のんびり生きる。

のんびり生きる。

水面がどんどん上に上がっているのが


 「おい、ミノル」六郎が叫んだが、いつのまにか風音は、それを消すほど大きくなっていた。「おい、ミノル、何だか変だぞ」声が大気に吸い込まれてゆく。耳鳴りがする。
 溜りの真ん中に仁王立ちになっている古市の膝の辺まで、水面が一気に上昇した。


 「青首亭」本山賢司

 俺たちの川 135頁

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