のんびり生きる。

のんびり生きる。

あの絵は、人の表情の歪んだ部分を



「今、僕は、島さんの胸を突き刺せるドライバーを手にしています。島さんは『私を殺すんですか?』と、聞かないのですか?」
「石丸さんが私を殺す理由ないですから」
「理由がないから恐くない?」石丸は呟いた。「それとも理由がわかっていないから恐くない?」

(「長い腕」より)

私が本を読むのは、ある文章や言葉にハッとして、私の意識や心にキィンときたり、ガツンと砕かれたりする瞬間が、たまらなく好きだからです。本全体が面白いとか、そんなことは二の次です。
この「長い腕」は、全体としては ふつう です。つまり、文章は難解ではないからフツウに読めるし、広い意味でのミステリに分類されていて、私のミステリ好きに合っていたし、トリックや謎解きはなくとも小説としてフツウに読めた。でも、上記の部分があったため、私の印象に残り、気に入った本の一冊となりました。全体であれ、一部分であれ、気に入ったのなら、それは私にとって大切な本の一冊です。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: