまでに没頭してます。 イタリア人って、いい加減でお調子者という印象があったので、こんなにマメで真摯な民族だったのには正直、驚きました。おそるべし国イタリア。 建築物が最たる例でしょうか。誰も気づかないような細かいとこにまで豪華な装飾を施してたりします。気の遠くなるような作業だったに違いなく。 町の教会/聖堂だけでなく、やはり劇場(テアトロ)も見逃せません。公開されていない町も多いのですが、支配人と交渉して強引に見物させてもらったところもありました。 やっぱりイタリアは凄いです。イタリア人も凄い。 一度きりの人生、つべこべ言わず楽しんだもん勝ち、ということを彼らに見せつけられてます。
Oct 12, 2008
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クレモナに来ております。 いつかは訪ねてみたい、そう十代の頃から強く願ってた自分でありましたが、その夢がやっと実現。感無量。 市内にある博物館では、ガラス箱内に展示されているストラディバリウス、アマティ、ガルネリなどの高価なバイオリンを前に、緊張のあまり思わず失神しそうになりました。 この地で弦楽器職人をしている知人がいるので、彼(マエストロ)を強引に訪ね、おかげで実り多い滞在となってます。 工房やご自宅にお邪魔し、何台ものバイオリンを試奏させていただいただきました。それだけじゃなく、町の歌劇場にちゃっかり潜入、ホールの響き具合を確認しながら弾かせてもらったりもして、恐縮かつ感激であります。 あと、偶然にもこの時期この地で開催されていた弦楽器商人の集い、クレモナフィエーレ国際展示会「モンドムジカ」にも行ってきました。 多岐に渡る出展者のなかでも、例の高級ケースメーカー「ムサフィア」の社長さんとお話しすることができました。超軽量ケース「ウルトラレジェッロ」、思ったよりは軽くなかったものの(笑)、内装も外装も質感や強度に一切の妥協を許さず、わざわざクレモナに拠点を置いている彼のこだわりを強く感じました。 さて、今日はマエストロ氏らと共に、欧州で最も高い鐘楼と言われるトラッツォ(塔)に登頂してみました。なんとかてっぺんに到達。汗だくでクレモナ市街を見下ろしながら、「お金で買えない価値」ということをなぜか考えていました。 クレモナの職人さんたちの信念や執念、そして「匠」の世界を創り出す感性と細かさは、日本の職人さんのそれとも重なるとこが多いように思いました。
Oct 7, 2008
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夕暮れのニューヨーク上空。ハドソン川やセントラルパークを見下ろしているうち、夜は一気に暮れていきました。深い眠りへのいざない。 目を覚ますと、眼下にはスイスアルプスの雪山が見え、かと思うと景色は一転、ロンバルディアの大平原が果てなく広がっています。 いま、北イタリアを訪ねております。なかなかいい季節です。 さっそくミラノ在住の仕事仲間と昼食の約束が入っていたものの、見事にドタキャンされ出鼻をくじかれてしまいました。 気を取り直し、既に日本からイタリア入りしている親戚と合流し、我々はクレモナへ移動。 イタリア珍道中、なにが起こるのでしょうか。
Oct 5, 2008
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ニューオーリンズを訪ねて強く感じたのは、自分の感性に素直に従い、本能のままに人生を楽しむのも悪くないなということ。今さらですが。 もちろん、なんらかの組織のなかで生きる我々現代人は、「空気を読む」ことを強要されるわけだし、そのへんの現実とのハザマでうまぁーく均衡感覚を駆使しないとヤバい。 いずれにせよ、ちょいワルおやじごっこ(笑)、なかなか楽しかったわけで。 ハードコアなジャズやブルースを好む友人にそそのかされるまま、街の中心部からちょっと外れた寂びれたジャズバーを覗いてみたり、禁酒の誓いはどこへやら、ふだん呑まないような類の酒に手を出してみたり。 しかも、僕ってば、いい歳こいて煙草の吸いかたもイマイチわかってないお子ちゃまのくせして、無理して葉巻を吸ってみたり。 南の風に身を任せ、オトナの階段を昇っては嬉々としている(おバカな)自分。 いろんな歳のとりかたがあるだろうけど、立ってるのもやっとという感じの高齢のおじいちゃんが、深夜に酒場でサックス吹いてる姿には激しくシビれてしまい。 帰りの飛行機。窓の外にニューヨークの摩天楼が見えてきて、急にいろんな想いがこみ上げてきました。 全てが真夏の夜の夢だったとしても、それはそれでいいかも。
Aug 27, 2008
