ペット喜怒哀楽

「みんな」のバカ!


著者 : 仲正昌樹
出版社:光文社新書152
気になった文章:
* 「わたしたち」も「みんなの民主主義」を一応支持している以上、「みんな」が決めたことは尊重しなければならないからである。ナチスとか北朝鮮とか第二次大戦前の日本のように、「みんなの意思」を全面的に「代表」する「記号」のシステムがいったん出来上がってしまうと、「みんな」それらの「記号」に従うことが、自分らしい生き生きとした在り方であるという気になってくる。(・・・)そうした「みんな」の一体感によって、「みんなの記号」の支配はさらに強化されていく。(・・・)全体主義の本質は、「自発的同調」である限り、「みんなによるみんなの支配」としての「民主主義」と矛盾することはないのだ。

* 「じっくり討議するdeliberate」というのは、あまりにも当然なことのようであり、「みんな」アバウトにやっている「日本のみんな」には抽象的で分かりにくいが、文化的アイデンティティや思想信条による対立が表面化して、「国家」の統合性事態が危機に陥りかねない欧米では、すぐに決めないで、ともかく時間と手間をかけて「熟慮」するのはかなり重要なことである。要は、少数派になってしまう人が「答えは最初から決まっている」と失望して、次第に「みんな」から離れていかないようにすることである。

今(2007年参院選前、自公が多数与党でどんどん法案を通し、年金問題抱えたまま参院選に突入したくなく、会期延長もこれまた多数与党で通そうとしている、民主主義が機能していない状態)、まさにこれだわ。答は最初から決まっている。ばっかみたいな状態。でも、野党は反対せざるを得ない。立場上?全体主義への道を歩んでいる。だから、無党派としては...さぁどうする_???!!!


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: