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2005年の読了本(3月)

2005年の読了本

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*3月*
「ひとり暮らしのころは」津田晴美(PHP研究所)(2005.3.1読了)
津田さんの若い頃、ひとり暮らしについてのエッセイ。ひとり暮らしって自由だけど、お金がない。でも工夫次第で楽しく暮らせるものだよね。インテリアを手作りしたり、料理を少しだけ頑張ってみたり。お友達の部屋も興味があったり。今とは時代が違う70年代頃のひとり暮らし。風呂なしの部屋なんて考えられなくて、ましてや銭湯へ通うなんていうのは歌の世界だと思っていたけど、それなりに何だか楽しそう。津田さんは炊飯器を買うよりも鍋でご飯を炊いていたとか、掃除機よりもほうきとか、驚いたのは洗濯機よりも洗濯板と石鹸。これは今の時代では環境に配慮していると表彰されそうな感じだけど、大変だったのでは?でも津田さんのお話を読んでいる限り、辛いとか大変というのはなさそうだ。それよりもそういう暮らし方が津田さんにあっているというか、楽しんでいるというか。こういう暮らし方ってひとりだからできるんだよね。これが二人だとどうしても相手のこととか考えて効率よく家事をして暮らそうと思うし。ふと自分のひとり暮らし時代のことを思い出してみた。貧乏だったけど、それなりに自由に楽しく暮らしていたな~
「だりや荘」井上荒野(文芸春秋)(2005.3.2読了)
交通事故で死んだ両親が残したペンション・だりや荘。妹の杏は夫の迅人とともに東京を引き払い、この地でだりや荘を営むことにした。姉の椿はその隣に住んでいる。物語はここから始まるがとても複雑に人間が絡み合っている。不妊症の妻・杏と夫の迅人、迅人と義姉・椿、椿と見合い相手の新渡戸さん。そして後にだりや荘のアルバイトとなる翼と杏。こんな風にもつれてくると必ずやってくる修羅場とか愛憎劇とか派手なことになりそうだが、この小説はそんなことはなくとてもさらさらと進んでいく。翼は杏との関係にピリオドを打つために沖縄に行こうとしているのに、迅人はずるずると椿と関係している。迅人はずるい人間かもしれない。しかし、人間にはこういうずるさがどこかにあるものだ。完全には否定できない。しかも杏はこの姉との関係に気づいているのに言わない。これは姉への気遣いか?難しいテーマなのに美しく描けていてよかった。もっと続きがあってもよかったかも。
「至福のお取り寄せ おうちでおめざ 贈りたい贈られたい逸品」TBS「はなまるマーケット」制作スタッフ/編(ワニブックス)(2005.3.5読了)
TBS「はなまるマーケット」2000回のO.Aに登場したおめざの中から、問い合わせが殺到した逸品を厳選。毎日見ている「はなまるマーケット」。いつもカフェのおめざが「美味しそう~」と思っていた私。そのおめざがお取り寄せできるなんて!しかもたくさん載っていて。甘いものからご飯に合うものまでもりだくさんであれもこれもお取り寄せしたい病にかかってしまいそうです。はなまる本は数あれど、この本はいいですね。
「わたしの花が咲きますように」堀川波(大和書房)(2005.3.5読了)
一番大好きな人のために、いつかめぐり会うあなたのために。自分自身を知ること。そして自分をもっと好きになること。いつも堀川さんの書くメッセージには心が癒されます。自分ってあまり好きではないけど、自分の好きな物事を認識することはもしかしたら自分自身を好きになる第一歩かもしれませんね。
「ドーナッツ!マイボーゾウにのる」100%ORANGE(PARCO出版)(2005.3.6読了)
マイボーがかわいいのだ。第二弾もでいているが、これが第一弾。マイボーはドーナッツタウンに住む詩人なんだよ。ボーリング場でアルバイトしているところがなんともリアルですね。マイボーゾウにのるはp59にあるのだが・・・これが・・・なんとも可愛い♪(しかも後姿)サブタイトルの割にはこれだけなんだけど。他にもマイボーの詩集があったりして。とってもシュールで面白い。子どもよりも大人向けの本ですね。絵本って言っていいのか?わからないけど。巻末に組立の付録があるが、図書館の本なので作れない。残念。
「君をみつめてる」ジミー(作・絵)岸田登美子(訳)(日本文芸社)(2005.3.8読了)