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ここニューオーリンズは、当方の期待をはるかに上回るカッコイイ街です。 ちょうど三年前にハリケーン「カトリーナ」であんなに損害を被ったはずなのに、見事に立ち直ってました。 友だちに勧められるまま、毎晩のように音楽酒場を覗きまくってます。 いろんな奏者と酒を酌み交わしながら話を聞かせてもらうこともできました。この街に憧れ、ジャズやブルースを独学して見事に花開いた人とか、やっと得た仕事も結局はハリケーンのせいで失ってしまった人とか。 世間体だとか虚栄心とかじゃなく、素直に欲求のままに全力で生きてる街という感じ。気取った白人社会へのささやかなる抵抗なのかもしれないし、この蒸し暑い気候へのやるせなさを原動力として必然的に生まれてきた文化なのかもしれないし。 ニューヨークやシカゴ、東京青山にあるようなおしゃれなジャズバーの雰囲気とも違います。 庶民的と言うと聞こえはいいけれど、この街、はっきり言って臭い。 あらゆる匂いが混ざり合っててスンゴイことになってます(笑)。 酒はもちろん、コーヒー(←旨い!)、葉巻、クレオール/ケイジャン料理特有の香辛料、あるいは生ゴミの腐った匂いもします。馬車も多いから糞尿も散乱。人間のそれかもしれない。 道行く人の体臭ってのもあるし、高温多湿でカビ臭い。 ネズミちゃんやゴキブリ君もご出没。 こういう街、苦手な人は苦手でしょう。治安も悪いし。 でも、この独自に発達した風土は実際に肌で感じる価値あり。自分としては、意外なまでにいたく気に入ってしまったわけでして。 今まで行ったどの土地とも違うようでいて、どこか懐かしい。 湿度は日本並み。窓ガラスには水滴。 道の名前とかはフランス語。骨董通りはパリ市内のよう。 住宅街はスペインのアンダルシア地方みたい。 地元民は大半がアフリカ系(黒人さん)。よくしゃべる。愛想がいい。 むしろ、トーキョーの新宿の裏通りとか下北沢みたいな風情かもしれません。 一歩郊外へ出ると、「風と共に去りぬ」に出てきそうな金持ち地主の邸宅っぽい建物もあるし、探索すればするほど面白い街です。
Aug 25, 2008
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北の酒場通りと言えば、ススキノ(札幌)、飾り窓(アムステルダム)、レーパーバーン(ハンブルク)が有名です(←筆者私見)。「酒場通り」よりかは「歓楽街」と呼ぶべきでしょうか。 で、南酒場はと言えば、ここニューオーリンズのバーボンストリート。実に濃い街です。 夜の帳が下りるとともに、街は別の表情を見せはじめます。激しく肌を露出しまくったお姉さんたちが、せっせと客引きしはじめるし。 もちろん、そういう怪しい店ばかりじゃなく、正統派のジャズやブルースの生演奏が粋に鳴り響いてる酒場も多い。扉も開けっ放しだし、隣の店の音楽とごっちゃになったりもして。 ここがバーボン通りと呼ばれるのはバーボン酒場が密集してるからかと思ってたら全然違くて、フランスのブルボン王朝に由来するらしい。(ま、酒のバーボンも、もとはと言えばブルボン朝が関係するケンタッキー州の地名?) で、ここは今どきアメリカにしては珍しく、屋外での飲酒が法的に認められている地域。みんなビール片手に散歩してます。どうりで街ぢゅうが酒臭いわけです。 そう言えば昔、沢木耕太郎だか星新一だか村上春樹だか村上龍だか忘れましたが、「バーボンストリート」という本を読んだことがありました。(←この四人、全然キャラが違うのにごっちゃになってる……。) この街が寝静まるのは、早朝の一瞬だけのようです。
Aug 23, 2008
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フィナーレを、こんなにはっきり予想して……。 ただ今、世界三大河川のひとつ(たしか)、ミシシッピ川を臨んでおります。ニューオーリンズ訪問中。 A river runs through it.... 今まで思いっきり勘違いしてました。ニューオーリンズって、ミシシッピ川がメキシコ湾に流れ注ぐ入り江の部分に形成された港町かと思ってたら、海はまだまだ先のほうでした。 つまり、眼の前に広がってる水は、海ではなく川なわけで。そう言われてみれば、たしかに対岸がかろうじて見えてます。 河口おたくの自分としては、メキシコ湾が拝めるものと期待してやってきたのに、うーむ、残念。 今朝、飛行機が空港に着陸する直前に窓から眼下を見下ろしてて気づいたのですが、この辺、湖なんだか川なんだか海なんだかわからないけど、やたらと水に囲まれてます。地形的に洪水に見舞われやすいというのもなんとなくわかるような気もします。 それにしても暑い。 空港に降り立った瞬間、あまりに湿った熱気に、ここは一体どこかと思ってしまいました。「もしかして、我が祖国ジパング?」と錯覚したほど。
Aug 22, 2008
