「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
000000
ホーム
|
日記
|
プロフィール
【フォローする】
【ログイン】
ぴかろんの日常
リレー企画 179
それでも 足バンさん
気分は最低
朝ギョンビンに電話した後どれほど落ち込んだことか
まさかそんなことだったなんて…
とにかく必死に取り繕ったけど何を言ったんだったか…
ギョンビンはほとんど返事をせずに電話を切った
まったく…タイミング悪すぎ…
話すにしたって順序ってものがあるんだよ、順序ってものがっ
しばらくベッドに突っ伏して自分のおバカ加減を呪った
その後どうなっちゃったかとむやみに心配してたものだから
昼前にギョンビンから電話があった時は正直言ってほっとした
ギスの事務所に約束のデータを取りに出ていた時だった
電話の向こうの声はめちゃめちゃ暗い
朝からメシも食ってないって言うからとにかく出て来いと言った
いい店が思い浮かばなくて昨日の味なしピザ屋を指定した
約束より少し早目に着いたのにギョンビンはもう来ていた
彼はコートにマフラー姿で
木の囲いで囲まれてはいるが屋根のない半屋外のテーブルに座ってた
久しぶりの暖かい日だとはいえそこに座っている客は他にはいない
「寒いじゃんこんなとこ…中に入んない?」
「いいです…周りに人がいないから…それに空が気持ちいいですよ」
たしかに四角く切りとられた空は澄みきっている
仕方なく僕は向かいに座ってピザと珈琲を注文した
「おまえさ…大丈夫?」
「ええ…」
「ミンチョルさんは?」
「さぁ…朝出て行ったきりです」
「もしかして…喧嘩したの?」
「…僕の…言い方も悪かったんですけど…」
「そう…ごめん…」
「ドンジュンさんが謝ることないです」
「ミンチョルさん…何て?」
「僕がどう思おうと何て言おうとヒョンジュをやるって…」
「そう言ったの?」
「それと僕たちが主題歌に噛んでるって聞きましたか?」
「うん…ちょっとだけ…」
「やるのが嫌なら早く言えって…代わりを見つけるの大変だからって…」
「そう…」
僕たちは同時に大きなため息をついた
俯いたままうつろな目をして珈琲を飲んでいるギョンビン
ロンドンで寂しげだった顔にやっと明るさが戻ってたのに…
「ギョンビン…ほら…映画だからさ…作り物だもん…どってことないよ」
「…」
「ジジイ達…必死でやってワケわかんないうちに終わっちゃうよ」
「…」
「いや、僕も何て言うか…驚いちったけど…仕事なんだからさ」
「ドンジュンさん」
「はい」
「本当にそう思ってるんですか?心から?」
「う…いや…まぁ…うん」
「平気なの?あんなこと平気なの?本当に?」
「ギョンビン…」
「よくわからないけど…役になり切るってことはその人物になるってことでしょ?」
「うん…」
「俳優さんたちが現実でも役から抜けられないって聞いたことあります」
「うん…」
「スヒョンさんがいい仕事をしようとして真剣に取り組めば取り組むほど
そういう気持ちになるってことなんですよ?」
「…」
「彼だって…音楽も成功させたいだろうし…仕事に対して中途半端なことをする人じゃない
自信無さそうだったけど…相手がスヒョンさんなら…きっと安心して身を任せる」
ギョンビンの言葉がガツンと頭を殴る
わかってることを改めて人から聞かされると衝撃は倍になる
「ドンジュンさん…祭の時のこと忘れてませんよね?」
「忘れるかよ…」
「あの時ふたりに何があったのか…聞きましたか?」
「うん…まぁ聞いた…」
ギョンビンは大きなため息をついてグラスの水を飲んだ
「僕は…詳しくは知らないですけど…でも…何もなかったんですよね…」
「うん…大事には…」
「それって相手を大切に想ったってことでしょ」
「うん…」
「僕たちのことも含めて相手を守ったってことでしょ」
「うん…」
「見方を変えれば一番始末が悪い」
「ギョンビン…」
「スヒョンさんに言われたことを思い出します…僕と争ってるつもりはないって…」
「あれは…」
「そういうあの人のゆとりにどうしても勝てない」
「…」
「彼も…あの人がいつも側にいるから安心なんです
スヒョンさんがずっと見守ってくれてるから…だから安心なんです」
「…」
「ごめんなさい…勝手なこと言って」
「あ…うん…大丈夫」
「こんな話するつもりじゃなかったんだけど…」
「わかってるから…みんなわかってることだもん」
わかってる…
僕とギョンビンが絶えずどこかで抱いてる想い
「でも…今回はどうにも…」
「ドンジュンさん…」
「仕事だって…割り切るしかないのかな…」
「本当に…それで納得できますか?」
真剣なギョンビンの目に何の反論もできない
今の僕が彼をなだめることなんてできっこない
だいいち…
彼をなだめてどうしようっていうのさ
「ミンチョルさんは…大丈夫だよ…きっと大丈夫…」
「え?」
「あの人は…ミンチョルさんは面倒見のいい天使に頼ってるだけだよ」
「…」
「どんなことがあったっておまえが一番だからさ…」
「ドンジュンさん…」
「ヤバいのは…ほら…スヒョンだけだから…」
自分で口にしたくせに…自分で驚いた
一番認めたくないことを自分で言って…いきなり落ち込んだ
フォローしてやるつもりだったギョンビンが心配そうに覗き込む
いったい何やってんのよ僕は…
「そんな風に言わないで下さいよ…そんな顔しないで」
「ごめん…ここで…落ち込む予定じゃなかったんだけどさ」
「もうやめましょうこんな話」
「ん…」
「今日…僕店に出ます」
「怪我の方はもういいの?」
「うん…今日あたり出たいと思ってたから」
「そっか」
空の高いところを飛行機の白い筋が真っ直ぐに伸びていく
「ここで落ち込んでたってどうにもなんないもんね」
「うん…そうです」
「ふたりでシベリアにでも家出しちゃおうか」
「ふふ…あの人たち苦手そうな場所ですね」
「ね…店の時間まで映画でも観に行こうか」
「ああ…いいですね」
「今何やってるんだろ」
「恋愛ものはやめておきましょう」
「スカッとするやつね」
「ドカッバキッとかいうのがいいですね」
「食えよ…ピザ…冷めちゃうじゃん」
「うん…」
「どう?うまい?」
「まぁまぁかな」
「え?…うん…あれ?昨日よかうまいかも」
「そんなばかなぁ」
どう片をつけていいのかまるで思いつかなくて
僕たちは無理矢理笑ってたような気がする
それでもふたりでいれば…ひとりよりはずっと楽だった
La mia casa_29 妄想省mayoさん
そぉ~~っと..開けたドアの隙間から躯を部屋の中に滑りませた..