台湾の絵本作家であるジミー。「君のいる場所」はラブストーリーでした。そして著書は「自分さがし」がテーマでしょうか!?短い言葉の中にとてもうなずける言葉が幾つもあったりする。自暴自棄になっている自分を立て直すにはいい治療本かもしれない。心に響く言葉と絵が絶妙なバランスです。
「好き好き大好き超愛してる。」舞城王太郎(講談社)(2005.3.9読了)
「愛は祈りだ。僕は祈る。」絶品!これが噂の芥川賞候補作の舞城流恋愛小説か~♪好きでたまらなくて愛している彼女は死んでしまう。愛の表現がストレート。真っ向勝負って感じ。しかし、私的には泣けなかった恋愛モノ。(セカチューだって泣けなかったけど。)どうも本を読んで泣くという行為自体が私の脳から忘れ去られてしまったようだ。残念。「好き好き」はよかったのだが、同時収録の「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」はちょっと・・・多分、愛に快楽がプラスされた作品なんだと思うけど、苦手作品でした。ごめんなさい。舞城さん。
「うとうとすやすやぐっすり 眠りのレシピ」吉沢深雪(PHP研究所)(2005.3.10読了)
眠れない・・・何故かいつも寝付きが悪い。起きるとぐったりしている。こんな私にぴったりの本でした。猫のキャラ「cat chips」でおなじみのイラストレーター吉沢深雪さんが提案する眠れるための小さな工夫。本書によるとお風呂はとても効果があるらしい。(吉沢さんは「バスタイム」という本も書いている。)もちろんぬるめのお湯がいい。ラベンダーなどのエッセンシャルオイルを入れるのもよい。またお風呂上りにやってしまいそうな片付けなどのバタバタした行為はNGだ。これでは反対におきてしまう。メンタルな部分は眠りに多大な影響を与えるが、やはり楽天的に「明日きっといいことがおきる」な~んて考えるのがいいようだ。そしてヨガや温かい飲み物(ホットミルクやハーブティーなど)を飲んだり、カーテンをかえてみたり、眠る環境を作ることが一番なんだな。いろいろやってみようかな~と思う今日この頃。
「美人画報ワンダー」安野モヨコ(講談社)(2005.3.10読了)
やっと借りれた。探していたんだよ。これで美人画報は完結。安野さんて結婚したんだね。「美」とは日々努力の賜物。一日にしてならず・・・なのだね。怠ることはブスへの道。小顔になるための必死な努力やインテリアのページもあったりしてとっても楽しめる一冊でしたわ。自堕落な私の生活に喝!
「もう切るわ」井上荒野(恒文社)(2005.3.13読了)
もうすぐ死を迎える男には妻がいる。そして恋人もいる。妻と恋人と交互に語って話は進んでいく。三角関係なのでとんでもない事件でも起きそうだが、この物語にはそういったものは起きない。ただ、坦々と男が死ぬまでの残された時間が過ぎていくだけである。表面的に何も起きない分、女達が男を愛する心情がとても見事に書かれている。物語の最後で死んだ夫が残した手帳に「もう切るわ」と書かれていたことについて、手術で切るという意味なのか?それとも恋人との電話での言葉か?関係を切るのか?電話を切るのか?謎のまま終わってしまうが、死を前にした男は最後にどちらを愛したのだろうか?いろいろと考えさせられる話である。
「森のなかのママ」井上荒野(集英社)(2005.3.15読了)
とっても奔放なママ、そんなママを理解できないいずみ。そして今は亡きパパ。ママをとりまく男たち。少しだけ有名な画家のパパが亡くなって数年、ママの毬子さんはのほほんと自由奔放に暮らしていた。トリさん、ジンちゃん、掛川さん、伏見さん。ママをとりまく男たちは争うわけでもなく、恋に落ちるわけでもなく、ちょうどよい距離を保ってママのそばにいる。そんなママを理解できなくて、反発しているいずみちゃんはママとの生活の中で少しずつママという存在を理解しはじめます。完全に毬子さんに振り回されているいずみちゃんだけど、振り回されながら段々、人間として女としての毬子さんがわかってくるんだよね。ま、親子だって違う人間同士なんだから相手のことが理解できなくて当然なんだけど。そんないずみちゃんもお年頃。照次郎との恋の行方も気になるが、伏見さんを好きで思いっきりふられて、しかも伏見さんはママが好きで・・・ママもまんざらではなくて。あーこの恋愛関係ってどうなるんだろう?
