ペット喜怒哀楽

三河高原鳳来峡殺人事件


著者 : 木谷恭介
出版社: 廣済堂文庫 2007.3.1第1版第1刷 295ページ ¥649
感想 : すごい数の著書、推理小説シリーズを書いているのに、たぶん、私、この著者のを読んだのは初めて。
元JHK広報部長でって人が被害者。これ、露骨にNHKなわけ。 裏金> デジタル放送がらみの殺人事件? JHK会長ってすごいいやなやつ?

シビアな言葉:
* 政治家や官僚も本当のところはわからないのではないか。だからm議論をし審議するのだというだろうが、審議するまでもなく結論は先に出ていて、自分たちのとって利益のある方へ持っていくため、大真面目に審議している不利をしているのではないか。 そう感じるのは由岐ひとりではなく、国民のほとんどがそう思っているのに、政治家や官僚は自分たちのしていることが通用すると思っている。(ほんと、まさにそのとおり!)

* 官庁は自分たちに都合のいいデータしか発表しませんから、実際がどうか判断する材料がないんです。それでいて、郵政省から押し付けられたハイビジョンはアナログでした。時代がデジタルに舵を切っているのに、アナログ方式でしょ。それがネックで国際規格にすることができず・・・(そうだったんですか、どうりで、なんだか一部だけで騒いでいるって気がしていたんですよね)

* BSデジタル、内容そのものは別として、あの画面で得られるデータのために、日本の全国民がテレビを買い替えるなり、チューナーをつけるとなると、国とJHKが結託した詐欺のようなものです。(・・・)テレビ局も、全面的に地上波デジタルに切り替わるまでのあいだ、アナログとデジタル、ふたつの電波をだし続けなければならない。地上波デジタル用の中継局を立てなければならない。
(ほんまやわ、なんで全国民がTVかチューナを買わねばならないんだ? ひどい話なんだわ。世は、911、アフガニスタン、イラク、不況で目がいかないあいだに...)(TVかチューナ買うのかなぁ。我が家の場合。PCでも、ワンセグでもいいし...)

* 庶民レベルの感覚では、話し合っている問題の基礎になる数字を隠したり偽った場合、明らかになった時点で、それまでの議論は無効になり、白紙の状態から議論しなおすのが常識だが、政治の世界は違うようだ。 (審議を打ち切って強行採決した年金の件ね)(でも、この小説が出たあとにも、そういう、審議打ち切り強行採決の何度あったことやら。民主主義の崩壊。横暴。)

こういう世相に対する言葉が、あちこちに出てくるから面白い。
廣済堂だから、電車に乗る人向きの推理小説なのかなぁ。
たくさんある発表作、時事問題を扱っていると、昔のは面白くないかも? いえ、時代背景が出ていて面白い?

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