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十ン年前の若かりし頃の自分がかつて住んでいた英国の某地方都市、中世の建築物もいっぱい残ってるこの町を、久しぶりにぶらぶらと歩いております。 歴史ある町ですから、たかだか十年二十年で大幅に変わるとは思えないものの、さすがに「思い出の場所」がどんどんなくなっているのには一抹の寂しさを感じており。 もちろんそれは仕方のないこと。いちいち感傷に浸ってないで素直に受け入れるべきなのですが、そういう場所の多くがスターバックスに変貌を遂げてるのって、複雑な心境……。 当時と全く同じ場所でホームレスの方が物乞いをしてました。同一人物ではないでしょうけど。 聖堂そばの楽器屋&楽譜屋が廃業してたのは残念。ここで買ったモーツァルトの譜面、今でも愛用してます。 意外にも生き残ってたのがクラシック専門のCD屋。防犯上、CDケースだけを陳列し、欲しい商品は中身のCDを店員さんに裏から持ってきてもらう形式もいまだに健在。バーコード管理なんて無論無縁。 当時ここで買ったのは、忘れもしないシューマンのバイオリンソナタのCD。つい先日ジョシュア・ベルのリサイタルでこの曲を聴きながら、偶然にもこの店のことを思い出してたところでした。 駅前の「ディスコ」もちゃっかり健在だったのは嬉しい驚き。土曜の夜はあのコやこのコとフィーバー&ハッスル(?)したものでありました。***** そうそう、当時ここには「町民のための音楽教室」があって、いろんな楽器をみんなで持ち寄ってはオーケストラごっこもしました。僕が海外デビューした記念すべきオケ、今も活動してるのでしょうか。 昔から伝わるなんとか民謡とかを練習してて、しかもどれも初見で弾けるものばかり。決してレベルの高い団体ではなかったけど、立派に「本番」もありました。、コンマスの老紳士のこと、よぉく覚えてます。彼、ファーストポジションでしか弾けてませんでしたが、必死にみんなを指導してましたっけ。 で、待ちに待った公会堂での本番、僕はコンマス氏の隣で弾いたのですが、なにげにサードポジションで弾いてたら、隣の彼も負けじとサードで弾き出し、激しく自爆なさっていたのが懐かしく思い出されます。 そして終演後に彼から、「キミは東洋のミラクルじゃよ!」とか言われたのでありました(笑)。
Nov 21, 2007
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イギリスには出張や遊びで毎年のように来てますが、訪英のたびに「今回こそ」と思いつつ、いまだに実現していないことがあります。それは懐かしのジーンおばさんとの再会。 ワタクシ、大昔にイギリスの田舎町で下宿生活をしてたことがありました。英語もわからず波瀾万丈の日々でしたが、下宿先のジーンおばさんにはタイヘンお世話になり。 あれから十ン年、彼女を突撃訪問してみたいと思ってるのであります。「ウルルン、感動の再会スペシャルぅ!」みたいに。(できれば下條アトムさんのナレーションつきで。) あの頃の僕は英語がほとんでできなかったし、そもそも語学力というより、意思表示の基本ができてませんでした。ジーンおばさんには「アンタはもっと自分の意見をはっきり言うようにしなさい」と叱られてばかり。 一番思い出に残ってるのは、別れの日の朝。最後こそきちんと感謝の気持ちを言葉で伝えようと思いつつ、裏ワザとして、僕はバイオリンで一曲弾いて差し上げたのでありました。別れにふさわしい曲が思い浮かばず、何を血迷ったか唱歌「ふるさと」をギコギコと弾いた大ボケな僕。そしたら彼女、目に涙を溜めながらおっしゃるのです、「いつでも戻っておいで」と。 いやー、懐かしいです。 ↑一部脚色してますので悪しからず(笑)。 というわけで、今回も空き時間を見つけてこの町にやってきました。三回めの再訪になります。 彼女はおそらく僕のことなどとっくに忘れてるでしょうし、「お久しぶりです」と突然顔を出したところでキョトンとされるに決まってます。それでもなんとなく彼女には面と向かって当時のお礼を言わなきゃいけないと感じるのです。そうすることが、今、故郷を捨て祖国を捨て(?)生き延びている自分を正当化するための一儀式なような気もして。 で、結論から言うと、今回も彼女との再会ならず……。っていうか、やっぱり断念しました。 家の前まで、それこそ戸の前に立つとこまで来ていながら、いざノックしようとして躊躇してしまう。この家でいいんだっけ?みたいな。似たよーな家ばっかりだし。 やっぱり思い出のなかで美化しといたほうがいいかも、なんて勝手に言い訳してます。うーむ。(たぶんつづく)
Nov 20, 2007
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ヨーロッパに行くたびに思う。(特にラテンの国々の人々は、)単なる挨拶なのにいちいちキスする。今回の旅はパリ経由だったからなおさらそう感じた。よくもまぁ、あそこまでチュッチュッとやるもんだ。 逆に、彼らが我々日本人を見たら、なんでお辞儀ばかりするのかやはり不思議に感じるのか。 ドイツでは、アメリカ同様、親しい人どうしの挨拶は基本的に抱擁(ハグ)なはず。接吻系の国は、おそらくフランス、イタリア、スペインあたりが筆頭。握手をするだけではヨソヨソしく冷たい感じを持たれてしまうみたい。 問題なのは、同じ接吻系民族でも、国や人によってその仕方が微妙に異なるということ。 相手の顔の左側に向かって自分の顔を近づけ(つまり相手の右の頬に)、一回だけ接吻するやり方もあれば、左、右、と二回やる民族、左、右、左、と三回やる民族がある。 