「ニシノユキヒコの恋と冒険」川上弘美(新潮社)(2005.3.16読了)
ま、早い話がニシノユキヒコさんの10編の恋愛遍歴を書いた連作集なんだけど。全て女性の視点で書かれている。西野幸彦さんって。恋愛下手っていうか、上手く愛することが出来ない人。いろんな年代のニシノくんを見ることができるのだが、ニシノくんって中身がない感じがする。輪郭だけっていうか。女の心の中に入るのはうまいと思う。だからもてる。でも女性側がニシノくんを理解できなくてすぐにふられてしまう。ニシノくんにはお姉さんがいた。お姉さんは我が子を亡くし、心の病で自殺してしまった。このことが彼にはトラウマとしてあるのだろう。一生独身で死んでしまったニシノくん。私の周りにはこんな不思議な人はいないけど、もしいたら会ってみたいな。私もするっとニシノくんに落ちていくのだろうか?
「きみの知らないところで世界は動く」片山恭一(ポプラ社)(2005.3.17読了)
70年代を生きた若者。ぼくとカヲルと親友のジーコ。70年代という時代背景をよく出している作品だと思う。話はぼくとカヲルとの高校時代から大学時代の甘いラブストーリーになるはずだった!?あの「セカチュウ」の原点となった作品がこの本だ。ジーコ(コージだから反対から読んでジーコ)はどこか哲学的で一風変わった青年。カヲルは父親が厳しいという家庭。しかし主人公の僕から見るととても純で可愛いらしい。 ニールヤングやビートルズ、そしてクラシックまで様々な音楽(CDではなくてレコード&カセットテープ)が出てくる。懐かしい人には懐かしいだろうが、私にはよくわからない。その世代ではなかったから。音楽だけでなく様々な文学作品も登場する。リルケの詩集やレイ・ブラッドベリ、ニーチェなどの哲学から学校の授業での伊勢物語など。高校時代の彼らは青春しているというか、僕とカヲルとの淡い恋愛にジーコの下宿に行ったりとかもちろん大学受験もある。ジーコは大学を全部落ちてしまい、予備校生となるが、自らやめて働きに出る。僕とカヲルは大学は違うが普通の大学生になり、それぞれの地で頑張っているはずだった。しかし、いつしかカヲルは摂食障害に陥り、入院してしまう。この辺りから僕の苦悩の生活が始まったような気がする。カヲルは中々治らない。しかも僕の言葉のせいで半狂乱になり、病状が進行してしまう。難しい問題だと思う。気持ちの問題・・・なんて簡単にいえないこの病気。この後、ジーコと一緒に無謀な計画に乗り出す。病院からカヲルを連れ出すことに成功し、海につく。いろいろあった後、最悪の事件が。ジーコが戻らない。程なくしてジーコが沈んでいるのを発見。こんな形で死んでしまうなんて。しかし、このジーコの死をきっかけにしてカヲルは病気と向き合って、僕は前を向いて進んでいこうと決意する。ここで小説は終わってしまう。その後、カヲルは立ち直ったのか?僕はカヲルと結婚できたのか?その後のことがとても気になる終わり方だ。これは片山さんのデビュー作だそうで。「セカチュウ」同様、ひたむきに生きている若者の恋愛模様をしっかりと描いている作品だと思います。
「パンプルムース!」江國香織(文)いわさきちひろ(絵)(講談社)(2005.3.20読了)
