ペット喜怒哀楽

贄門島


贄門島(上)
贄門島(下)

書名 : 贄門島
著者 : 内田康夫
出版社: 文春文庫 2006.8.10第1刷 上368ページ 下357ページ 上下各\590
感想 : 面白かったですよ。内田康夫のいつものパターンで。浅見光彦が出てくるし。この島、本当にある? 里見八犬伝との関連はほんとかも?
著者の、最初に決めていないで書き連ねていくからか、いつも通り、書かれた頃の時事が出てくる。今回は不審船と朝鮮との関連。著者はどちらかというと真ん中より右かなと感じる内容が多いのだけれど、今回はやや趣が異なるようで...震災時や戦中の朝鮮人の立場をちゃんと書いている。震災時のトンネル事故のは知らなかったわ。
現状でも朝鮮に渡りたい人たちは現体制を変えようとしている、というのは、著者の夢?

気になった表現 : 
* ごく少数の幹部達だけが、情報を管理していて、大多数の住民は何も知らず、平穏で人間味豊かな島の暮らしを享受している。これもまた、鎖国時代 というより戦前までの日本の姿にそっくりだ。(...)(部外者が島に入ってくる場合)この島で行われていることに、何も気付かないまま一生を終える。仮に知ってしまったとしても、それを外部に漏らさない(...)そういう恐れのない人物を選ぶという不文律のようなものが、この島の人々には、なんとなく浸透しているのかもしれない。
これって、日本の公務員の姿勢、著者からみた島国根性?

* ハマコーのことだろうなとわかる人物はいる。それとは別に、千葉県あたりの国会議員で、たぶん自民党で、朝鮮とパイプを持っている人、ホントにいるの?
よど号ハイジャックの時に、乗客の身代わりで平壌に飛んだ当時の運輸政務次官で後の代議士..

* この島は祖国と決別する決意を固めたのかもしれん。所属はするが隷属はしねえと腹をくくったのです。(...)所属はしないが隷属はする、というとアメリカと日本の関係を刺しているような気がする。.(わはっは、ありがとう、内田康夫さん、ほんまやわぁ)

* 村政要覧、つまり市政要覧ってのもあるわけ...それぞれの市にあるのだろうけれど、見たことない! その内、住んでいる所のぐらい見たいなぁ。無料なのだろうか。


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