冷凍庫物語。

冷凍庫物語。

++01.暗闇++



 目が覚めた。周囲を見まわすと真っ暗であることから未だ夜中であることが解った。
また布団に潜り込んでも眠気は襲ってこない。
ボクは仕方なく、布団から出て、家族を起こさない様に
そっと階段を降りて外にでた。
8月下旬、流石に8月とは謂えども夜になると肌寒く、
ボクは上着を持ってくれば良かったと少し後悔したが、
だんだんどうでもよくなってきた。

 ボクの家は町から離れていたため、周囲に家は無い。
その代わりに大量の木々が立ち並んでいる。
外灯すら1,2本しかないため夜になれば星がよく見えた。
ボクは散歩がてら森の方へとぶらりと歩いてみた。
昼間とは違った雰囲気でボクを向かい入れたこの森の名前は
         『死の森』
別に樹海の様に深い過ぎる森でもなく、自殺者が多く集まるような
場所でもないが何故かそーゆー名前だ。
小さい頃からこの森で遊んでいたボクは森はまるで庭だった。
其の為、道順や植物の名前まで殆ど覚えてしまったくらいだ。
そんな「庭」を歩いていると、見なれないものが見え隠れしているのが
目に入った。気になったボクはそれに近寄った。
奇妙なもの、其れは赤い1本の紐だった。
ボクはそれに何の疑いも、疑問もなく拾い上げてしまった。
その瞬間ボクの身体は何とも謂えない浮遊感が襲った。
人生の中で二度体験したくない感じワースト1位だな、
とボクはのんきに考えたまま気を失った。





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