６．トレチノイン
トレチノイン
ビタミンＡ (レチノール) の誘導体です｡
もともと血液中にごく微量流れているものなので、アレルギー反応を起こすということがないというのがポイントです （つまり誰でも使用できるということです・・・一部例外あり、後述） 。トレチノイン (レチノイン酸） は、角質を薄くする一方で表皮を厚くしてシワを治す効果があり、米国ではしわ・にきびの治療医薬品としてＦＤＡより認可されていて、特に皮膚の若返りのために使用されています （ただし、日本の厚生省は未認可です） 。ただし、シワが改善する一方で副作用として皮がむける、赤くなるなどの症状が出やすいため基本的には医療機関でしか手に入らないものです。そして、スキントラブル防止のため、診察の上で処方を受けます。
そのため、日本の化粧品としては、レチノールやレチニールエステルとして化粧品には配合されています。ただし、レチノールやレチニールエステルにおいては、トレチノインと違いその作用がマイルドなため皮膚の若返り効果までは期待できません。
注意点としては、トレチノインは皮膚の若返り効果が期待されるのですが、内服において催奇形性があるといわれているため （外用では報告されていないですが） 、妊娠中の方、妊娠する可能性のある方の使用は禁忌とされています。妊娠する場合は、一定の休薬期間をおく必要があります。
【トレチノインの主な効果】
- 皮膚の角質をはがす｡
- 表皮の細胞を分裂･増殖させ、皮膚の再生を促す （皮膚のターンオーバーが促進される） 。
- 皮脂の分泌を抑える。
- 真皮のコラーゲンの再生を促しうため、皮膚の張り・小ジワが改善する｡
- 表皮の粘液性物質 （ヒアルロン酸など） の分泌を高め、皮膚をみずみずしくなる。
2004/05/30
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