歪曲ロマンチスト

歪曲ロマンチスト

理由



ただそれをくれたのが大事な誰かであれば。






理由






「イヅルはなんで生きてるん?」

「は?」

何を言い出すんだこの人は。

いや,突拍子のない発言はいつもの事だけど。

「せやからなんで生きてるんって。」

「どういった意味ですか?それは・・・・?」

「こんな辛い事苦しい事ばっかの世界で
生きてる理由は何って聞いてんのや。」

「理由・・・・。」

考えた事は無いと言えば嘘になる。


自分はこの世界に必要なモノなのかと。

生きてる理由は有るのかと。



生まれた理由があるのかと。



何度か考えた事はあった。

けどその答えは,考える事では見つからなくて。



「それは・・・・・」



だけど・・・・・今は。

僕が生きている理由は。

ただ,ひとつ。







「隊長,僕は貴方に『愛してる』って言って欲しいから生きているんです。」






それは生きていくには充分じゃないかもしれなくて。

正しいモノではないかもしれなくて。

もしかしたら間違っていて。






それでも僕には絶対的な生きてる理由。

貴方が傍に居てくれたから,見つけられた。





「貴方が僕を,ほんのすこしでも必要としてくれれば
それが僕の生きてる理由です。」





「さよか・・・・。」



そう言って隊長は少し笑って,真剣な顔になる。




「じゃあボクがイヅルの生きてる理由なんやったら,
ボクもイヅルの事,生きてる理由にしてええ?」



その問いに僕もちょっとだけ笑って答える。




「勿論です,隊長。」





貴方は僕に理由をくれたから。

僕で良いなら僕が貴方の生きてる理由になりましょう。





「ありがと,イヅル・・・・。」






愛してる。





その言葉の後には僕の唇口は
隊長の唇口にやさしく塞がれた。







(了)





あとがき。

一ヶ月記念ということですこしは頑張ってみたつもりです。
ビミョーになりましたが。
一応イヅル視点ですよ。

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