月下美人の語り草

月下美人の語り草

らぐなlock 第12話


ヨツンヘイムの塔から帰ってきたアイラと紫色の髪の青年である。
どうやら青年の友人が官邸にいるらしい・・・。

アイラ「ところで、友人って誰なの?」
紫色の髪の青年「すぐにわかるよ♪」

そう言って衛兵の立っている門に歩いていった。
その友人とやらに取り次いでもらう為だろう。

紫色の髪の青年「銀狼殿にお取次ぎいただきたい。空野蜘蛛が来たといえばわかります。」
衛兵「・・・・なっ・・!?」
アイラ「・・・・・?」

絶句する衛兵。何を驚いているのかわからないアイラ。

衛兵「・・・しょ、少々お待ちを・・・!」

官邸に慌てて入っていく衛兵。
アイラはその様子を見つつ青年(『空野蜘蛛』というらしい)に話しかける。

アイラ「銀狼さんだったのね・・・。それにしても貴方の名前、今知ったわ。」
空野蜘蛛「あぁそういえばそうだね(汗)まぁ聞かれなかったし(笑)」
アイラ「興味もなかったしw」
空野蜘蛛「・・・・・orz」
アイラ「ところで・・なんであの衛兵は驚いてたの?」

うむ。それは私も気になった。

空野蜘蛛「ん?・・・ま、まぁいいじゃない(笑)(汗)」
アイラ「・・・ふぅん。いいけどね・・。」


しばらくすると衛兵を伴って銀狼が出てきた。

銀狼「遅かったな。」
空野蜘蛛「いきなりひどい言われ様だね(泣)」
銀狼「約束の時間は昼過ぎだったはずだが?どうせまた塔にでも行っていたのだろう。・・・ん?アイラさん、何故ここに?」

アイラに目を向け当然の疑問をぶつける。

アイラ「え?あ・・まぁ、成り行き上・・・。」

本当に成り行き上だったのだが、銀狼は深読みしてしまったようだ。

銀狼「ハッ!?まさか・・・。蜘蛛、お前まさかナンパしやがったな!?」
空野蜘蛛「は?!Σ( ̄□ ̄;)いやいやいやいや!してないから!!」
銀狼「黙れ!この前も俺が誘おうをしていた御婦人と仲良く・・・しかもお持ち帰りしやがって!!今度という今度は・・・!!」
空野蜘蛛「待て!人聞きの悪いように言うな!国への仕官の相談に乗ってあげてただけじゃないか!!それに僕はもっと年下が好みで・・・。」
銀狼「問答無用ぉ~~~!!!」

銀狼のラッシュが炸裂する!今の職業はバーサーカーらしい。
しかし意外なコンビに意外なエピソードが出てくるものだな。
衛兵も困った顔でチラチラと視線を投げかけてきている。
このまま放置してもよいがどうするか・・・。

アイラ「アンタ止めてきなさいよ・・・。」
衛兵「嫌です。私には妻も子もいますので・・・。」
アイラ「そう・・・。じゃ、私帰るわ・・・。」
衛兵「お疲れ様です。お気をつけて。」

淡々と答える衛兵と恥ずかしい二人を横目に大きくため息をつき、その場を立ち去るアイラ。
遠くの方から聞こえてくる悲鳴をBGMにアイラは帰路についた。


宿のいつもの部屋に荷物を置いたアイラは、目を瞑り何かを考えているようだ。
表情はかなり真剣だ。一体何を・・・?

アイラ「・・・・・よしっ!」

意を決したように目を開き、部屋を駆け出していく・・!
な、何だ!?どうしたというのだ!?
大急ぎで彼女の後を追う。
アイラは行き先を決めているように迷わず進んでいく。
そして彼女が突然足を止めた。ここは・・・。

街人「ぃよ~う、アイラちゃんじゃねぇかwひさしぶりだねぇ♪まぁこっち座れやww」
アイラ「おっちゃん久しぶりぃ~wwあ、マスターいつものやつね♪」

酒場!?Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン
立ち直ったと思ったら、またこれか!?
アイラらしいといえばアイラらしいが・・・。

アイラ「さぁ今夜はとことん飲むわよぉ~♪」
客「「「おお~~~~~~~~~~♪」」」


酒場のドンチャン騒ぎは夜が明けるまで続いた・・・。
ちなみに私もしこたま飲まされて気持ち悪・・・うぷ・・。


コンコン!