江國さんの詩はいつも温かい。ひらがなだけの世界って何だか楽しい。いわさきちひろさんのふんわりとした絵が詩ととてもよく合っている。ことばがそのまま絵になったような。「パンプルムース」はフランス語でグレープフルーツのことなんだって。「きのうまでのわたしはしらなかったけど きょうのわたしはもうそれをしってる」うふふ。そのまんまだけど。私も初めて知った。「なくときはくやしいの」っていう詩がある。私の子どもはこの詩のままだと思う。子どもが泣くときはいつもくやし涙。悲しいのでもなく、淋しいのでもなく。同じだな~と思った。何だか少し嬉しかった。
「LOVELY DAYS」堀川波(リヨン社)(2005.3.20読了)
大切な人、モノ、時間。女の子の心がこの本にはぎゅっと詰まっている。堀川さんの絵本はいつもうなずける。うんうんわかる。そういう気持ち。私にもあるある。って。「りんご色」の話。可愛かったな~
「ちいさいドットちゃん little dot」堀川波(マガジンハウス)(2005.3.20読了)
ドットちゃんの誕生日のお話。ドットちゃんは誕生日がきたらすぐに大きくなれると思っているの。わくわくドキドキしながら迎える誕生日。可愛いな。巻末にママと一緒に作るパンケーキの作り方やドットちゃんn人形の作り方も載っているよ。親子で楽しみながら読みたいね。
「毎日がこはるびより」伊藤まさこ(集英社)(2005.3.20読了)
「LEE」に連載されてた人気コラムが一冊の本になりました。こはるちゃんの成長が感じられます。シンプルでいて楽しい暮らし方。とってもゆったりとすてきに時間を過ごしているなと感じます。おしゃれもとてもセンスよくて。手作りものやおもちゃなど参考にしたいものもたくさんあります。
「ふしぎな図書館」村上春樹(文)佐々木マキ(絵)(講談社)(2005.3.21読了)
とうとう手に入れた。小ぶりで持ちやすい、しかも箱カバー付き。あの羊男も登場です。懐かしい♪物語は摩訶不思議感がいっぱいで大人向けって感じかな。いつもいく図書館には地下室があって、本を探しにいったはずなのに・・・とんでもないことに。ぼくは「図書館」から無事に脱出できるのだろうか?佐々木マキさんの絵も魅力的。もちろん、羊男のドーナツもたくさん出てくるよ。
「冬のソナタ 上」キム・ウニ/ユン・ウンギョン(作)宮本尚寛(訳)(NHK出版)(2005.3.21読了)
今や誰もが知っている「冬ソナ」。小説はドラマとは少し感じが違う。ストーリーは同じなのだけど、構成が違う。映像でヨン様やジウ姫を見るのもいいけど、活字を読むとまた違った情景が浮かんできていい感じ。初恋を大事に思う心がきれいに描かれています。これぞ純愛!って感じかな。下巻へ続く。
「サンネンイチゴ」笹生陽子(理論社)(2005.3.26読了)
森下ナオミ。中学2年。14歳。言いたいことが言えない小心者の女の子。そんなナオミの生活が変わってしまったのは隣の席に座った柴咲アサミと友達になったせいかも。学校一のトラブルメーカーで金髪で。こうなると不良と普通の生徒の友情物語みたいなオチになりそうだけど、そうではなくて。ナオミのカバンが盗まれて、カバンは戻ってきたけど、カバンについていたマスコットが引きちぎられていた。そのマスコット盗難事件にかかわったことから、アサミの友達のヅカこと手塚くんとも仲良くなって、しかもナオミ自体が勇気ある行動を取れるほどに成長する。面白かったのはナオミの妄想?心の声と現実のギャップかな。心の声はすご~く強くて頼もしいのに、現実は何もいえなくて、無難に過ごしている。でもこの小説の最後の方は心の声が少し現実に反映している。勇気って大事だな。恥かいてもいいじゃん!言いたいことは言わなきゃ!