さらには、左、右、左、右、と四回も(!)やるツワモノもいて驚く。 そのあたりの作法が一番難しい。今から接吻を交わそうとする予定の相手が、果たして二回派に属するのか、あるいは三回派なのかとかを予め知っておかないと、空振りしたりして居心地が悪い。 さらにややこしいことに、頬に唇を接触させるやり方と、唇はつけずに頬だけ合わせて宙にチューするやり方とに分かれる。 おでことか手の甲に口づけするのもアリかも。ちょっとナンだけど。 ほんとにいろんなタイプがあるが、ちょうど我々日本人が、敬意の度合いによってお辞儀の角度を無意識に変えるみたいなもんだろう。(←違うか……) 極めつけは、夫婦でも恋人でも愛人でもないのに唇どうしをくっつけるホンモノのキス。挨拶にしては濃すぎる。ロシア人がこの分類に属すと思われがちだけど、世代にもよっては欧米でもやる人は多い。同性間で口づけしちゃったりもする! そー言えば、口をくっつけるのではなく、鼻どうしをくっつけるのはイヌイット(エスキモー)だったか。
Aug 31, 2007
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ドイツというとベルリンが最先端の街。自分としては、フランクフルトってどうもパッとしない町という先入観がありました。もともとお堅い金融都市だったけど、ユーロが確立した今、ますますお堅くなったのではと予想してました。 で、実際に町を歩いてみると、左右対称の昔ながらの建築物から、近未来的な妙な安定感のあるビルまでが共存してます。 かと言って、それもなんとなく中途ハンパなのは否めない。ロンドンみたいな斬新さまで到達してないと言うか。 なんとも言えない空間に足を踏み入れてしまったような錯覚に陥ります。
Aug 26, 2007
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この週末、フランクフルト市内では、ちょっとした夏祭りが開催されている。マイン河畔ではいろんな屋台が出てて深夜まで賑わっており。 市民にとってこの催しが意味することは、ずばり夏の終り。観光客が減り、学校の夏休みも終わったことをイヤでも思い知らされる週末らしい。そして、この中途半端な時期、せめてマインの川面のきらめきを見ながら季節の移ろいを確かめるのだとか。 僕がドイツに来るのはこれが三度め、五年ぶり。やっとライン川 Rhein とマイン川 Main の区別がつくようになった。っつーか、綴りも全然違うことに今回初めて気付いた!(笑)
Aug 24, 2007
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今日こそは大自然のなかでのんびりしたいところ。 ちょうど幸運にも、オーデンヴァルトの山奥に住むロベルト氏のご家族を訪ねることになった。かのフランケンシュタイン一族の邸宅(城)?の南のほうにある森。 ずばり、スイスの高地のような雰囲気(←って、行ったことないけど)。 このお宅、なにげに立派なグランドピアノが置いてあるのにはびっくり。楽器を演奏する人が家族内にいないはずなのに何故? そー言われてみると、ドイツで自分がお邪魔する家庭にはほとんどの確率でピアノがあるような気がする。楽器でもあり家具でもあり、ドイツの家には欠かせないモノなのかも。弾ける弾けないはあんまり関係ないみたい。 んでもって、弾ける人が家にいないのに、ちゃんと定期的に調律されてたりする。さすがは几帳面なドイツ人、恐るべし。 さらに恐ろしいことに、この家にはバイオリンまであった。ロベルトおじさんに、「キミ、バイオリン弾けるらしいね」などとそそのかされ、不本意にも無理やり弾かされることになったワタクシ。 さすがにバイオリン自体はあんまり調整されてなかった。っていうか、どう考えてもひと回り小さい。たぶん4分の3。肩当てなし、松脂なしで、冷や汗もん。 適当にギコギコ弾いてお許しいただいた(笑)。 いろいろと訊き出してみると、これらの楽器、どーやら、この家の前の住人が所有していたものらしい。 ヨーロッパって、家や土地だけぢゃなく、家具とか所有物ごと平気で引き継ぐものなのだとか。
Aug 20, 2007
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今夜は、グレッグとポーリーンに連れられて、ダンスパーティーへ。 老若にゃんにょが一心不乱に踊りに興じてる図はそれはそれで圧巻だったけど、冷静に観察してると結構おかしい。 律儀にステップを練習してる人、こだわりの衣装を見せびらかす人、単にナンパにいそしんでる人などいろいろ。「私と踊っていただけますか」と次々とパートナーを変えまくってる人もいた。このテのパーティーって、そーやって楽しむものらしい。 何はともあれ、面白い一夜だった。 踊りはからっきしダメな僕だけど、あんなに踊れたら楽しいだろーなー、などと思ったり。
Aug 19, 2007