翌朝アイラはノックの音で目が覚めた。
上半身を起こしドアの方を向く。

アイラ「・・・・ぅ・・・・むー?」

目が・・・覚めた?
起き上がってはいる・・が、しかし・・・。

コンコン!
アイラ「・・・む・・・・ぅん・・?・・・くぁ・・っ・・。」

コラ!女の子が大口あけてアクビをするな!
ぐぁ・・・頭・・イタイ・・・・
ヤバイな・・完全に二日酔いだ・・・。
・・アイラもまだ目が覚めたとはいえないな。まぁあれだけ酒を飲めば当然だが。
起き上がって寝ぼけ眼のままふらふらとドアの方へ向かう。

アイラ「・・ふぁぁい・・・だぁれぇ・・・?」

がちゃ・・
ドアを開けるとそこには配達員が笑顔で荷物を抱えて立っていた。

配達員「あ、お休み中すいません。アイラさんにお届けも・・・。」

配達員が言葉の途中で笑顔のまま固まる。
視線はアイラの身体に注がれている。というか服装に。
配達員の顔がだんだん赤く染まっていく。

アイラ「あぁ・・ごくろうさまぁ・・・そのへんにおいといてぇ・・・。」
配達員「は・・はい・・・。」

アイラはその視線に気づかないのか、そのままベッドに戻ろうとして・・・柱に頭をぶつけた。
・・・大丈夫か?今『ガンッ』って音に混じって『めこっ』ってヤバそうな音がしたぞ・・?
アイラは声もなくもがき苦しんでいる。

配達員「あの・・・大丈夫ですか・・・?」

おそるおそるといった感じで配達員が尋ねる。今度は顔が青くなっている。
むぅ・・面白いな。何色まで色が変わるのだろう・・・。

アイラ「・・・ったぁ~!・・・痛いけど、大丈夫・・・。」
配達員「そ、そうですか・・。それでは私はこれで・・・。お大事に~・・。」

涙目になっているアイラだが、返答があったことに安心したのか配達員はホッとして立ち去った。
対するアイラは・・・まだ激痛と戦っている。
とりあえず目は完全に覚めたようだな。(あれで覚めなければ相当なものだが)

アイラ「・・あいたたた・・・。んもー!なんでこんなところに柱があるのよっ!!」

柱はそんなこと言われてもきっと困るに違いない。

アイラ「・・・・・?なんで私・・下着姿なの・・?」

覚えていないのか?朝まで飲んで帰ってきて、『暑い』とかいってぽんぽん脱いでそのまま寝たんじゃないか。

アイラ「・・・それじゃ、さっきの人が様子がおかしかったのも・・・。」

うむ。そのせいだろうな。
今度はアイラの顔が赤くなっていく・・・。

アイラ「なんで教えてくれないのよぉっ!?」

いや、そういう趣味があるのかと・・・。

アイラ「あるかっ!!」

言い放ち、今度は対照的に落ち込むアイラ。

アイラ「あ~~~~もぅ失敗したぁ~~~・・・orz」

まぁまぁ・・あの配達員にサービスしたと思って忘れろ。
そういえば荷物の中身はなんなのだ?

アイラ「サービスなんかしたくないわよ・・・。」

ブツブツいいながら荷物に手をかける。
大きな箱だ。大きさからいって防具ではないか?

アイラ「そうみたい・・・。」

箱を開けると中には銅の鎧が入っていた。
防御力はそこそこだが、軽いのでスピード重視の戦士には重宝する代物だ。
これは金額もわりと高いはずだぞ?一体誰が送ってきたのだ?

アイラ「差出人は、と・・・『銀狼』」

ほぅ王様か。なかなか太っ腹だな。
良かったではないか。これで中級もいけるかもしれないぞ?

アイラ「いや・・もっと腕を磨く。武器も欲しいしねw」

なるほどな。それまで初級で頑張るか・・・それもよかろう。
最近戦い続けて金も多少貯まっただろうし、武器を揃えて自分の戦い方を追求するといいだろう。
・・・アイラも塔での一件があってから変わったな。
前よりもたくましくなった気がする。もちろん精神的にだ。
このまま成長していって欲しいものだな。


アイラ「さて・・まずは迎え酒だぁ~~♪」

なにぃっ!?Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン
・・・彼女が大きく成長を遂げるのはいつになることやら・・・orz

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