カエルぴょこぴょこ

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2 白谷雲水郷



前夜ぐっすり眠ったおかげで,Eちゃんも私も,機嫌よう目がさめる。


今日はね,白谷雲水郷へ行くのだ。  (^-^*))。。。きゃぁきゃぁ!。。。((*^-^)きゃぁきゃぁ



屋久島のガイドブックを見て,絶対に行きたいと迷わず思ったところ。

ゆりりさんが送ってくれた,まりプリンさんの素敵な写真も,そこ。  

行かないわけがない☆



今じゃぁ観光のメッカらしく,朝5時ぐらいに行かないと人だらけだよ! とEちゃんが,屋久島の友人レノンさんから忠告を受けていたのだけれど,昨夜の夕餉の席で,熊父さんが「そんな早くにいかんでも・・・」 と裏技を教えてくれた。


結果ずいぶんとゆっくりした出発になり,Eちゃんは「失敗した,失敗した。」 と繰り返す。 「こんな時間になっちゃったら,人だらけだよ。」

「やっぱり熊父さんの話じゃなくて,レノンさんの忠告に従えばよかった!!」と,悔しそうですらある。

あんまりよくわかっていない海は,ン~,そうなん~? なるようになるよ~。とあくまでのんきだ。  (* ̄m ̄) ププッ



さてつきました。  確かに人いっぱい。  車もいっぱい。



けぶるような空模様で,霧雨の雲水郷。

レノンさんから借りていた雨合羽を装着して,いざ!  (・ー・)ノ




「ここはね,入る前と出てきてからじゃぁ,顔がぜんぜん変わってるんだよ!  写真撮っとくべきだよ,ビフォアー&アフターって☆」  さっきまでの悔しそうなそぶりはもうすっかりなくなって,Eちゃんが興奮しながら言っている。



最初の沢を越えるところで,もう空気が違ってくるのがわかる。


がんがん歩いていく。

熊父さんのアドバイスのおかげで,駐車場ならびに入り口付近にうじゃうじゃいた人々には,ほとんど会わずにすむ。

湿ってる雰囲気がなんともいえない。



こういう林道歩くの気持ちいいよなぁ~。


若干息が上がるも,気分よく歩き続ける。


いろいろと話もしながら歩き続ける。


とある杉に出会い,2人それぞれが時間をかけてハグをし,挨拶をする。  

幹肌を覆う苔にそーっとキスをしてみたら,その瞬間に何かが海の中ではじけて,いきなり「ただいま」 が全身に満ちた。  


何じゃこりゃぁ~!?   (・o・) ポカーン



不思議なんだけれど,心地がいい。

「ただいま,ただいま,ただいま。」  なんだぁ,ここがおうちだったのか,海?

(・ ・)えっ?



不思議を抱えたまま,また前進する。


先を歩いていたEちゃんが,「もののけの森」と呼ばれているところにさしかかったよと教えてくれる。


私は10mほど後をゆっくり歩いていたのだが,彼女の声の前に,空気がまたがらりと変わったのに気づき,すでに涙目になっていた。


ナ,ナ,何,ここ~?   (ToT )( ToT) ウルウル




そして彼女の声ではっと前方を見て,またさらに驚く。


「なんじゃこりゃぁ~!?」  Σ(T□T)





そう言いいながら,最後の「ぁ~!?」の音が口から出るのとほぼ同時に,ウルウルしていた目は,大量の涙を放出しだす。 


(TOT) ダー  (TOT) ダー   (TOT) ダー




Eちゃんがそれを見て,「やーい,海泣いてやんの~!」 ととてつもなく嬉しそうである。


私も自分の泣きっぷりにびっくりして,「何だよー!」なんて言い返し,笑ってもいるんだけれど,泣いている。


止まらない。


滂沱の涙とはこのことか。



あまりの泣きっぷりに,Eちゃん,感化されてかあきれてか,そのまま海をほうっておいてくれた。


お互い自然に一定の距離を保ちながら,前進する。


時々彼女が話しかけてくるのだけれど,返事をするのさえ億劫に感じられるほど森に溶けていた。


口は全開(癖であります・・・),目は森全てを見たい,瞬きするのさえ惜しい,とばかりに見開き,まさにこんな顔。 →  ( ゜O゜)


ハタから見たEちゃんが,「海,放心してる・・・。」 と笑うぐらい。   



や,頼むから話しかけないでくれ・・・。  


心の声が聞こえたかどうか,その後はしばらく沈黙の歩行。



心が全開になってるのも感じたし,森が歓待してくれてるのも感じた。 

自分の魂が融和して,森に融解していた。

何も考えられず,ただそこにいる,森と同化してることの悦び。


すごかったよ,自分のオーラが最高精度になって森とまざっていたよ。


ン~,言葉を連ねても,あの感覚は伝えられないのがなんとも・・・。


どのくらいの距離を歩いたのかさっぱりわからないけれど,「もののけの森」を抜ける頃に,また空気が変わり,私の涙も引っ込んだ。 


なんだったんだぁ~?  


shiratani 2


続く・・・☆

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