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三つも教会が並んでる!「赤毛のアン」の故郷プリンスエドワード島への橋 * カナダ東部は潮の干満の差が世界一 *** この橋、北米一の長さらしいけど、昔、マイアミ(フロリダ)の先端のキーウェスト島に行ったときも、「ここにかかる橋は北米一」と言われた。** 昔、フランスのブルターニュだかノルマンディーだかの港町(サンマロのあたり)に行ったときも、「ここの干満は世界一」とか言われた! 真相はいかに? ま、どっちでもいーけど。
Jun 24, 2007
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カナダのド田舎を運転してて、ときどき心細くなる。対向車と全くすれ違わない状態が一時間ぐらい続くことも。都市部の象徴である「信号機」がひたすら恋しくなる。 ラヂオも全然入らない。携帯の電波も届かない。なにより、次のガソリンの給油所がどこにあるのかが心配。 道中はずーっとこんな感じ。 この地域のドライブで最も特徴的なのは、トラックをあまり見かけないこと。大陸の端っこに位置していて、そのうえ人口も少ないから、物資を運搬する必要性が低いのか。 しかし興味深いことに、丸太を積んだトラックだけはたまに見る。森林が日々こんなにも伐採されているのか思うと恐ろしくなる。 アメリカの田舎でよく見かける「シカ出没注意」の標識が、カナダでは「ムース(ヘラジカ、エルク?)出没注意」に変わる。角(つの)のカタチがかっこよい。 なのに、ついにムースは見られなかった。シカは何頭か目撃したのに。***** さて、今回のロードトリップでの最大の失態は、山奥を運転中、急に飛び出してきた野ウサギを轢き殺してしまったこと。 その瞬間はスローモーションで今でも鮮明に覚えている。時速110キロメートルぐらいで走ってたら、何かが目の前にササッと現れたような気がした。と思ったら、それはウサギで、前のバンパーにゴツンと当たって(おそらく即死)、そのままフロントガラスに一瞬乗っかって(!)、車の上方をするりと抜けて後方で地面に落下。バックミラー越しにご遺体が見えた。既に微動だにしてなかった……。 あまりに一瞬の出来事。動揺しながらも、誰にも見られていないことをしっかりと確かめつつ、結局「轢き逃げ」してしまったワタシ。 ウサギには申し訳ないと思ったけど、彼の分まで強く逞しく生きてゆくことが唯一の償い、と自分に言い聞かせるほかない。 彼がフロントガラスに乗っかったとき、一瞬目が合ってしまった。あの純真かつ哀しそうな目が脳裏に焼きついて離れない……。合掌。 でも、この一部始終を、周りの友だちは、あっさりと一笑に付してしまう。「そんなの、この大陸で生き延びていくうえで、誰もが必ず経験しなきゃならない通過儀礼みたいなもんだヨ。」 名言だか失言だかわからないお言葉。
Jun 23, 2007
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「世界三大がっかり」というのが一時メディアで流行った。 確か、コペンハーゲン(デンマーク)の人魚姫と、ブリュッセル(ベルギー)の小便小僧と、あともうひとつ、うーむ忘れた。 今日はニューブランズウィック州モンクトン郊外のマグネティックヒルという観光名所に立ち寄ったけど、ここもプチがっかり名所かも。 www.magnetichill.com 目の錯覚により、実際は下り坂なのに上り坂のように見える、というアレ。けっこう有名。 球を置いてみたり、自動車でギアをニュートラルに入れたりすると、そこが下り坂であることが立証される。 これを体験するだけで5カナダドル(600円)というのは高すぎると思う。ま、今日は天気が悪いとかいう理由でタダになってたので良しとするけど(笑)。 とにかく、予想してたよりは全然イけてない。現地の人には申し訳ないものの、そういう場所はいくらでも世の中にありそうな気がする。 木が垂直に生えてないというのも錯覚を引き起こす原因のひとつか。
Jun 22, 2007
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ハリファックスという街には、近年こんなものが建てられました。 http://www.casinonovascotia.com/new/index.php 地方都市再生プランにおいては、カジノ建設は最も手っ取り早い復興策、という鉄則が巷にはあるようですが(?)、ハリファックスも新たな集客産業を見事に確立できたようです。 僕自身はギャンブルには全く興味はないけど、ここのカジノを適当にぶらついてみた限り、いかにもフツーの娯楽施設という感じだったのでちょっと拍子抜け。 老若にゃんにょ、皆さんそれぞれに楽しんでいらっしゃいます。 例えば、若者は真剣なまなざしでテーブルでポーカーを賭けてる一方で、ご高齢の方々は真っ昼間からのんびりとスロットマシーンに興じているの図。 そして、そんななか本日もかなりの大金が動いていることでありましょう。 大自然のなかの多少さびれた田舎の村々を廻ってきた直後だったので、このカジノを見たときは余計に衝撃を受けてしまいました。