「しかたのない水」井上荒野(新潮社)(2005.3.28読了)
フィットネスクラブの中の人間模様。それぞれの人の生き様が上手く連作短編になっている。中々面白い作品だ。次々と女をかえ、ヒモのような暮らしを続ける軽薄な男を描いた「手紙とカルピス」。出会い系にはまり、日常のうさ晴らしをしているとしか思えない主婦の「オリビアと赤い花」。さえない中年男がフィットネスの受付の女の子と妻との間で徒労する「運動靴と処女小説」。プールの第六コースをゆっくり歩いていている母娘の実態を描いた「サモワールの薔薇とオニオングラタン」。「オリビア」の主人公の中年男と付き合っていた受付嬢の幻想的な世界「クラプトンと骨壷」。失踪した妻とコーチの生活の真相を描いた「フラメンコとべつの名前」。みんなそれぞれ心の中に抱いた不健康なうめき。もしかしたら人は他人のことをこんな風に見下し、うっぷんを吐き出そうと必死にもがいているだけなのかもしれない。
「晴れ ときどき はんこ」こまけいこ(主婦と生活社)(2005.3.28読了)
はんこ作りって楽しそうだ。しかもデザインがとっても可愛い。いろんなシーンで使えそうだ。ちょっとした贈物にペタッ。年賀状にペタッ。Tシャツなどの服にペタッ。図案もついているのでこのままコピーして消しゴムに写し、削れば立派なはんこの出来上がり♪
「飛田和緒の10年もの」飛田和緒(主婦と生活社)(2005.3.29読了)
飛田さんが10年以上使っている道具の数々。大事することは勿論だけど、使い勝手がいいから長く使う。飛田さん流のモノ選びのコツがここには満載だ。毎日使う鍋からリネンまで一つ一つに思いいれがある。よいものはよい。自分も長く愛用できるものを探したいと思った。
「海の仙人」絲山秋子(新潮社)(2005.3.29読了)
敦賀の海辺にひとり気ままに住む男性・河野。彼の元に神様が突如現れる。「ファンタジー」それが神様の名前。彼は宝くじを当てて金には困らない生活をしている。昔の同僚・片桐がやってきたり、海辺で知り合った恋人かりんとの悲しい運命、そして河野の悲しい過去。のんびりとした雰囲気なんだけど、ものすごく悲しい感じとファンタジーの不思議な魅力が交差して中和されている感じだ。
「保存版 そうだ京都、行こう。」(淡交社)(2005.3.29読了)
1993年秋から10年余にわたって展開されたJR東海の京都キャンペーン「そうだ 京都、行こう。」。そのポスターを一同に集めた本だ。見ているだけで美しさに引き込まれてしまう。しかし、それだけではない。ちゃんとした京都案内集でもある。地図などの情報も収録されているし。しかも四季を楽しめる。春の京都は桜が美しい。秋は紅葉が素晴らしい。冬はどこかもの悲しげだが、その寒々とした感じがいい。夏は勢いがある。私は三十三間堂が好きだ。あの1001体の仏様を見ていると心が休まる。不思議な力があるのが京都だね。
「赤い竪琴」津原泰水(集英社)(2005.3.30読了)
デザイナーの暁子は、祖母の遺品をきっかけに耿介という男と知り合う。まさか恋愛小説になるとは・・・てっきり幻想小説っぽくなるのかと・・・甘くはない大人の恋愛が広がっていました。でも最後は物悲しい。深くはいえないが、イマドキの恋愛のような軽さがなくて、とてもプラトニックな真剣恋愛って感じがする。こういうのが大人っていうんだろうな~もちろん、肉体的なものを求められない理由もあるのだが、かえってそういう心の結びつきが深く深く思いを残していくのではないだろうか。

mitu n



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