闇夜は扉を開けたクローゼットの前で僕に白い背中を向けていた..
♪I do..I do~~♪に合わせ首が右左に振り子で動き..腰も左右に軽くしなやかに動いている
濃カーキ色のボトムにタンクトップを着た後..両方の上腕部を何回か擦った..
黒のタートルセーターを手に取った時..僕がそろりと近づくと振り返った闇夜はくすっ..と笑った..
「着替えを覗くのは"えっち"だ」
「ぷっ#..男は皆"えっち"さ..それに..」
「何..」
「今更..隠すことない..ぐふふなとこも..ひひんなとこも知ってる..」
「ぁぃぅ#」
闇夜のぐー★を掌でぴしゃり#止めた..
小さなぐぅー★掌で包みんだ後..躯を回し両手で腰を抱いた..
「今日..それ..着るの?..」
肩越しに覗き込み..闇夜が手に持っている黒のタートルセーターをアヒル口で指した
「駄目?..」
「今日は嫌..」
「何で..」
「何でも..」
闇夜はちょっと振り返って無言の僕を見上げ..微かに鼻先でふっ..と漏らした..
「ん~~..じゃぁ..どれを着て欲しいの」
「んっとね..→→→」
「..??…」
~~~
テソンの人差し指は
ルシアンペラフィネのカシミアのパーカー
を指していた..
ボヘミアンの途中..
ペラフィネ
に出会った..
カシミアセーターの概念を超え,ペラフィネは裾や袖口にリブ処理をしていない..
軽くて薄く..発色の良さに加え..前衛..斬新なモチーフを取り入れるが
素材は最高級のカシミアを使う..革新的で反逆的なペルフィネに魅せられた
唯一ある一枚は何年もこつこつ¥を貯め..叩き売り状態のアトリエセールで手に入れた
casaに来て少し経った頃..クローゼットからそれを見つけたテソンは聞いた
『可愛いよ..これ..色が綺麗だ..顔映りもいいよ..きっと..』
『ん?...ぅ..ぅん..』
『人にはあれ着ろ..これ着ろ言うクセに..どうして着ないの?』
『何となく..まだ..』
その時は曖昧に返事を返した..
~~~
躊躇した闇夜はクローゼットからパーカーを取り出し..ゆっくりと袖を通した
「どぅ?..着心地は..」
「ぅん..すごく…ぃぃ..」
「..なぁんか..セーターに恋してるような声出さないでよ..」
闇夜はくすくす..っと笑い僕の心臓に耳を当てた..
僕は闇夜を柔らかく包み込みそっと髪に唇を落とした..
テスと朝飯の支度をしていると部屋からテソンと闇夜が出て来た
テスはトットコ..闇夜の側に寄り..「いいね..いいね」と言いながら腕をすりすり〃撫で始めた..
テスと入れ違いに俺の隣にテソンが立った
「珍しいな..闇夜が韓服以外で色物を着るのは..」
「ぅん..」
「どこのだ?」
「んと..ぺ..ぺ~~..ぺら..」
「ペラフィネかぁ?」
「そぅそぅ#..知ってるの?」
「キング・オブ・カシミアだぞ?..Sassicaia95が10本買える..ぃゃ,,それで足りないのもある..」
「ぁ~ぁ~ぁぅ~ぁぅ..Sassicaia95がじゅぅ...ぅ~ぅ~..ぅっそ@@..」
俺は隣でひっくり返りそうなテソンを支えた..
「まぁ..あいつのことだから叩いて手に入れたんだろうがな..」
「たたた..多分ね..ふぅ..あれ..ずっと仕舞いこんでたんだ..」
「そうなのか..」
「ぅん..何回か手に取ったのは見てたんだ..
闇夜なりにあの明るい色のセーターに袖を通すの..抵抗あったんじゃないかな..」
「ん..」
「人様にとっては"たかがセーター"なんだろうケド...」
「闇夜にとっては"されどセーター"..ってとこだな..」
「ぅん..」
「な..テソン..」
「何..」
「"喪が明けた"..って感じか?」
「ちぇみぃ^^;;..」
「はひ...だがお前もそう思ってるだろうに?」
「ちょっとね..それに..いつもちぇみとお揃の黒×黒じゃヤだしさ..」
「ぁぅ..近頃のお前は少々嫌味な物言いをするな..」
「黙って睨むよりいいでしょ?」
「はぁそぉ~ですねぇ~~」
「ちぇみ..あれさ..凄く肌触り..いいよ..」
「ぉ..そうか..んでは..背中すりすり〃せんといかんな..」
「駄目#..」
「けちんぼ..テソン..」
「ふふ..」
テソンの頭に後ろから軽くぴったん#をお見舞いした..
はるみはダイニングの椅子に座る闇夜の腕にすりすり〃..胸にすりすり〃し..
気持ちよさそうにセーターの感触を味わい..喉元で結んである紐と戯れている..
ぁぁ..はるみになりたい....っと俺は思いあぐねる
腕の負担を考え..昨日闇夜に余りじゃれることのなかったはるみは
今朝はダイニングの椅子に座る闇夜に存分に甘えていた..
「何もたもたしてんのさ..早くそれ..器に入れてよ..」
「「はひ^^;;..ごめん^^;;..」」
俺とテソンはカウンター越しにタレ目をちょいと上げた俺のカミさんに怒られた..
朝飯が終わる頃おやっさんと職人達が来る
おやっさんは工事期間..朝casaにやってくるとお決まりごとのように
右がっつり&左がっつりHUGを闇夜と交わし「今日の昼飯何だべ?」っとテソンに聞く..