Jun 20, 2007
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ノバスコシア州をめぐる旅。田舎を廻ったあとは州都ハリファックスに到着。人口10万を超える「大都会」。 http://www.halifaxinfo.com/ 黒人さんとかアジア人とか、肌の色が違う人がいっぱいいて新鮮に感じます。なんだか、「アメリカ大陸に戻ってきたぁー」という実感が湧く。多民族のなかにいるほうがどことなく落ち着くのは、自分がアメリカ病に侵されてる証拠でしょうか。 実際に来てみるまでは、特にこれといった印象はなかった街ですが、足を踏み入れてみると独特の雰囲気があります。 カナダの西端がバンクーバーなら東はハリファックス。つまり大陸横断鉄道の始発駅/終着駅。 ヨーロッパのヨット好きが大西洋横断の際にまず目指すのもハリファックス。 特にイギリス人にとっては、ボストンのようなアメリカの港に着くよりもに英国系のカナダに入国したほうが運航許可だかビザ取得だかがラクらしい。(ほんとかどうか知らないけど。)
Jun 19, 2007
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ノバスコシア州東のケープブレトン島に来てます。 ここまで来ると、デンマーク(グリーンランド)とかフランス(サンピエール島)にも、船でひと漕ぎすれば行けそう(超ウソ)。 この島のカボットトレイルというルートは、北米一の景観と言われているそうです。 実際美しいのですが、車で運転しながら風景を楽しむのは実にスリリング。目の前は青い空と広い海だけという断崖絶壁ギリギリのところを通ります。かと思うと、霧が急に立ち込めてきて視界が数メートルぐらいしかなくなったり。 草花や小動物も見慣れないものが多くなります。 人間も同様で(?)、現地の方々の英語が全然聞き取れません……。独特の抑揚とスピード感のある訛り。 アイルランドやスコットランドの影響が強いのは文化的にも言えることで、フィドルを弾くケイリーの催しなどもあるようです。つい西側にはフランス語しゃべってる人がいたのに、もう全然違う風俗がここにはあります。 文化だけじゃなく、地形や天候もケルトを匂わすものを感じました。大きな違いは石造りの家や教会がないことでしょうか。あと、パブも少ないかも(笑)。***** さて、北米大陸の北東の端はどこなのでしょう……。 諸説紛々としてるようですが、今日はベイ・セントローレンスという漁村に立ち寄りました。おそらくここが端っこではないかと。 なんにもない小さな村です。
Jun 18, 2007
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昨日、大西洋岸沿いのルートで国境越え(カナダ入り)したのですが、国境の町の名には思わず笑ってしまいました。その名もカレー Calais。英仏海峡の国境の町と同一なのは偶然でしょうか。 ここカナダはニューブランズウィック州のみなさんも、ケベック州民のようにフランス語を話します。 標識も紙面もいちいち二ヶ国語表示なのでゴチャゴチャしちゃってますけど、自分としては手軽に異国情緒を味わえるので嬉しい限り。つかの間のおフランスごっこを楽しんでます。 ただ、やっぱりここは北米。コーヒーのまずさにハッと我に帰るのであります。その辺り、是非ともフランスさんに倣っていただきたいところ。 さて、今日はニューブランズウィックからさらに東に進み、ノバスコシアに突入しました。で、ここまで来るとフランス語表示は姿を消し、みんな英語。***** カナダって、敢えて隣国アメリカに迎合することなく、頑なまでにイギリスやフランスを慕ってるのには驚きます。例えば、一般の民家にもイギリスやフランスの国旗が掲げられてたりするし。 英語の綴りだって、カナダ人はきちんと英国系を維持してます(harbour とか theatre とか)。 距離の表示も、アメリカはマイル表示なのにカナダはキロメートル。ガソリンの単位もガロンではなくてリットル表示。温度も華氏ではなく摂氏! それだけで激しく親近感を感じます。 っていうか、逆に、なんでアメリカだけが他国と違うのでしょうか。ったく……。
Jun 17, 2007
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突然ですが、現在、カナダ東海岸に極秘逃亡中です。 今のところ天気は最高。暑すぎることはなく、快適なドライブを続けてます。 カナダって、ケベック州が一番東と思われがちですが、さらに四つだか五つだか州が存在するのであります。ほんと、デカい国です。 かなり北に位置してるだけでなく、米国東海岸やケベックの時間帯よりさらに1時間時差があるため、夜中はかなり遅くまで明るい。朝も早い。今は夏至の時期だし。 人間の心理って面白いもので、外が明るいとなかなか酒を呑もうとは思わなくなります。お天道様と共に健康的に生きてゆきたいなどと、思わずジョギングなんかしちゃったりして。 大西洋岸、米加国境近く。アメリカ側(メイン州)。
