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1
「今日も二人殺された」 昼下がりの定食屋、音色を織り出す風鈴。 冷麦をすすり、セラフはさらりと言う。 『殺された』? 『今日も』?「どういうことですか?」「野盗じゃよ」「この村に軍が来てから表れだしてな」「軍が来てから?」「そうじゃ。普通は軍のいない村を襲うじゃろ、だが今回の野盗は違う。」明らかに矛盾した野盗の行動を聞いて頬が引きつる。 「それに軍の兵士が山中を巡回を行ったのじゃが・・・」「その度に小規模な山火事がおこるのじゃ」セラフはさらりと言ってのけるがその内容はあまりに過激な物だった。「山火事の次の日、巡回に出た兵士が焼死体となって見つかる」飲み込もうとした冷麦でむせた。「不思議な話とは思わんか?」そうだろう、と確認したいかのような露骨な問いかけに溜め息をつく。記憶喪失、運び込まれた村、そこで起こる連続殺人、野盗の襲撃。この老人の放った青い炎、都合よく起こりすぎる山火事。「ですね」空を見上げ呟いた。あの時、起きてからが速すぎる人生の転機。ガラス管から生まれた自分。一号の暴走暴走!・・・なぜ速く報告しない!第一研究所と連絡をつけろ、五号だけは死守しなけばならん!あれはわが国の希望の星だ・・・不可解な記憶の断片。道灌。「ところで、お前の名前は?」「道灌」箸をラーメンのどんぶりにおき、席を立った。「おい!!」「何から解決すればいいのやら・・・」ぼそりと呟く。果たしてこの声が誰に聞こえたのやら。
2004.12.26
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