カエルぴょこぴょこ

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5 人間模様



ジョンとリリアナ。  わざわざシンガポールからいらしてるご夫婦。  初日はとても意気込んでいたのに,なぜだか2日目あたりからクラスの和に参加しようとしないし,お互いに練習する時間帯でも他の人とパートナーになりたがらない。

ためしに海がリリアナに話しかけたら,まず絶対に目をあわせようとしないし,鉄のシールドが降りた。


ふぅん。 話しかけられたくないのね。 軽々しい心持と,騒々しい雰囲気がいやらしい。 はーい,わかりましたー!


だんなさんであろうジョンは,クラスメートとのじゃれあいにも参加したがるそぶりを見せるのに,その度にリリアナが彼をつつく。

どうしてああいう態度なのかを知りたいから,海はさりげなく彼らを観察していた。  他の誰もが気づいていなかった,あるいは気づいても何の意味も見出さなかったようなのだが,どうやら彼らは,「生真面目であること」に重きを置いている模様。


特に,リリアナがすごくそう。  アレンが,「今夜皆で食事に行かないか?」と言ったら,ジョンは行きたそうにしていた。 が,またリリアナが彼をわかるかわからないかぐらいで制して,「私達は行きません。 先約がありますので。」 という。  その姿を見て,海は彼らに「先約」はないと踏むが,だからどうという話でもない。  そういう人達なんだね。 それだけ。


が,日が進むにつれて,彼らの行動の違いがますます現れてくる。 クラスメート達もようやく彼らのちょっと違った雰囲気に気づく。  

海はずっと続けて観察していたので,リリアナが, 今回のクラス一うるさいキャシー に,かなりな嫌悪感を抱いているのがわかった。

キャシーが話し始めると,とたんにリリアナの空気が暗くなって凍りつくのだ。  (これは目で見たわけじゃなくて,数人はさんで両隣に座っている彼女達のそれぞれの空気がそうなるのを,感じた。)


静けさと平定さをこよなく愛し尊重するリリアナにとって,傍若無人とも取れるキャシーの個性の強さがどうしても我慢ならないらしいのだ。

一度など,リリアナの顔がみえる席に座った日,海は彼女がきぃっと目とつぶって,ほほを引きつらせているのを見たよ。  それはいつだったかって?

キャシーが話をしていたときだよ。

いろいろな人間模様があるねぇ。


ところで話は飛ぶが,巨乳のジェインは,思いっきりサイキックだということが判明した。

海と直接話しをしたときに,J:「結婚してるの?」 海:「うん。」J:「子供は?」 海:「まだ。」 といった瞬間に彼女の瞳孔が開いて,どこか別のところを見ている。

そしていきなり,「生まれるわよ。  最初は男の子。  次が女の子。 まぁ! 男の子は手のかからない,ものすごく穏やかないいこよ。 でも・・・わぁ大変。 女の子はことごとくあなたに挑戦してくる子だわよ。」


笑ったから!

「へ~!」といったきり,彼女の顔を見ていたら,そのまま続ける。
「でも大丈夫よ,このオチビさんには,常に彼女自身が挑戦できる何かを与え続けてあげれば,悪い道に落ちることはないわ。 その代りそれができないと,考え付くあらゆる悪いことに手を染めてあなたを翻弄するわね。」

・・・だって~!  そのときは彼女にそういう才能があることを知らなかった海,「この人面白いなぁ・・・。 ヘンな人。」と,じー ( ・_・)と見ていた。 

マーべスに,「ジェインはサイキックなの?」 ときいたら,「彼女自身はそうだと思ってるみたいよ。  でも彼女が私に言うこと,微細な点であっているから,そうなんじゃない?」


ぷ~,こういうスタンス,気が抜けてていいね~!!!  


実はマーべスその人も,石やレイキを使ってすでにクライアントを取ってる人だった。 (-^〇^-) ハハハハ


子供の話題に戻るが,海自身最初の子は男の子だと知っていた(だから余計に女の子がいいなぁと思ってしまう)から驚かないし,女の子が難しい子だというのは,「リトル海」だとすれば仕方のないことだと思うので,ますます笑うだけだ。


また別の日に,トイレからクラスに戻った海を見て,ジェインがけらけらと笑っている。

「なぁに~!?」ときいたら,「あなたの子供達がいるわよ~,海! チョコチョコついて回ってる!」 というではないか。

「え~,どこにいるの!?」 ときいたら,「そこよ~,あなたのすぐ斜め後ろに2人とも。  2人して,『まだ?まだ?』 って言ってるわよ!」


ブハハハハ (≧∇≦)人(≧∇≦) ブハハハ


指差された方向を振り返り,何も見えない海,それでも未知なエネルギーの塊があるのはわかる。


思いっきり笑ってしまった。


思い当たるふしたっぷり! 


「そうだねー。 子供達に『もう一年待て』って言ってあるからねー。」

そういったら,ジェインがいう,「待てないって言ってるわよー」と。

そうはいってもね,今こられたら海が非常に困ること,彼らも知っているはずなんだ。     ププッ ( ̄m ̄*)

約束の時がきたら,とてつもない日々を一緒に過ごせることも知っている。


いやはや。  我慢してくれててありがたいよ!


ジェインが言うに,海と彼女は,昔中国で一緒だったそうだ。  彼女の今世での課題がちらちらと見える海,彼女の言うこと全てに重きはおかない。 「可能性はあるね。」 とだけ言って,にやりと笑っておいた。


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