Jun 16, 2007
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フィンランドでの短期間の夏休み、あっという間に終わってしまった。ここアメリカに戻ってきて何日か経った今でも、あの日々を振り返っては現実逃避の毎日。 今回の旅で気づいたこと、考えたことなどをいくつか。1. まず、なんてったって工業デザイン。噂どおり、観光の目玉にすらなっている。 今回に限らず、旅びととして外国を歩く際にいつも気に留めるブツが自分にはあって、それは、当地の公衆電話、郵便ポスト、そしてトイレ(特に男性用小便器)。勝手な意見だけど、これら三種の神器は、その国のデザイン観、デザイン力を測るひとつの基準になると思う。機能的にも外観的にも、決して無限な可能性を秘めてるオブジェではないし、どこまで費用と労力をかけるべきか微妙だけど、その国特有の色やカタチが必ずある。 で、フィンランドの工業デザインって、奇をてらってるわけではないはずなのに、どこかひねっていて、そのさりげない「何か」に思わず唸ってしまう。そして、その「何か」はうっかりすると見過ごしてしまう。ほかの国と異なるのは、使用する側の人間にも、きちんとアタマを使うことを要求する点。だからちょっと疲れる。 外見はもとより内部も一風変わった建築物が多く、内部をぼーっと歩いていると迷子になってしまったり。 道路標識とか、駅構内の案内も妙にクセがある。トイレの男女の別も、扉に文字で「男」「女」とでかでかと書かれてるものより、間接的に男や女をイメージさせる絵や記号が掲げられているほうが圧倒的に多い。フィンランド語ができない我々には、文字より絵のほうが助かるのは事実だけど、ふたつの扉を前にけっこう考え込んでしまったり。 教育水準の高い国というのは以前から聞いていたが、やはり頭の回転が速い国民だからこそ、こういうウィットに富んだ?表示が可能なのか。それとも、僕自身が、何ごとも単純かつ直接表現を良しとするアメリカ社会に慣れてしまっているということか。2. いろんなフィンランドの著名人について知ることができた。シベリウスは当然として、ヨーナス・コッコネンとかいう作曲家についても頻繁に目にし、耳にした。チェロ協奏曲がいい感じ。何より僕は彼の名前が気に入った! 建築家アルバー・アールトについても学べた。今まであまり知らなかったけど、芸術的にもビジネス的にも秀でた人らしい。 そして、この旅のおかげで、ようやく僕はムーミンとバーバパパの違いがわかるようになった(笑)。そーいえば、キティちゃんとミッフィーちゃんの違いすらわからない、おおざっぱな幼少時代をお過ごしになったワタクシといたしましては、これは大きな進歩と思われる。3. フィンランドと日本との大きな違いは、たぶん出生率。フィンランドは、田舎を歩いてても都市を歩いてても、若い夫婦に二、三人の子どもという構成の家族の姿をほんとによく見かけた。そして男性の育児参加が目に見えて顕著。こればかりは、実際に目の当たりにして初めてハッとさせられる。4. 逆に、フィンランドと日本の共通点といったら、やっぱり移民が少ないこと。外国人率がわずかに2%ぐらいらしい。体力を必要とする過酷な重労働も、高学歴を必要とする知的職業も、みんな白い肌の北欧人でまかなわれてる感じで、東っぽい人とか南っぽい人を見ない。移民の国アメリカに住んでる自分としては、「ガイジンがいて当たり前」という国全体の雰囲気に甘えられることも逆にあるけど、こういう国の場合、日本みたいに、お役所の対応に外国人が苦労する場面も多いのだろうか。 旅を終え、ニューヨークに降り立った瞬間、空港内で働く人びとを見て、改めてアメリカの「人種のるつぼ」度を実感した。アメリカ全体の「外国で生まれた居住者の比率」は13%ぐらいと聞いたことがある。(地域によっては40%以上とか。)***** ずっと前から行きたかった国フィンランド。今回実際に行ってみて、地理的にも社会的にも、どこか閉鎖的な国という印象を持った。実際に足を踏み入れたにも関わらず、親近感を強く抱けずに帰ってきてしまったような気もする。 この国が単なる「おとぎの世界の国」ではなく、実際に存在することをこの目で確かめることができたのは大きな収穫だったけど、やはり、いろいろと考えさせられることの多い旅だった。 ま、あんまり難しいこと考えずに、もっと純粋に楽しく観光しても良かったかなーと今になって思ってたりもして。
Sep 1, 2006
