日向ぼっこ大好き

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胃食道逆流症

ハート 胃食道逆流症 ハート


日向は、生後2ヶ月過ぎ、病院を退院して間もなくから頻繁にはくようになりました。吐く量は半端ではなく、口蓋裂もあるために鼻から嘔吐物が1~2めーとるほども飛んでしまうほど・・・。せっかくの女の子なのに、かわいい洋服を着せることもできず、下着から洋服まですべて前開きの服でなくてはなりませんでした。また、ちょっとでも動かすと戻してしまうため、なかなか抱っこもしてあげることが出来ず、ミルク注入後 数時間は頭を少し上げた状態でじっとしていなくてはなりませんでした。
生後6ヶ月で、あまりに症状がひどいため、思い切って検査をすることになりました。結果、「胃食道逆流症」と診断されました

胃食道逆流症とは


胃の内容物の食道への逆流を胃食道逆流現象(GER)といい、病的な胃食道逆流現象に症状をともなった場合、胃食道逆流症(GERD)といいます。正常な状態では逆流防止機構がはたらいて胃から食道への逆流は起こらない仕組みになっています。この逆流防止機構が未熟であったり、正常にはたらかないと胃食道逆流がおこります。(生後2カ月ころまでは逆流防止機構が未熟なため生理的な胃食道逆流がみられます。だから、小さい赤ちゃんは吐きやすいんですね)

病的な胃食道逆流は食道裂孔ヘルニアや重症心身障害児に合併したり、食道閉鎖症、先天性横隔膜ヘルニアの手術後などにみられますが、これらの疾患がない場合にもみられます。


胃食道逆流症の症状


消化器症状:嘔吐、吐血、逆流性食道炎

呼吸器症状:肺炎、ゼイゼイ(喘鳴)、セキ(咳嗽)発作

栄養障害:体重増加不良、貧血、低蛋白血症

(日向の主な症状:嘔吐、セキ 便の色が濃い緑でした)
胃食道逆流は乳幼児に突然おこるチアノーゼ、無呼吸発作などの呼吸障害の原因のひとつとも考えられています。

検査


胃食道逆流症の診断は食道・胃造影検査、24時間食道pHモニタリング、(ミルク)シンチグラム、食道内視鏡などにより行われます。

24時間食道pHモニタリングではpH4未満の時間率が4%以上の場合、異常な胃食道逆流と診断されます。

(日向の検査結果:pH9,2
一泊入院での検査。鼻からモニターを挿入
通常、乳児だとpH8までは仕方ないとされるらしい。)

治療


内科的療法と外科的両方に分けられる

内科的療法:
1)体位療法、姿勢療法:60度以上の上体挙上、あるいは哺乳後少なくとも30分は抱っこなどで体をおこしておく
2)薬物療法:消化管運動促進薬、制酸剤など
3)少量頻回の哺乳:ミルクの一回量を減らし、投与回数を増やす
4)濃厚乳の投与
(日向の場合:1、2、3を実行)

外科的療法:
保存的治療が無効な場合

重症心身障害児の胃食道逆流


重症心身障害児では高率に胃食道逆流を認めることが知られています。
その原因は重症心身障害児に特有の筋肉の緊張や脊椎の変形(側彎)、腹圧の上昇、慢性的な呼吸障害、食道裂孔ヘルニアの合併などと考えられています。

特に肺炎やチアノーゼなどの呼吸障害と胃食道逆流は密接に関連しており、呼吸障害は胃食道逆流の原因になり、また胃食道逆流は呼吸状態を悪化させます。

近年、重症心身障害児の胃食道逆流、特に重度の胃食道逆流に対して積極的に逆流防止手術が行われており、その結果、患児の呼吸状態や患児および介護者の”生活の質”が顕著に改善することが経験されています。

(独協医大ホームページより抜粋)




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