「今日はね..心里美と鶏の煮込みスープと鯖のオイスターソース煮丼だよ..おやっさん」**心里美(紅心大根)
「だはは..んだば仕事に励むっち..な..まよっぺ..後工事はないのか?」
「何で?..」
「ほれ..離れの工事が終わったらテソンの飯もちぇみさんのパンも食えんじゃろが..つまらん」
「工事が無くてもいつでもおいでよ..遠慮しないで..」
「そっかそっか..ぶひひ..」
おやっさんはまた..がっつりがっつり闇夜とHUGって離れの仕事に入った
俺等男3人は闇夜を残し1Fの工房へ降りた
観察する人々 2 ぴかろん
旅行から帰ってきたイナはみんなに急に休んだ事と土産を買わなかった事を詫び、しっかり仕事をしていた
かなり落ち着いたように思える
けれどあのクソジジイが思いつめた顔をして店に来て、イナは少し困ったような顔で相手をしていた
クソジジイ!ろくな事をしない!
ダーリンったらイナがどっかに行った隙にクソジジイの横に座ってた
イナが帰って来たらすぐに僕のとこに戻ってきてくれたけど
何か話したか聞いたらクソジジイのテンションがあまりにも低すぎてとっとと逃げてきたというのだ
ジジイだからな…おねむだったかもなと言うと、またベチン☆と殴られた…
テジュンのテンションが低いのも気になるけど、イナさんはやっぱり変
俺がテジュンの隣に座っていても「ムッ」ともしない…
席を離れようとする俺に、暇ならここにいればとまで言った
俺はバカのいるテーブルに戻った
しばらくしてソクさんが丁度配達に来ていたヨンナムさんをテジュンの席に連れて行った
そう言えばイナさん、あの三人を並べたがってたんじゃなかったかな?
俺も見てみたい!
振り返ってそちらを見ると、神妙な顔をしたイナさんが立ち上がって、逃げるように厨房に飛び込もうとしていた
スヒョクもテジュンのテーブルにいたし、俺もバカと一緒にそちらへ行ってみることにした
バカはあの顔を三つ並べて見るなんて地獄だっいやだっとほざいていたが、ほっぺたをぎゅううっとつねってやったら涙目になってついてきた
三つ並んだテジュンと同じ顔って、やっぱり面白い…
不愉快だった…
本物の「ダーリン略奪陵辱どすけべ男」と「イナの唇略奪男」、そして「無難そうなマジメそうな…でも『この顔』の男(油断禁物)」とが並んだボックス席…
暴れたくなったがダーリンに後から酷い目にあわされるのがイヤで大人しくしていた
(行くのはイヤだと自己主張しただけでほっぺに愛の指圧(痛い)を受けるぐらいだ…暴れたりしたら一体全体どんな目に遭わされるか…くひーん…)
そのうちイナがチョコを持ってきた
『油断禁物』が遠慮なしに一つつまんだ
それを見て『どすけべくそジジイ』もチョコをつまんだ
イナは『どすけべくそジジイ』の後ろに回って僕の技である『襟巻き』をしていた…しなくていいのにこんなジジイに…
『油断禁物』は遠慮無しにもう一個チョコをつまんだ
『どすけべくそジジイ』も負けじともう一個つまんだ
ちらりと見えたイナの眼差しがこの上なく妖艶で、僕は飛びつきたい衝動を抑えるのに必死だった
ダーリンには気付かれていない
というか、ダーリンさえもがイナの表情に釘付けになっていたようである…
そしてイナは『どすけべくそジジイ』にキスなんぞをしちまったのであるゲー
見詰め合って何事か囁き合ってまたキスをして薄目を開けている
どきんどきんイナったら色っぽいっどきんどきんはぁん…
イカンイカンと思ってダーリンを見てみると、ダーリンは怖ろしい目つきでイナを見つめていた
はっ…嫉妬させちゃった?ああんくふん…だぁりぃぃん…ぼくのはーとはゆあはーとだってばぁん…
俺の横でうっとおしいぐらいにくねくねしているバカを、何度もしばきたくなった
でも我慢した
我慢して観察したくなるほどイナさんはおかしかった
それは…チョコを持ってきたときから…
ううん…厨房に飛び込んだとき、もともと変だったイナさんがより一層変だと思えたんだ…
そして席に戻ってからもずっと変だった…
テジュンに巻きついたりキスしたり…
いつものイナさんならこんなところでそんな事しないのに…
そりゃ祭のときは甘えきってたけど、それとは違う
何か違う…
テジュンも変なんだ
イナさんにそんな風にされながら、何かしら不安そうで…
どうしちゃったんだろう、二人で仲良く旅行してきたはずなのにな…
キスした後うっすら目を開けたイナさんをじっと見ていた
目が合うとイナさんははっとして目を逸らした
店が終わった後、イナさんはいつまでもぐずぐずと残っていた
一緒に帰ろうと声をかけるつもりでイナさんに近づいた
タバコをふかす姿を見て俺はさっきの変だったイナさんを高速巻き戻しで思い出した
まるで…テキスト通りの甘え方…
自然じゃない…焦点が定まってない…
イナさんの動きが機械仕掛けに思えて…突いてしまった
テジュンが不安なのはイナさんのせいだ…
イナさんが変なのは…
潤んだ瞳、小さなため息、逃げ出したくなるような気持ち…
誰かに恋してる?
