ペット喜怒哀楽

「少年A」この子を生んで......

書籍名:「少年A」この子を生んで......父と母悔恨の手記
著者名:「少年A」の父母
出版社:文芸春秋文庫 ¥539

感想:犬Aにちなんで、以前買ってしまって以来、この、避けて通っていたテーマ、重いテーマを読み続けてしまっている。今回のは、例の事件の犯人少年の父母の記した書。読んでいて、万引きから例の犯罪までを除けば、一体、わがこども、その辺にいくらでもいる子供とどう違う? ほとんど変わりない感じ。このくらいで、母が厳しすぎたからとか、父が関与しなかったからなどと言われて、それであの犯罪になった、などと言われたら、どの親だって、そういう可能性のある子供を育てていることになる。第三者からの視点での前回のこのテーマ、そして今回のこの親の視点、どちらを読んでも、あの頃、あれだけマスコミが言い立てていた内容がいかにいいかげんだったかということ。私の記憶にあることでも、両親の学歴職歴が高く、厳しいしつけだったとか、ナイフは父が収集していたなんてのは、まったくのでたらめ。その他、いくつかもれてきていた少年の発言も作り物。長崎の少年、熊谷の少女、マスコミにでてくる話題は、みなどの程度本当なの? イラク人質の件といい、マスコミの無責任なあおりたて、推測に、マスメディアの怖さを感じた。この本の印税は、全額被害者への賠償金にまわされるそうです。 


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