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テロ防止のために、飛行機に持ち込める物品の規制が一層強化されたようで、液体類は一切不可とのこと。 新聞に掲載された写真「没収された液体の例」(AP通信)を見て思わず笑ってしまった。ジュースやローションに紛れて、バイオリンの胴体を磨く「ツヤ出しオイル」があったから。 写真を見ただけではわかりづらいけど、この小瓶とラベルのデザイン、弦楽器を弾く人ならたぶんすぐにわかると思う。ツヤ出しオイルを機内に持ち込むなんて奇妙だけど、渋すぎる。 それにしても、このテの警備強化、必要な措置であることは明白だが、あんまりいい気はしない。僕は今月、国際線の飛行機に乗る予定があるので、果てしなく続くあの行列を想像するだけで気が滅入る。それに、バイオリンを持って飛行機に乗るときは、いちいちケースを開けさせられるのもウザったい。 去年どっかの空港でバイオリンケースを開けさせられたときは恥ずかしかった。 ナニゲを装って検査場を通り過ぎようをしたら、不運にも抜き打ち検査にご当選。検査官は、いかにもライフル銃とか日本刀とかが入っていそうな形の僕のケースに目をつけ、やはり結局は開けるハメになってしまった。 楽器を持って長距離を移動するときは、いつもケース内のあらゆる隙間にタオルなどをはさんで楽器を保護するようにしているのだけど、このときに限っては、効率よく荷物を収納、運搬すべく、タオルというより、実は自分の何日分かの下着類をケースの隙間に詰め込んでた(笑)。 検査官は、バイオリンケース内を必死にまさぐって、僕が隠し持ってるにちがいないライフル銃を探すのだけど、楽器に到達するよりも先に出てくるのは何重にも詰め込まれた下着類。氏は、そんなものは床に放り投げては、あるはずのないライフルをひたすら捜索しつづける。 手荷物検査場の床には、カラフルまたは純白なる我が下着が散乱し、そして僕は途方に暮れるのであった。
Aug 11, 2006
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今度の週末は、ニューヨークの公園内で催されるサマーコンサートに出演してきます。屋外でのオーケストラ演奏です。 僕の周りのクラシックの演奏家さんたちは、外で弾くのを嫌がる方が多いようです。雨や風はもちろん、高温多湿や直射日光は楽器にとっては天敵ですし。 でも、僕は、たまになら大きな空の下で弾くのも悪くないかなと思います。 少なくとも、野外コンサートを聴くのは好きです。日が暮れて涼しくなってくる時間帯に、芝生に寝転びながら生の音楽を聴くなんて、至福のひとときかと。 かつて、北欧を旅したことがありました。 たまたま夏のフェスティバルの頃で、広場でコンサートが開かれてたのですが、なんと開演は夜の零時。夏至の時期だったので、深夜といっても、日没直後というか夜明け直前というか。 うっすらと明るい夜空のもと、地元のオーケストラがシベリウスの「フィンランディア」とチャイコフスキーの「1812年」を演奏してました。 僕が何より驚いたのは、深夜の公演にも関わらず、家族連れなどの市民で広場が埋め尽くされていたこと。皆さん、ほんとに自然体という感じで、彼らにとってはあくまで日常の延長線上のようでした。自分にとってはかなり非日常的で幻想的な雰囲気でしたが。 あの夜のコンサートの光景は、いまだににわかには信じがたく、ひょっとすると真夏の夜の夢だったのかもと自分の記憶を疑います。
Jul 6, 2006
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イギリスの雑誌「エコノミスト」の記事を読んでいて自分の目を疑った。世界で最もCDの購入にお金を費やす国(国民一人あたり)はどこか。僕はてっきり日本かアメリカのような気がしていたが、一位はなんとノルウェー! 1位 ノルウェー 2位 イギリス 3位 日本 4位 アメリカ イギリスが上位なのにはなるほどと思った。大型CDショップが多い国だし、流通も含めて音楽産業が確立していそう。記事によると、ソフトの面ではコールドプレイのアルバムの大ヒットが貢献しているらしい。 しかし、よりによって何ゆえにノルウェーが一位なのか。 僕はノルウェーという国になぜか親近感を持てずにいる。理由はまだ無い。実は旅行に行ったこともあるのだが、ますます不思議な国という印象を新たにした。西側の国なのに東っぽい。それに北っぽい(ってそれは当然)。 高等教育が行き届いており、貧富の差が表面化されていない。老いも若きも、みんな背が高くて痩せていて美男美女。英語を含め2、3ヶ国語を平気で操り、国際感覚にも長けていそう。 これらはどれも素晴らしいことであり何も僕がヒガむ必要などないのだが、なぜか居心地が悪いのだ。真っ暗で寒い冬にも無言で耐えながら、しかも物価が高いなか普通に生活している。(余計なお世話でしょうか。) CDを多く買うということは単純に「音楽が好きな国民」と捉えればいいのだろうか。このデータの裏に何かが読み取れるような気がして、ノルウェーのことについて調べてみたくなった。(なにしろ、今までの僕にとってのノルウェーとは、四年に一度、冬季五輪のときに多少意識する国でしかなかったのだから!) こんな時のために近所に常に万博会場があれば便利なのだけれど。
Feb 14, 2006
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