…かわいそうなテジュン…
俺はイナさんのぎくしゃくした部分に注意深く針を刺す
滞っている何かを流すために…
多分ツボは確実に捉えたはず…
これでうまくいくといいけど…
結果は見ないで帰った
外に車を停めて、バカがにっこり笑って待っていた
ダーリンは神妙な顔で僕のところにやって来た
ねえあんたさぁ…俺のこと好き?なんてあまりにも当たり前な事を聞くので、僕は好きと言いながらダーリンにキスをした。にこにこ
ねぇあんた…俺のこと好きだけどぉ別の人…例えば…スヒョクとかを好きになっちゃったらぁ…などと言いかけたダーリンの唇をちゅうちゅう吸いながら
僕はよそ見できないくらいお前がスキスキスキスキスと言った。にこにこ
だから例えばだよ…スヒョクとかを好きになっちゃったらぁ…スヒョク君はタイプじゃないもん!カタブツだしっ…んれろっ。べちん☆
スヒョクは色っぽいんだよ!話の腰を折らないで!…ああんお前の腰を折りたぁぁいんれろれろっ。ばちんばちん☆
だから!もし!好きで好きで堪らなくなっちゃったら、コクる?…コク…ああ告白するかってこと?…ちぃ…最近の若者の言葉は乱れてるからっ…
アンタの『せいせいかつ』よりはマシだよっ!…ああん僕の『せいせいかつ』はお前なしでは乱れられないぃぃんれろん。べっちいいん☆
だからっ!告白するかっての!…うーん…そだなぁ…キスに持っていくためには告白も必要かな…。んでキスの具合でその後を推し量り、告白内容を深めるかそれともそこで引き返すか計算し…どすっ☆
アンタの手口を聞いてるんじゃねぇよっ!もういい!アンタに聞いたのが間違いだった!…ああん怒った顔がゾクゾクするぅぅん。ばっちーん☆
ラストは両手挟みビンタだった…
要するにダーリンは、『例えばスヒョク君』に自分の恋心を伝えたいかどうか僕にアンケート調査していたわけだ…
「一概には言えないだろ?どういう状態の二人かとかさ…。先に付き合ってる恋人と別れようと思ってるなら告白するかもしれないし…両方とも好きなら…うーん…解んない。難しいよラブ。だって恋は何万通りもあるはずだもん。僕は相手を喜ばせたいし相手に幸せになってほしいと思うタイプだから、優しいでしょ?僕ってさ…だからその都度、相手のためになる方法を考えるなぁくふん…」
とりあえずそう答えた
へぇアンタ、俺と出会った頃、随分な事してくれてたよなっ!ふんっ…ええっ?僕お前に優しく接したつもり…でもイナさんに引き寄せられて…それは当初だけでぇ当然って言えば当然だろう?…などという痴話喧嘩のような思い出話をしながらRRHに帰り部屋に入った
そしてダーリンは気難しい顔をして、また時計の本とにらめっこしだし、僕を完全無視した…ぐすん…
Gripe and Ambivalence オリーさん
「プライドと偏見は?」
「タイトルが今の気分じゃない」
「Mr. & Mrs スミスは?ロジャースさんのそっくりさんだし、あ、逆か」
「その彼と彼女、映画撮ってる間にできちゃったって知ってた?」
「却下」
「じゃあSayuriは?」
「女同士のどろどろしたのは苦手です」
「ホリデイは?チェミのそっくりさんが出てるらしい」
「極悪非道の役らしいですよ」
「げっ」
「あの顔が極悪非道やると鬼気迫るものがありますよね」
「弱ってるから体力的に無理かも・・」
「そもそも映画っていうのが今無理かも・・」
「だね」
「どうします?まだ店の時間までかなりありますよ」
「そうだなあ・・やっぱ仕事すっか」
「仕事?」
「行こうぜ」
ドンジュンさんは近くのコーヒーショップへずんずん入った
「これなんだけどさあ、今取ってきた資料」
「はあ」
「この間から散々文句言ってるんだけど、これ作ってる奴スペルミス多くてさ」
「はあ」
「僕はこっちチェックするから、お前こっち直してよ」
「これを?」
「英語できるだろ」
「自動車関係のテクニカルタームは自信ないです」
「それは僕が後からチェックするよ。わからないのは飛ばしといて」
「これ全部?」
「そう」
「ただで?」
「コーヒーおごるよ」
「安くありません?」
「おかわり自由」
「わかりました」
これは案外いいアイディアだった
僕らは何も考えず鬼のように資料を読んでは直しまくった
夕方までにコーヒーを飲みまくり、資料はすべてチェックできた
「いやあ助かったよ」
「終わってよかったですね」
「一人でやったら大変だった。コーヒーもう一杯飲む?」
「結構です。もうコーヒー味のげっぷが出ますよ」
「ひひ、それいいね」
「トイレも行きたい・・でも、こういう作業っていいですね」
「単純作業」
「そ、雑念が消える」
「じゃ、このノリで店に行くか」
「ですね」
駐車場に止めておいたドンジュンさんのアクターで僕らは店に入った
メンバーは大体来ていたが彼とスヒョンさんはまだだった
みんなが僕を歓迎してくれたので、僕は嬉しくてドンジュンさんを振り返った
ドンジュンさんは親指を立ててウインクした
ちょうどその時スヒョンさんが入ってきた
「あれ、ギョンビンもう出られるのか?」
あの笑顔だ・・
「はい」
「そうか、よかった。でも無理しないでよ」
「はい」
僕の返事が固かったのか、スヒョンさんは僕の顔をまじまじと見た
「ギョンビン、どうかした?」
「いえ」
「そう、ならいいけど。じゃみんなそろそろ店の方でスタンバって」
スヒョンさんの一声でみんなは動き出した
僕もドンジュンさんとちょっと視線を交わした後、店の方へ歩き出した
そして戸口のところで、飛び込んできた彼と出くわした
「ミン、何してる?」
「今日から出ることにした」
「大丈夫なのか」
「平気」
「ならいい。ただし出るからにはみっともないマネはするな」
「みっともないって何?」
「店に出たら怪我の事は言い訳にはならない」
「僕がいつみっともないマネをした?いつ言い訳した?」
「確かに今朝まではなかった」
僕と彼の視線が絡まった
ドンジュンさんが僕たちの間に割って入った
「ミンチョルさん、しばらく僕とセットでやるから大丈夫、な?」
「・・・はい、お願いします」
「ならいい。ドンジュンよろしく頼む」
彼はにこりともせずドンジュンさんと僕の顔を交互に見て言った
