ぷりもな日々

ぷりもな日々

最初の入院


父の運転で午後9時近くに到着した。身をよじって吐き気と格闘している私を診て院長先生は「う~む、今夜入院して下さい。色々検査してみましょう。

そしてそれが悪夢の闘病生活の始まりになるなんて、その時の私はつゆほども思わなかった。すぐさま入院手続きをとり、看護士さんに6人部屋に案内された。母がその晩付き添う事になった。病気の診断もつかぬ前に、なにやら点滴をされる。栄養、水分補給と吐き気止めの為か。苦しむ私の背中を母がどんどんと叩く。先ほど部屋に案内してくれた看護士さんがポータブルトイレを持ってきた。「おトイレはこれ、使って下さいね。」とベッド脇に置いて行く。冗談じゃなかった。個室ならまだしも、こんな大部屋で用を足せというのか。もちろん歩くのも辛い。私のための配慮なのだろう、しかし私は意地でもそのポータブルトイレを使う事は無かった。

ベッドに落ち着いて、30分位経った頃、院長先生がやって来た。
「背骨から隋液をとって検査するので横向きに寝て。」
先生と看護士さんの支持通りに横臥しひざを抱えてまるく身を縮めた。
そういえば21歳の時、虫垂炎で手術した時、腰椎麻酔をしたがあれと同じ感じだ。その手術もこのM医院でしたのだった。脊椎に刺す針は大の大人の男でも悲鳴を上げるくらい痛いそうだが、虫垂炎の時もそしてこの時も痛みはほとんどなかった。

翌日は内視鏡だの、血液だのの検査をした。
あれだけの吐き気があるのに胃には何の異常もないらしい。昨夜採取した隋液にもにごりがなく全く正常だった。やはり三半器官の障害だというメニエールなのだろうか。吐き気は続く。

院長先生は「何処も異常はないが念のため、お腹をエコーで診て見ましょう。」と仰った。早速エコーの検査。ちょっと冷たいゼリーを付け、検査用具がお腹の上をすべる。
「ん?。」と先生。どうしたのだろう。
「吐き気の原因とは考えられないが、右側の卵巣が腫れているね。私は専門じゃないのでなんとも云えないが、ここを退院したら婦人科で診て貰って下さい。」との事だった。
相変わらず吐き気は止まらず、はっきりした原因も解明出来ぬまま点滴が続く。食前に呑む薬も処方されたが、食事はまだとる事が出来なかった。母の付き添いも続いた。

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