僕はドンジュンさんにうながされ、オフィスを出た
背中にスヒョンさんの視線を感じながら・・
「そうカリカリするなよ。せっかく単純作業で頭をボケにしたんだからさ」
「すみません。つい・・」
「とにかく今夜はお前の復帰祝いだ。お客さんにイングランドの土産話すればいいよ」
「撃たれたって土産話になります?」
「なるなる。そういう非日常って受けると思うよ」
「そうでしょうか」
「そうそう。行こうぜ」
ドンジュンさんは笑顔で僕の手を取った
僕は手を取られながら、ドンジュンさんの強さを羨ましく思った
はたしてドンジュンさんの言ったとおりだった
僕が聞かれるままにあの日の事を話すとお客さんは大いに盛り上がった
もちろん差しさわりのない程度にだけれど
ドンジュンさんは途中で僕に、な、大丈夫だったろという目配せを送り
僕はやっと心から笑ってそれに応えられた
客足が途絶えたので、僕はドンジュンさんにちょっと抜けますと言ってオフィスに戻った
話しすぎたせいか、さすがにちょっと疲れた
オフィスに行ってソファにもたれこんでいると、突然上から声がした
「どうした?大丈夫か?」
あわてて顔を上げるとスヒョンさんがいた
「すみません。ちょっと休憩させてもらってます」
「いいよ、気にしなくて。ミンチョルはあんな風に言ったけど初日だからね」
「はあ」
僕は唇を噛んだ
「映画の件では・・」
「え?」
「すまなかったね。思わぬ事になってしまって」
「彼が決めた事ですから」
「そうつんけんしないでほしいな」
「僕の心配よりドンジュンさんの心配をしてあげてください」
「確かにそうだ。一本取られた」
「今日は昼間ドンジュンさんに色々聞いてもらいました」
「そう。あいつも相手が君だと素直になれるみたいだね」
「同じ境遇ですから」
「同じ境遇か・・君とミンチョルの事に僕は口出しはしないけど」
「・・・」
「ひとつだけ教えておきたい事がある」
「え?」
「君がイギリスで怪我した時、ミンチョルがどんな顔で僕の所へ来たか」
「・・・」
「ギョンジンは心配ないって言ったんだけど、ミンチョルは違った。
どうしても行きたいって僕の所へ来た。ミンチョルがあんな顔したのは初めて見たよ。
君に見せたかったな、今の君には特に・・」
「・・・」
「じゃ少し休んだらまた出てくれよ」
スヒョンさんは静かに笑うと出て行った
僕は、あの時の彼のシルエットを思い出して突然涙が溢れそうになった
スヒョンさんの言葉がぐるぐると頭の中で回った
心配してくれたんだよね・・あんなにも・・
どんな顔してスヒョンさんのとこへ行ったの
どんな顔して・・
僕はしばらくソファに沈み込んだ
その後、また店に出て何とか初日を終えた
みんなと店の片付けをざっと終えてオフィスへ戻った
兄さんは相変わらず恥ずかしいくらいラブ君に密着している
襟巻き状態で呆けてる兄さんを睨みつけてやったけど、軽い笑顔でいなされた
弟をやめたくなった
ラブ君は肩こりしないだろうか
ため息をついたところで声がした
「帰ろう」
彼がそう言って僕の脇をすり抜けた
僕は彼の後姿を目で追ってから、ドンジュンさんを振り返った
ドンジュンさんはそっと手を胸にあてた
中指をひとさし指に絡ませながら
Keep my fingers crossed
僕はドンジュンさんに同じ仕種を返して、彼の後を追った
幸運を祈る・・か
帰りの車の中でもやはり沈黙は続いた
僕は思い切って聞いてみた
「イギリスに来るとき、スヒョンさんに相談したの?」
彼はハンドルを握ったまま答えた
「当然だ。店を休まなくてはいけないから迷惑がかかるだろ」
「そう・・」
「チケットの手配とか難しい手続きはお兄さんとスヒョンがやってくれた。それが何か?」
「いや、別に」
僕も気が強いけど、彼も相当だ
僕らはまっすぐマンションへ戻り、彼はすぐ書斎へ引きこもった
僕はシャワーを浴びてベッドに行った
疲れていたけど目が冴えてなかなか眠れなかった
彼はいつまでも寝室には来なかった
どれくらい経ったのか、ふと気がつくと彼が僕の肩に顔をつけて眠っていた
規則正しい寝息が僕の肩にかかり、僕は小さく震えた
しばらく彼の寝息を聞いて
そして腰に回された彼の手をそっと握り、また眠った
朝目が覚めると彼の姿はなかった
リビングに行くと、向こうのキッチンカウンターに座っている彼がいた
僕を見ると彼は読んでいた新聞を置いて立ち上がった
「出かける」
「早いね」
「早くはない。もう9時だ。今夜も店に出るつもりか?」
「出るよ」
「じゃあ後で」
彼はそう言い残して出て行った
カウンターには、僕の分の朝食が用意してあった
ハム、チーズ、ヨーグルトに果物・・
みんな僕が買っておいたものじゃないか
ハムもチーズも高級品だから普段に食べるつもりじゃかったのにっ
あのワインと一緒に食べようと思ってたのにっ
はっと気づいて冷蔵庫を開けてみた
一昨日買った僕のペンフォールドのシャルドネ
栓が抜かれ三分の一ほど飲まれていた・・
僕は腹を立てたりため息をついたりしながら一人で朝食を食べ始めた
観察する人々 3 ぴかろん
バカに質問した俺が間違っていた
頓珍漢な答えばかりで俺の知りたい答えはない
でも…『相手のためになる方法を考える』って言ったのには花丸をあげてもいい…
…イナさん…誰に恋しちゃったんだろ…
俺はテジュンとの濃密な日々を思い出した
ずっと側にいて俺を慰めたり励ましたり、俺の我儘に付き合ってくれた
優しくて笑顔が可愛くて色っぽいテジュン
どんどん好きになっちゃって欲しくて欲しくて堪らなかった
言い訳を一杯くっつけてやっと一つになれた
イナさんの事もこのバカの事も頭の隅に追いやって…
はぁ…
『好き』って気持ちはやっかいだよな…
どっから降ってくるんだろ…
俺は相手がテジュンだったからよかったけど…
はぁ…
時計の本を睨んでも浮んでくるのはイナさんの揺れる瞳だった
あああああ
どおしてだありんはおっけーしてくんないのぉぉお
と叫んでみてもローテンションダーリン…
毎日が地獄はぁぁん
ダーリンが僕にぴっとりくっついて眠る
僕も眠る
でも必ずうなされてしまう
だって重いっ!きいっ!
ああ下に組み敷きたいっ!れも無理矢理そんな事したらきっと後から酷い目に遭う…
何よりも苦痛なのは、早起きしたいのにダーリンが目覚めるまで起き上がれないことだっ!はぁん…
今日は9時まで苦痛に耐えていた
朝御飯を食べてから二人でちっと散歩デート
公園でちゅっちゅしながら(ダーリンは僕がちゅってしようとすると物を落っことしたり、落っことした物を拾おうとしたり、空の鳥を指さしたり
『蚊だ!』と言って僕のデコをぺちん☆としたり…んふ…僕に顔を背けてぇ~照れまくってたぁ~か~わい~いくふっ)ダーリンの好きなトッポッキを食べて帰ってきた
帰ってきた途端ダーリンは僕を部屋に押し込み、イナの部屋のドアを叩いた
はぁん…なんでイナに懐くのぉぉくすん…
すっごく暇なのでダーリンの『時計の本』をパラパラとめくって時間を潰した
イナさんにまた針を刺した
やっぱりコクっちゃう方がいいと思う
イナさんはテジュンのことも好きなんだし…そしたら…もうその相手にコクっちゃってすっきりさせた方がいいと思う
テジュンは俺とあーんなことやっちゃってるからイナさんがそういう気持ちになったとしてもきっときっと理解してくれるはず
テジュンを信じて気持ちの整理した方が絶対いい!
俺はそんな意味の事をイナさんに伝えた
でも…
イナさんはコクらないって言う
絶対言わないって…隠しとおすって言う…
そんな事…そんな苦しい事…イナさんにできるわけないじゃん!
けど俺がいくらぐさぐさ刺してもイナさんの決意は固いみたいだった…
『気持ちがバレたら二人ともダメになる』
『テジュンも好きな人も傷つけたくない』
そう言った…
あの、自分に正直なイナさんが自分の気持ちを出さないでいるなんて…無理だよ…無理だよイナさん…
こんなに苦しそうで辛そうなのにどうやって隠すつもりさ!
俺までが苦しくなって一緒に泣いてしまった
ぜったいいわないと泣きながら繰り返すイナさんを抱きしめて俺は約束した…誰にも言わない…泣きたい時は俺んとこに来て…って
イナさんのために何かしたくて、『その人』の代わりにイナさんにキスをした
…
何もできずにいるんだと思ってた…
…キス…してるんだ…
…誰だよ…
そういう仲なのにどうやって隠すんだよ…わかんねぇ…
いいの?イナさん…そんな風でいいの?…わかんねぇ…
イナさんの唇に軽くキスしてバカの部屋に戻った
読み出すと面白いではないかっ!なかなかカッコイイ時計なども載っている
中にはなんでこんなにゴチャゴチャしてるんだ!とか、どうやって時間を知るんだ!とか何時何分か解らないじゃないか!とかいう時計も多々ある
そして紹介されている値段が大馬鹿野郎である!
なぜこんなに高価なのか…不思議でたまらなくなって僕はパソコンを開けた
パソコンと本で色々調べてみると、なるほど、精密機械をより精密に複雑に作り上げ、さらにデザインを美しくする…となるとそこにかかる人件費、研究開発費などもバカにならないわけで…だからこんな馬鹿高いのかっ…
しかし、こんな大馬鹿野郎価格の高級腕時計は一体どこのどいつが買うのだろう!
そう思ってから僕はマダムからの頂き物の時計も同じページに紹介されている事に気づいた…
素晴らしいお値段だった…
う…マダム…ごめんなしゃい…僕は実は庶民なので、この価格がよく解んなくて…
でもマダムは僕に『紳士』になってほしいと願ってらっしゃるんだよねっ。頑張らなくては!と思った
そしてもう一度ハッとした…
こんな大馬鹿野郎価格の高級腕時計をコレクションしているダーリン…
う…ダーリン…ごめんなしゃい…僕は実は庶民なので、そういう趣味がよく解んなくて…
でもダーリンが知ってるのに僕が知らないなんて悔しいからっ頑張ってお勉強してダーリンについていかなくては!と思った
ダーリンが言うには『適正価格』だそうだ…
僕はお勉強が足りないようだ…くすん…
ながい日 足バンさん
朝から何度もドンジュンに連絡をいれようとして思い留まった
今何を言ったところで同じ答えが返ってくるだけだろう
今は放っておいて…
昼頃にはシン監督から電話がはいった
ミンチョルが役を引き受けたことで脚本に直しを入れているという件や
主役ふたりが未経験なので基本的に”順撮り”をする
つまり話の順を追って撮って行く検討をはじめたとか…
とにかくご機嫌な監督だった
僕はあれこれ考えることをやめ
部屋の片付けをし車を洗ってスーパーに買い物に行く
それでも…珈琲店に立ち寄って
ドンジュンの好きな豆を手に取ってしまった時は思わず苦笑した
その日は1日が長かった
店に行くとギョンビンが出ていて驚いた
ドンジュンが側にぴたりとくっついている
もうふたりで何ごとか話をしたのだろうか
ギョンビンの表情がどこか硬いことを気にしていると
ミンチョルと彼の間に妙な空気が流れていることに気づいた
間にドンジュンが割って入る
そこで…
何があったのか大方の予想がついて僕はため息をつく
厨房にその日の特別注文を伝えに行き事務室に戻ると
ミンチョルがソファに座りファイルの書類に没頭していた
「仕事?」
「ああ…例の音楽の件を少しでも詰めたくて」
「無理するなよ」
「そう…急だけど今日イナが休むそうだ」
「さっき聞いたよおまえに…テジュンさんから連絡があったって」
「そうだったかな」
「大丈夫か?」
「ああ」
「ギョンビンと…何かあったのか?」
「いや…何もない」
「そう?…おまえたちちょっと変だったから」
「…」
「ミンチョル…?」
「…じゃ…店に出る」
ミンチョルはいきなり手元のファイルを閉じて立ち上がった
ソファと僕をすり抜けドアに向かう彼を追い
ドアノブに伸ばした右手を押さえた
尚もノブを回そうとする手を強く押さえつづける
「何かあったんでしょ?」
「何も…」
そっと左腕を伸ばし背中からミンチョルの身体を包んだ
目を伏せたミンチョルの身体から鈍い痛みが流れ込む
ギョンビンとすれ違っちゃったの?
僕は身体に力を入れ離れようとする彼を放さなかった
素直になれない鋭く脆いミンチョルがそこにいる
「おまえ…そんなんじゃ疲れちゃうでしょ…」
やっと力を抜いたミンチョルが少しだけ顔を横に向けて
僕の手が重なったままの右手をぼんやりと見る
「大丈夫だよ…スヒョン」
ミンチョルが小さなため息をつき
ほんのわずか僕に身体を預けたのを感じて
僕は両腕を回して彼の背中を抱きしめた
迷いと不安と痛みと何か決然とした想いが
ミンチョルの香りとともに僕の中に入ってくる
「本当に…いいの?…映画」
「大丈夫だ…やる…」
「そうか…」
僕は腕の力を緩めてミンチョルを解き放した
ゆっくりとこちらに向き直った彼は僕の胸の辺りをぽんぽんと軽く叩き
もう一度「大丈夫」と微笑んで部屋を出ていった
仕事の途中でギョンビンが奥に姿を消し
しばらく戻って来ないので様子を見に行った
彼はソファにもたれてぼんやりとしている
映画のことを切り出すと
ギョンビンは「彼が決めたことですから」と切り返す
「僕の心配よりドンジュンさんの心配をしてあげて下さい」とも
僕は少し迷ってから
ギョンビンにイギリス行きの時のミンチョルの話をした
絞るように僕に訴えたあのミンチョルの姿の話をしたかった
「君がイギリスで怪我した時、ミンチョルがどんな顔で僕の所へ来たか」
どんなに君を大事に想っているか…
今回のことで不安を与えているなら尚更
「ギョンジンは心配ないって言ったんだけど、ミンチョルは違った
どうしても行きたいって僕の所へ来た。ミンチョルがあんな顔したのは初めて見たよ
君に見せたかったな、今の君には特に…」
ギョンビンは何も答えなかった
ただ遠い目をして…
イギリスに舞い降りたミンチョルの姿を思い出してくれた?
少し揺れる目で僕を見たのは気のせいだったろうか
ミンチョルたちが帰ったあとドンジュンを捜すと
ロッカールームでジホ君と立ち話をしているところだった
「今日はギョンビンのヘルプお疲れさん」
「うん…けっこう楽しかったよ」
「ギョンビンが…おまえにいろいろ聞いてもらったって言ってた」
「僕も仕事手伝ってもらった」
「そう」
「あいつの翻訳力すごいよ、うん」
「ドンジュン」
「何?」
「今日も寮に帰るの?」
それまで黙っていたジホ君が
「チーフ、明日の打ち合わせ忘れないで下さいよ、じゃ」と言って出て行った
コートを着込んでるドンジュンは目を伏せている
「おまえ…いつまで考えるの?」
「何を?」
「何か考えるって言ってたじゃない」
「ああ…あれは…」
「あれは?」
「…」
ドンジュンはちょうどその時部屋に入ってきたスヒョクにいきなり飛びついた
「おおおっスヒョクさぁん待ってた待ってた!」
「えっ?な、何っ?」
「何言ってんのよ僕に相談があるって言ってたじゃん」
「え?」
「ねっっ!」
「…いてっ…あ、うん」
「じゃ飲み代はそっち持ちだからね!」
「え?あ…うん…え?」
「じゃあちょっとだけだよ!忙しいんだから僕!もうやんなっちゃうな」
「ドンジュン」
「そんなわけで今日は…」
「飲むんなら車は置いていきなさいよ」
「う…わかってるってば…」
大根役者は目をシロクロさせているスヒョクを引きずって部屋を出て行った
大方廊下で謝り倒してることだろう
それともこのまま拝み込んで一杯付き合ってもらうのか?
僕はベンチの上にあった誰かの煙草を手にして
そこが禁煙だとわかっていて火をつけた
冷たいロッカーのドアに寄りかかってしばらく煙の中に立った
ひとりぼっちの僕は先日のバーに一杯ひっかけに行った
今日はカウンターでひとり氷を揺らす
台本にあるこんなシーンを思い浮かべていると
僕の大切な微笑みたちが頭をよぎる
今日は少し疲れたかな
台本とまるで同じように近くにいた女性に声をかけられるが
僕はジンじゃない
感情のない慰めなどいらない
お相手できないお詫びに彼女にマティーニを注文して店を出た
研究する人々 ぴかろん
部屋に戻るとバカが時計の本とパソコンを開いて勉強していた
時計に興味を持ってくれたのがちょっと嬉しくて、頭を撫でてやった
バカは本当は「馬鹿」ではないので、きっと俺なんかより早く時計の仕組みだの時計用語だのを理解するだろう…
ふん…
もう「理解しはじめた」らしい…
やなかんじ…頭撫でなきゃよかった…
こっそりとバカの背中でてのひらを拭った
でもコイツ…原稿書かなきゃいけないときなんかに使えるかな…
俺…時計好きだけど…機械の構造の事だってさ…カラダでは理解してるんだけどさっ!…説明しろって言われるとさ…ちょっとさ…
…このバカは本当は「馬鹿」ではなくて「頭がいい」ので、いきなり小難しい言葉を並べ立ててここがこうなってこうなるからこうなんだよな?ラブ?
なんて聞いてくる…
ふん…解りやすいじゃねぇの…ふん…
どーしてここに書いてあるこの解りにくい構造図と言語を、俺…いや…万人に解るように説明できるんだろう…
きっとこのバカの頭の中に時計と同じようなキカイが仕掛けられてるに違いない!
時計の中は精密機械の塊なのに、表の部分は美しく、時を解りやすく教えてくれる
もちろん機械自体も美しいけど複雑なその部品を覆い隠している外側はかっこよかったり可愛かったりシンプルだったり…遊んでたり誠実だったりする
機械なのに人間に似ている…俺はそう思ってる
そして時計のそういうトコが好き…
もしかしたらドンジュンが車を好きなのも同じような理由かもしれないね
俺は頑張っているバカの顔をちっとマジマジと見つめてしまった
あっ…ダーリンが時計のお勉強をしている僕の頭を撫でた
くひんっ嬉しいっ!
僕はダーリンにお勉強の成果の一部を発表してみた
「ラブラブ、僕最初さ、トゥールビヨンというのは『色かデザインの一種』だと思ってたの。でも今お勉強したらさ、こうだね。聞いて聞いて
『時計は置かれる向きによって進んだり遅れたりする姿勢差がある。文字盤を上にして置くと進む時計が文字盤を下に置くと遅れたり、リューズを下にすると進む時計がリューズを上にすると遅れたりする。その姿勢差を排除するために考えられた仕掛けのこと』
どう?どう?合ってる?」
ダーリンは僕をじっと見つめて…心なしか見つめていた瞳が段々『怒り』に燃えてきたように思える…小さな声で「合ってる…んじゃない?」と言った
「あとさ、聞いて聞いて!トゥールビヨンの他にミニッツ・リピーター、パーペチュアル・カレンダー、スプリット・セコンドってのが4大複雑時計機構でさ
そういうのが搭載された時計…特にトゥールビヨンとミニッツ・リピーター…これが搭載されると軽く1~ 2億ウォン(1000万~2000万円)或いはそれ以上の値が付いちゃう。だからぁ、大馬鹿野郎値段…じゃない…とっても高額な時計になっちゃうんだよねっねっ」
ダーリンはなぜかそっぽを向いて「そう…」と冷たく言った
僕はその後も覚えたての知識をダーリンに話した
ダーリンは段々ふて腐れてきて、ベッドの淵に靴のままの左足を立ててのっけた
ずり落ちそうな位置に腰かけ、右足は斜め右に投げ出して後ろ手をついて僕を上目睨みしている
つまり…ごくり…穿いているGパンがなかったら…ごくり…カモ~ンなポーズなわけであるっごくりっごくりっ…
ああんあはぁ~ん…ダーリンにむしゃぶりつこうとした瞬間「ハウス!」と命令された…はぁぁん…
バカは最初キョトンとしていたが、俺がずーっとじーっと見つめていたら段々潤んだ瞳になって俺を熱く見つめ返し、それから急にいやらしい目つきになって俺をジロジロ見回し、そして切ない瞳で上目遣いしだして俺に取り縋ろうとした
俺は「ハウス!」と声をかけた
バカはきっちり動きを止めた…
うーん…複雑なコイツの頭の中のキカイ…
そんな複雑さを皮膚の下に埋め込んで、外側のデザインはかなりかっこよくできてるよな…
ちっと装飾品がダサいんだけどな…でも装飾品を取っ払うとそのデザインは全体的に…スキ…
んで…機能も…スキ…
んふ…コイツの機能はねぇ…『調べる』『守る』『動く』…
え?動くってのは当たり前だろうって?まあそうだけど…その『動く』の中でもいろんな機能があるじゃん?
普通に動く…色っぽく動く…激しく動く…優しく動く…合わせて動く…。あ…。…。げほっ…。ごめん…。俺まで頭おかしくなっちゃった…ゲホ…
と…とにかく…このバカは…ちっと腹が立つけど…有能なので、まあ一応このバカが恋人でよかったと思ったりする…動機が不純だろうか…へへへ…
とてもよくお勉強しているのでご褒美でもあげようかなぁ…くふふ…最近ご無沙汰だしぃ…ちょっと悪戯しちゃおっかなぁ…
なんて思ったんだけどさ…、もう少し様子を見てみよう…本当に俺の気に入るような機能かどうかってねへへ…
ダーリンはちっと不機嫌そうだったのだけど、僕にもっとお勉強して難しい説明文や時計のしくみを子供にわかる説明ができるようになりなさいと言った
はい。僕は昔小さな弟の勉強などを見ていましたっ。その時、小さくて可愛らしい弟に、できるだけ解りやすく勉強を教えてあげようと一生懸命努力しましたっ
そういう僕ですから、そういった作業は多分不得手ではありませんっ
なので僕は一生懸命お勉強を続けようと思った
その日は店に出るまで一生懸命時計のお勉強をした
ダーリンもパソコンでお勉強していた
ダーリンは時計メーカーのホームページを覗き、そこのカタログを見てぽわ~んとしてたり、うわっかっこいい!とかいい色だ!とかああんかわいいっ欲しいっ欲しいぃぃん…とか…ごくり…言いまくっていたので、僕はちっと疑問に思い、どこがお勉強なのかと聞いてみた
ダーリンは怖ろしい目をして僕を睨み、俺はデザイン重視!と叫んでまたパソコンを操っていた…
ふーん…機能は?と聞いてみると、それはそれで重視してる!と不機嫌声で言って膨れた
もしかして…よく知らない?と言ってみた
まさかね…
ダーリンは涙目の膨れっ面で僕の胸をバンバン叩き、知ってるもんっ!解ってるもんっ!バカっ!俺の事バカだって思ったんだろっバカっ!ときいきい言い出した
だって…あんまり機械の事に触れない…知ってるんだもんっ!知ってるし解ってるけどうまく説明できないんだもんっ!バンバンバン☆痛いってばっ…
ほんとかなぁ…ほんとに知ってるのかなぁくふん…知ってるもんっ!ふんっばかっ!アンタが一生懸命勉強してるからご褒美やろうと思ってたけど止めるっ!…あっごほぉびほしいっほしいっ…やだっ…ああんけひんくふん…
そんな状態で僕のお勉強…知識の方は少し勉強しただけでダーリンを追い抜かしてしまったかもしれないくふふん、僕ってやっぱり頭がいいのかなくふん…は、まだまだ続くのである
※ご参照「
時計用語辞典
」
時計協力:闇夜
ジャンル別一覧
出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒
ペット
趣味・ゲーム
映画・TV
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸
スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル
人気のクチコミテーマ
普通の日記
26日の日記
(2026-05-27 04:31:54)
★資格取得・お勉強★
勉強を休んでしまっても「リカバリー…
(2026-05-19 20:48:17)
みんなのレビュー
内勤です。☀️(20度)
(2026-05-26 17:17:40)
© Rakuten Group, Inc.
X
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Design
a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
楽天ブログ
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
ホーム
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: